方冷(ファン・ロン)は柴小七(チャイ・シャオチー)をバーの恋愛パーティーに誘い出し、柴小七(チャイ・シャオチー)特製の香水を吹きかけ、彼女を惑わせた。強いフェロモンの香りを嗅いだ柴小七(チャイ・シャオチー)は、たちまち抵抗力を失い、方冷(ファン・ロン)の質問攻めに次々と答えてしまう。彼女はエネルギーが尽きかけており、明日には立ち上がれなくなるか、消えてしまうかもしれないと告白した。方冷(ファン・ロン)はそれが信号機の紛失によるものだと推測した。空気中のフェロモンが消散すると、柴小七(チャイ・シャオチー)は正気に戻り、何を話したのか分からず慌てて逃げ出した。

方冷(ファン・ロン)は方烈(ファン・リエ)と共に病院へ向かい、心臓の中の信号機を取り除こうとする。しかし、医師は摘出手術はリスクが高く、成功率はわずか30%だと警告する。苦悩する方冷(ファン・ロン)は、柴小七(チャイ・シャオチー)から盗んだ亀のクブリを取り出す。クブリは手術が危険なことを認めつつ、彼らの星の技術を使えば信号機を取り出すことができると告げた。希望を見出した方冷(ファン・ロン)はすぐに手術を受けようとするが、どの医師も引き受けてくれない。その時、江雪(ジャン・シュエ)がアメリカから高名な高教授を呼び寄せ、手術を執り行うことになった。

一方、柴小七(チャイ・シャオチー)はクブリを取り戻すため方冷(ファン・ロン)の元へ行くべきか迷っていた。また彼のフェロモンの罠にかかることを恐れていたのだ。そこで方烈(ファン・リエ)に相談すると、方冷(ファン・ロン)が手術を受けていることを知る。柴小七(チャイ・シャオチー)は急いで病院へ向かうが、既に手術は始まっていた。江雪(ジャン・シュエ)が手術室の外で不安そうに待機する中、柴小七(チャイ・シャオチー)も方冷(ファン・ロン)を心配し病院へ駆けつけるが、入り口で倒れてしまう。方烈(ファン・リエ)に看病されながら、柴小七(チャイ・シャオチー)はクブリが方冷(ファン・ロン)を傷つけるのではないかと不安を吐露する。方烈(ファン・リエ)は柴小七(チャイ・シャオチー)を抱きかかえ、手術室の前へと連れて行った。

柴小七(チャイ・シャオチー)はクブリが方冷(ファン・ロン)を傷つけようとしているのを感じ、手術室のドアを叩き続けるが、中に入る術はない。クブリは超能力で時を止め、方冷(ファン・ロン)の心臓からゆっくりと信号機を取り出していく。超能力が使えない柴小七(チャイ・シャオチー)は、ただただ手術室の外でクブリに止めるよう懇願する。しかしクブリは、方冷(ファン・ロン)を傷つけることはないと、たとえ自分が犠牲になっても彼を守ると約束する。柴小七(チャイ・シャオチー)は苦悩しながらも、その言葉を信じるしかなかった。クブリは信号機を取り出した後、力尽きて倒れてしまう。方冷(ファン・ロン)の手術は無事成功し、信号機は柴小七(チャイ・シャオチー)に渡された。

手術後、クブリはなかなか目を覚まさない。柴小七(チャイ・シャオチー)に叱られることを恐れ、殻に閉じこもっていたのだ。柴小七(チャイ・シャオチー)が怒らないと約束すると、クブリは恐る恐る目を覚まし、柴小七(チャイ・シャオチー)に信号機を押して一緒に星に帰ろうと促す。しかし柴小七(チャイ・シャオチー)は方冷(ファン・ロン)に別れを告げたいと言い、病院へ向かう。方冷(ファン・ロン)は柴小七(チャイ・シャオチー)が早く故郷の星で回復することを願い、彼女を避けていた。それでも柴小七(チャイ・シャオチー)は諦めず、メッセージで呼び出し、来なければ信号機を川に捨てると告げる。

方冷(ファン・ロン)は心配になり、約束の場所へ向かう。柴小七(チャイ・シャオチー)の姿を見て涙を流す方冷(ファン・ロン)。二人は強く抱きしめ合い、方冷(ファン・ロン)は柴小七(チャイ・シャオチー)と残された時間を大切にすると誓う。柴小七(チャイ・シャオチー)は地球を離れたくない、方冷(ファン・ロン)と一緒にいたいと告げる。方冷(ファン・ロン)は地球に留まれば命が危ないと心配するが、柴小七(チャイ・シャオチー)は気にしない。信号機を捨てようとする柴小七の手を掴み、方冷(ファン・ロン)は自らボタンを押す。柴小七は方冷(ファン・ロン)を責めるが、方冷(ファン・ロン)は辛いながらも柴小七の死を望んでいなかった。二人は抱き合い、涙を流した。

第27話の感想

第27話は、切なさと感動が入り混じる、まさにクライマックスにふさわしいエピソードでした。柴小七と方冷の愛の深さが、様々な困難を通してより一層際立っていました。特に印象的だったのは、方冷が自分の命を危険にさらしてまで柴小七の秘密を探ろうとするシーンです。彼の執著心は時に暴走してしまうこともありますが、それは柴小七への深い愛情の裏返しであり、彼女を理解したいという純粋な気持ちからきているのだと感じました。

柴小七が自分の正体を明かし、エネルギーが尽きかけていると告白するシーンも胸が締め付けられました。愛する人の前で弱みを見せる柴小七の姿は、彼女の脆さと同時に、方冷への強い信頼を感じさせます。そして、方冷の命を救うため、危険を顧みず手術に臨むクブリの自己犠牲の精神には心を打たれました。小さな体で大きな決断をするクブリの姿は、真の友情とは何かを考えさせられます。

クライマックスの手術シーンは、緊迫感と感動が最高潮に達する場面でした。手術室の外で祈る柴小七、手術室の中で命懸けで信号機を取り出すクブリ、そして手術を受ける方冷。それぞれの想いが交錯するシーンは、涙なしでは見られません。最終的に、方冷は柴小七のために、そして柴小七は方冷のために大きな決断を下します。地球に残ることを選ぶ柴小七と、そんな柴小七を尊重し、信号機のボタンを押す方冷。二人の愛の深さと葛藤が、視聴者の心を強く揺さぶる感動的なラストシーンでした。

つづく