あらすじ

第1話では、主人公の戚爍(チー・シュ)が、母親の戚玥(チー・ユエ)の悲惨な運命を変えるため、陸暁(ルー・シアオ)教授の時空旅行プロジェクトを利用して2021年にタイムスリップする様子が描かれています。戚爍(チー・シュ)は、争いの絶えない不幸な家庭環境で育ち、それがきっかけで過去に戻り、母親の人生を変えたいと強く願うようになりました。

2021年に戻った戚爍は、学生時代の母親である戚玥(チー・ユエ)に出会います。当時の彼女は成績は最下位でしたが、楽観的な性格でした。戚爍は戚玥に自分の本当の身分を明かし、未来に起こりうる不幸な出来事の数々、例えば家庭崩壊や会社倒産などを伝え、未来の父親である陸暁(ルー・シアオ)と戚玥を引き合わせ、運命を変えようとします。

最初は戚爍の正体を疑っていた戚玥でしたが、最終的には親子鑑定の結果によって、二人の母子関係が証明されます。この第1話は、戚爍の揺るぎない決意と運命を変えようとする最初の試みを描き出しています。

ネタバレ

2051年の新青市に住む戚爍(チー・シュ)は24歳。母親の戚玥(チー・ユエ)は生前、過去の苦労をよく息子に語っていた。祖母に疎まれ、祖父からは物質的な援助は受けていたものの愛情に欠けた生活。もし祖父の勧めるままに生きていれば、あんな悲惨な運命を辿ることはなかっただろうと。母親は結婚後、まるで闇黒の穴に落ちたようだった。喧嘩、裏切り、暴力、冷戦…心身ともに疲れ果て、祖父から相続した財産も失ってしまった。そんな母親の諦めたような表情を見るたびに、戚爍(チー・シュ)は過去を変えたいという思いを強くしていった。

戚爍(チー・シュ)は、恩師である陸暁(ルー・シアオ)教授が25年間研究してきたタイムスリップ技術を改良し、過去へ戻る実験を繰り返していた。そしてついに、2021年9月17日へのタイムトラベルに成功。母親の運命を変える旅が始まった。

中間テストの結果が発表され、陸暁(ルー・シアオ)は当然のように1位、戚玥(チー・ユエ)は最下位だった。しかし、戚玥(チー・ユエ)は成績のことなど気にせず、順位よりも楽しさを優先していた。帰宅途中、何者かに尾行されていると感じた戚玥(チー・ユエ)は、友人である鄧淑玲(ドン・シューリン)に助けを求める。しかし、友人はすぐには駆けつけられない。仕方なく、戚玥(チー・ユエ)は空の箱を使って尾行者を取り押さえた。倒れた尾行者は、小さなクマのバッジを見せながら、自分が戚玥(チー・ユエ)の息子、戚爍(チー・シュ)だと名乗る。

戚玥(チー・ユエ)は戚爍(チー・シュ)をレストランに連れて行き、もう一度身元を確認するが、彼の言動から、ただの変わり者ではないかと疑う。戚爍(チー・シュ)は自分の正体を証明するため、母親に関する様々な情報を話す。それでも信じてもらえないと悟った戚爍(チー・シュ)は、戚玥(チー・ユエ)を喬安親子鑑定センターへ連れて行き、親子鑑定を受けることに。戚玥(チー・ユエ)は戚爍(チー・シュ)から、未来の自分が孤独で、会社が倒産し、47歳で亡くなったことを聞かされ、ますます彼の言葉を信じられなくなる。戚爍(チー・シュ)は、自分が来た目的は母親の運命を変えるためであり、その方法は、未来の夫となる男性と結婚させることだと告げる。そして、その相手が陸暁(ルー・シアオ)だと知り、戚玥(チー・ユエ)は驚きを隠せない。

3日前、戚玥(チー・ユエ)は化学の実験で煙を発生させてしまい、陸暁(ルー・シアオ)は火事だと思って駆けつけた。これが二人の最初の出会いだった。戚玥(チー・ユエ)は火災報知器を誤作動させた罰として、グラウンドを5周走らされた。その際、徐兆陽(シュー・ジャオヤン)が投げたボールが戚玥(チー・ユエ)に当たり、彼女はイケメンの徐兆陽(シュー・ジャオヤン)に好意を抱く。一方、陸暁(ルー・シアオ)に対しては、出会うたびに悪いことが起こるため、良い印象を持っていない。つまづいたり、USBメモリを間違えたり、挙句の果てには、先生に両思いだと勘違いされ、始末書を書かされる羽目になった。

戚玥(チー・ユエ)は夜自習の時間、陸暁(ルー・シアオ)の後をつけ、彼がバーへ行くところを目撃する。通りかかった徐兆陽(シュー・ジャオヤン)も戚玥(チー・ユエ)の姿を見つけ、バーの中へ。戚玥(チー・ユエ)はアルバイトのふりをしてバーに潜入していたが、店員に見つかりそうになる。徐兆陽(シュー・ジャオヤン)は戚玥(チー・ユエ)を助けようとするが、逆に陸暁(ルー・シアオ)が店員に見つかり、製服を盗んだことがバレてしまう。

陸暁(ルー・シアオ)との様々な出来事を思い出し、絶対に彼とは結婚しないと断言する戚玥(チー・ユエ)。しかし、その直後、親子鑑定の結果が出た。結果は「99.99%」の一緻。

第1話感想

「運命は時空を超えて」第1話は、タイムスリップというSF要素と、母娘の絆という普遍的なテーマが巧みに融合した、引き込まれるストーリー展開でした。

冒頭から、主人公・戚爍(チー・シュ)の母親に対する深い愛情と、彼女の悲劇的な運命を変えたいという強い決意が描かれ、視聴者の心を掴みます。タイムスリップという非現実的な設定ながらも、戚爍(チー・シュ)の切実な思いが伝わり、物語にリアリティを与えています。

2021年にタイムスリップした戚爍(チー・シュ)と、まだ若い頃の母親・戚玥(チー・ユエ)の出会いは、コミカルな要素も交えつつ、どこか切ない雰囲気も漂います。未来の息子だと名乗る戚爍(チー・シュ)を信じない戚玥(チー・ユエ)とのやり取りは、テンポの良い会話劇として楽しめる一方、未来を知っている戚爍(チー・シュ)の言葉には、どこか影を感じさせます。

特に、戚玥(チー・ユエ)が未来の自分の悲惨な運命を聞かされるシーンは印象的です。それでもなお、未来の夫となる陸暁(ルー・シアオ)との結婚を拒む戚玥(チー・ユエ)の姿からは、彼女の芯の強さが垣間見えます。

一方で、陸暁(ルー・シアオ)とのコミカルな出会いも描かれ、今後の二人の関係性の変化に期待が高まります。徐兆陽(シュー・ジャオヤン)という新たな登場人物の登場も、物語に更なる波乱を予感させます。

親子鑑定の結果によって、戚玥(チー・ユエ)が戚爍(チー・シュ)の言葉を信じざるを得なくなるラストシーンは、今後の展開を大きく左右する重要な場面と言えるでしょう。果たして戚玥(チー・ユエ)は、自分の運命、そして息子の言葉を受け入れることができるのか?第2話以降の展開が待ちきれません。

つづく