傅音(ふいん)は陸漢星に襲われ、必死に抵抗する。駆けつけた陸琪(りくき)は陸漢星を殴りつけ、傅音(ふいん)を守った。傅音(ふいん)は玲瓏の仕業だと気づき、玲瓏を責め立てると、玲瓏に突き飛ばされ、腕輪を壊してしまう。玲瓏に唆された陸琪(りくき)は、傅音(ふいん)が陸漢星を誘惑したと誤解し、怒ってその場を去る。傅音(ふいん)は壊れた腕輪を抱きしめ、悲しみに暮れる。ふと陸琪(りくき)の好意を思い出し、身支度を整え、陸琪(りくき)の部屋へ向かい、潔白を訴えた。傅音(ふいん)は陸琪(りくき)の部屋で一夜を過ごし、翌朝、陸琪(りくき)の世話に来た玲瓏は、ベッドにいる傅音(ふいん)を見て驚愕する。
一方、陸漢星は陸雲戟に謝罪する。陸雲戟は彼の若気の至りとし、深く咎めなかった。そして陸漢星の結婚話を持ち出し、趙家の娘との縁談を進める。陸漢星は趙家の娘が醜いと言い、結婚を拒むが、陸雲戟は陸漢星の官職を盾に結婚を迫り、陸漢星は渋々承諾する。陸雲戟は陸琪(りくき)にも、誰を好きになろうと正妻の座は公主のために空けておくように釘を刺す。
傅柔(ふじゅう)と周王(しゅうおう)は湖畔で語り合う。周王(しゅうおう)はかつて池に落ちた時、太子(たいし)に助けられた話をし、かつては兄弟仲が良かったが、蘇天師(そてんし)に周王(しゅうおう)の命が貴いと予言されてから、二人の関係が悪化したと話す。傅柔(ふじゅう)は二人に争いをやめてほしいと願う。周王(しゅうおう)は傅柔(ふじゅう)の手を取り、司徒尚儀(しとしょうぎ)を助けた時から傅柔(ふじゅう)を好きになったと告白する。周王(しゅうおう)は傅柔(ふじゅう)の強い意誌を感じ、この世の誘惑や苦難に負けず、初心を貫くのは難しいと語る。
以前、陸雲戟は賄賂を受け取り、仮乱軍の首領、洪義徳(こうぎとく)を逃がした。その洪義徳(こうぎとく)が再び仮乱を起こし、陸雲戟は傅濤(ふとう)に洪義徳(こうぎとく)の捜索を命じる。傅濤(ふとう)は洪義徳(こうぎとく)の手下を捕らえ、洪義徳(こうぎとく)が長安(ちょうあん)へ向かい、名を上げて死ぬつもりだと知る。傅濤(ふとう)は陸家に復讐する機会だと考え、情報を隠蔽し、陸雲戟の手下を別の場所へ誘導する。
厳子方(げんしほう)と馬海虎(かいこ)は街を歩いていると、男たちが女性を連れ去ろうとする場面に遭遇する。馬海虎(かいこ)は助けに入ろうとするが、その女性は以前娼婦だった怜燕児。彼女は既に身請けされ、良家婦女となっていたが、張合(ちょうごう)と駙馬はそれを無視し、権力にものを言わせて彼女を連れ去ろうとする。厳子方(げんしほう)と馬海虎(かいこ)は二人に逆らい、暴行を受ける。さらに徐参軍(じょさんぐん)に捕らえられ、街を引き回される寸前、偶然通りかかった顔妃(がんひ)付きの内侍に助けられる。内侍は厳子方(げんしほう)に長安(ちょうあん)で生きていくには後ろ盾が必要だと忠告する。
落ち込んだ厳子方(げんしほう)は酒場で酒を飲んでいると、陸盈盈に見つかる。陸盈盈は厳子方(げんしほう)の顔の傷を見て、酒をやめるように諭し、喧嘩の理由を尋ねる。しかし、厳子方(げんしほう)は黙々と酒を飲み続ける。陸盈盈が好意を伝えるも、厳子方(げんしほう)は冷たく突き放し、その場を去る。
傅音(ふいん)は玲瓏が真珠の衣を著ている絵を描き、陸琪(りくき)に仕向ける。陸琪(りくき)は玲瓏の部屋から真珠を見つけ出し、拷問にかける。そこに陸漢星が現れ、玲瓏は助けを求めるが、陸漢星は見捨ててしまう。追い詰められた玲瓏は、陸漢星が財産を横領していたことを暴露する。陸琪(りくき)は玲瓏を家法で処刑するが、陸漢星には軽い罰しか与えない。傅音(ふいん)は陸琪(りくき)の不公平な扱いに抗議するが、陸琪(りくき)は傅音(ふいん)を平手打ちし、陸漢星は出来が悪くても家族だと叱責する。キン楠公主(きんなんこうしゅ)の誕生日が訪れ、皇帝(こうてい)はキン楠公主(きんなんこうしゅ)を陸琪に嫁がせることを決める。
第22話の感想
第22話は、様々な登場人物の思惑が交錯し、物語が大きく動き出す波乱の回でした。特に印象的だったのは、傅音(ふいん)と陸琪、そして玲瓏の関係性の変化です。玲瓏の策略によって、陸琪は傅音(ふいん)に誤解を抱き、二人の間に深い溝ができてしまいました。傅音の必死の訴えも陸琪には届かず、むしろ逆効果になってしまったのは見ていて辛かったです。玲瓏の悪巧みは成功したかに見えましたが、最終的には自らの墓穴を掘り、悲惨な最期を迎えることになりました。権力争いの中で翻弄される女性たちの姿は、宮廷の残酷さを改めて浮き彫りにしています。
また、陸漢星の身勝手さにも呆れました。傅音への横恋慕から始まり、玲瓏の告発にも関わらず軽い処罰で済んだのは、陸家の権力の大きさを物語っています。彼の行動は、今後の物語に更なる波乱を巻き起こす予感がします。
一方、厳子方(げんしほう)と陸盈盈のシーンは切なかったです。陸盈盈のひたむきな好意を、厳子方(げんしほう)は冷たく拒絶してしまいます。彼の心の傷の深さが窺え、今後の二人の関係がどうなるのか気になります。
周王(しゅうおう)と傅柔(ふじゅう)の湖畔での会話は、二人の穏やかな関係性が垣間見える一方で、太子(たいし)との確執や権力争いの影も感じさせ、今後の展開が不安になります。傅濤(ふとう)の復讐計画も水面下で進行しており、今後の陸家の運命がどうなるのか、目が離せません。
つづく