キン楠公主(きんなんこうしゅ)は皇帝(こうてい)の縁談を公然と拒否し、激怒した皇帝(こうてい)に閉じ込められてしまいます。顏妃は娘のために皇帝(こうてい)にとりなし、皇帝(こうてい)は周王(しゅうおう)の誕生日が近いことを思い出しますが、顏妃は既に過ぎたことを告げます。国事にかまけて忘れていた皇帝(こうてい)は周王(しゅうおう)に申し訳なく思い、何か埋め合わせをしようとします。顏妃はこの機に息子のためにある願い事を皇帝(こうてい)に頼みます。

キン楠公主(きんなんこうしゅ)は縁談を断るため、傅柔(ふじゅう)が理由を知っていると皇帝(こうてい)に告げます。皇帝(こうてい)は傅柔(ふじゅう)を呼び出し尋ねますが、傅柔(ふじゅう)は事情を知らず困惑します。キン楠公主(きんなんこうしゅ)と二人きりにしてほしいと頼み、キン楠公主(きんなんこうしゅ)は傅柔(ふじゅう)に助けを求めます。傅柔(ふじゅう)はやむなく承諾し、キン楠公主(きんなんこうしゅ)にある人物を頼るよう指示します。

傅柔(ふじゅう)は皇帝(こうてい)に、キン楠公主(きんなんこうしゅ)が陸琪(りくき)との結婚を拒むのは、太福皇后(こうごう)への憧憬と尊敬ゆえだと説明します。太福皇后(こうごう)のような結婚を夢見て、文武両道の夫と結婚すると誓ったと。皇帝(こうてい)は陸琪(りくき)も文武両道だと仮論しますが、傅柔(ふじゅう)は雀屏中選の儀式がまだだと指摘します。そこにキン楠公主(きんなんこうしゅ)が連れてきた太上皇(たいじょうこう)が現れ、雀屏中選の故事を語り、キン楠公主(きんなんこうしゅ)にも同じ儀式を行うよう皇帝(こうてい)に求めます。皇帝(こうてい)はやむを得ず承諾します。陸琪(りくき)は弓術に優れているため、盛楚令(せいそれい)は彼が難なく儀式を突破するのではないかと心配しますが、盛楚慕(せいそぼ)は傅柔(ふじゅう)が何か策を講じるだろうと彼を安心させます。

雀屏中選当日、盛驍靖(せいしょうせい)は盛楚令(せいそれい)を連れて皇帝に謁見し、盛楚令(せいそれい)にも参加させてほしいと願いますが、皇帝は認めず、二人には傍観を命じます。陸琪(りくき)は弓を構え孔雀の絵を狙いますが、傅柔(ふじゅう)が仕込んだ仕掛けによって、太陽光が仮射し照準が狂います。陸琪(りくき)は孔雀の目に命中させることができず、キン楠公主(きんなんこうしゅ)との縁談は破談となります。陸琪(りくき)は陸雲戟に、孔雀の絵が動いたように見えたと報告します。陸雲戟は不審に思い、陸琪(りくき)に刺繍の絵を持ってくるように指示します。傅柔(ふじゅう)は楊柏に刺繍を回収させ証拠隠滅を図ろうとしますが、陸琪(りくき)は既に刺繍を持ち帰り調べています。陸雲戟は傅柔(ふじゅう)の仕掛けを調べさせるため、陸琪(りくき)に調査を命じます。傅音(ふいん)は屏風の後ろで二人の会話を聞き、傅柔(ふじゅう)のために証拠を隠滅しようとしますが、機会を見つけられません。

陸琪(りくき)は悲しむ傅音(ふいん)を見て心を痛め、彼女を慰めます。傅音(ふいん)は壊れた腕輪のことを語り、陸琪(りくき)も亡き母を偲びます。陸琪(りくき)は伯母に育てられた恩義から、伯母の息子である陸漢星を殺すことができません。しかし、陸漢星は陸琪を恨んでおり、捕らえられた洪義徳(こうぎとく)に陸家と宮廷の情報提供と引き換えに陸琪の殺害を依頼します。彼が死ねば、自分が陸雲戟の唯一の甥となり、蔡国公の地位が手に入ると考えたのです。

傅柔は刺繍を回収できず不安な日々を過ごします。夜も眠れず李宝林と囲碁を打ちますが、李宝林は傅柔の心事を見抜き、どのように仕組んだのか尋ねます。傅柔は李宝林に話すと彼女に迷惑がかかるのではないかと躊躇します。

陸家は名高い刺繍職人たちを呼び、傅柔の刺繍を調べさせます。中でも有名な張繡王も呼ばれ、傅音(ふいん)は張繡王が何かを見抜き、傅柔に危害が及ぶのではないかと不安に駆られます。

第23話の感想

第23話は、キン楠公主(きんなんこうしゅ)の縁談をめぐる駆け引きと、陸家内部の複雑な人間関係が描かれた、ハラハラドキドキの展開でした。キン楠公主(きんなんこうしゅ)の結婚拒否から始まる騒動は、傅柔の機転によって意外な方向へ進んでいきます。太上皇(たいじょうこう)の登場や雀屏中選といった伝統的な要素も加わり、宮廷ドラマならではの面白さが詰まっていました。

特に印象的だったのは、傅柔の知恵と勇気です。彼女は、キン楠公主(きんなんこうしゅ)を助けるために、巧妙な仕掛けを施し、陸琪の策略を阻止します。その行動力と機転には、感嘆させられるものがありました。一方で、彼女の取った行動が後にどのような波紋を呼ぶのか、今後の展開が非常に気になります。刺繍の件が露見した場合、彼女自身だけでなく、周囲の人々にも危険が及ぶ可能性があるからです。

また、陸家内部の確執も、物語に緊張感を与えています。陸琪と陸漢星の対立は、陸雲戟の存在も絡み合い、より複雑な様相を呈しています。陸琪は伯母の恩義と自身の正義感の間で葛藤し、陸漢星は野心のために危険な行動に出ています。二人の今後の行方が、陸家の運命を大きく左右することになりそうです。

つづく