盛楚慕(せいそぼ)は傅柔(ふじゅう)との結婚を韓王(かんおう)妃に懇願するも、王妃は冷淡に、皇后(こうごう)は周王(しゅうおう)か梁王しか考えておらず、宮廷では身分が全てだと諭した。王妃は傅柔(ふじゅう)を屋敷に招き入れたことを後悔さえしており、盛楚慕(せいそぼ)に冷静さを保ち、皇后(こうごう)の怒りを買わないよう忠告し、馬海妞(ば かいちゅう)を勧め、彼女の努力を称賛した。しかし、盛楚慕(せいそぼ)は馬海妞(ば かいちゅう)に気がなく、この言葉を偶然聞いてしまった馬海妞(ば かいちゅう)は深く傷ついた。
落胆した馬海妞(ば かいちゅう)は盛楚慕(せいそぼ)への贈り物を前に一人悲しみに暮れる。それを見た怜燕児は男を射止める秘訣を伝授し、時には引くことが効果的だと教えた。馬海妞(ば かいちゅう)は作戦変更を決意し、韓王(かんおう)府に戻り、自分を磨くことで盛楚慕(せいそぼ)の心を掴もうと考えた。
一方、傅柔(ふじゅう)をめぐる騒動は宮中に広まり、四人の男に求婚された彼女は隻者ではないと噂される。李宝林は傅柔(ふじゅう)に、盛楚慕(せいそぼ)や自身を守るため慎重に行動するよう忠告した。実は皇后(こうごう)は皇帝(こうてい)が傅柔(ふじゅう)を周王(しゅうおう)に嫁がせたいと考えていることを見抜いていたが、太上皇(たいじょうこう)の意向もあり、難しい判断を皇后(こうごう)に委ねたのだ。傅柔(ふじゅう)はこの危機を打開するため、孫霊淑(そんれいしゅく)の侍女・双喜(そうき)の前で周王(しゅうおう)への好意を装い、密かに策を練る。
現実逃避のため、盛楚慕は狂気を装い始め、心配した盛夫人(せいふじん)は盛楚俊(せいそしゅん)を福安寺へ祈願に送る。偶然にも、孫霊淑(そんれいしゅく)に許しを請うため、孫霊薇(そんれいび)も福安寺にいた。盛楚俊(せいそしゅん)は祈願には興味がなかったが、孫霊薇(そんれいび)の真剣な姿に惹かれ、共に祈願し、話しかける機会を得た。そして、自分の平安結を孫霊薇(そんれいび)に贈り、二人の間に淡い想いが芽生える。
盛楚慕は諦めず、傅柔への想いを込めた手帕を韓王(かんおう)妃に託す。王妃は仕方なく傅柔に手帕を渡し、傅柔は盛楚慕の気持ちを受け取った。しかし、キン楠公主(きんなんこうしゅ)が突然現れ、蘇天師(そてんし)に傅柔の将来を見てもらうことを提案する。皇后(こうごう)は既に迷っていたが、太子(たいし)妃が現れ、傅柔が周王(しゅうおう)府に嫁ぐと太子(たいし)に不利だと讒言したため、さらに判断が難しくなり、蘇天師(そてんし)に傅柔の運命を委ねることにした。
皇帝(こうてい)は皇后(こうごう)的決断を聞き、自分の意向が通らなかったことに落胆し、皇后が周王(しゅうおう)に不公平だと感じた。皇帝(こうてい)は傅柔が蘇天師(そてんし)に会うことは認めたものの、皇后への不信感を抱いた。
第25話の感想
第25話は、それぞれの思惑が複雑に絡み合い、傅柔の婚姻問題を中心に物語が大きく動いた印象的な回でした。盛楚慕のひたむきな愛情表現は胸を打つものがありますが、宮廷内の権力争いに巻き込まれ、その想いが届くのか不安になります。韓王(かんおう)妃の忠告は現実的ながらも冷たく、盛楚慕の焦燥感が伝わってきました。馬海妞(ば かいちゅう)の切ない片思いも描かれ、恋の苦しさを改めて感じさせられます。
一方、傅柔は冷静に状況を分析し、自らの手で運命を切り開こうとする強さを見せています。周王(しゅうおう)への好意を装うなど、彼女の知略と行動力には感心させられます。また、李宝林の忠告からも、宮廷内の緊張感がひしひしと伝わってきました。
そして、意外な展開を見せたのが盛楚俊(せいそしゅん)と孫霊薇(そんれいび)の出会い。福安寺での偶然の出会いが、二人の間にどのような変化をもたらすのか、今後の展開が楽しみです。
つづく