盛楚慕(せいそぼ)は家に帰り、母は喜んで迎えたが、父は広州で牛無敵(ぎゅうむてき)から兵法を学んだという息子の言葉を信じなかった。帰宅早々、韓王(かんおう)に呼び出され叱責されると思いきや、近頃の努力をアピールする盛楚慕(せいそぼ)。韓王(かんおう)は半信半疑で、府の孫先生(そんせんせい)に試させると、兵法も馬術も上達しており、韓王(かんおう)夫妻は安堵した。韓王(かんおう)府を出ると、弟たちに連れられ遊郭へ行くも、傅柔(ふじゅう)の言葉が心に残り、酒を楽しむ気分になれず、真の男になろうと決意する。
一方、傅濤(ふとう)は傅柔(ふじゅう)に別れを告げ、軍に入り男らしくなると宣言。盛楚慕(せいそぼ)に失望させられた傅柔(ふじゅう)の代わりに、自分が男を見せると言う。傅濤(ふとう)は三夫人(さんふじん)に手紙を残し出奔。三夫人(さんふじん)は悲しみに暮れ、湛州へ傅濤(ふとう)を探しに行こうと騒ぎ、傅柔(ふじゅう)を責め立てる。
盛楚慕(せいそぼ)は傅柔(ふじゅう)を忘れられず広州へ戻る。傅柔(ふじゅう)は家業の大きな取引のため、自ら船で商品を運ぶことに。湛州を経由すると聞き、三夫人(さんふじん)はこっそり船に乗り込んだ。出航後まもなく海賊に襲われる。厳子方(げんしほう)は傅家の船には手出し無用と命じていたが、毒龍は仮抗し、船の積み荷が無価値な布と分かると、三夫人(さんふじん)を人質に身代金を要求。傅柔は三夫人(さんふじん)を救うため、自ら人質となる。
厳子方(げんしほう)は海上で陸雲戟の船を襲い、隠匿された仮乱軍の財産を奪う。陸漢星は生かし、四海帮の頭領からの挨拶だと陸雲戟に伝えるよう命じた。直後、毒龍が傅柔を捕らえたと知らせを受け、厳子方(げんしほう)は傅柔を救出に向かう。傅柔は厳子方(げんしほう)の正体を知らず恐れるが、危害を加えられないと分かると少し落ち著きを取り戻す。厳子方(げんしほう)は傅柔に薬を塗ってやると、かつて傅柔が贈った長命鎖を落とす。傅柔は長命鎖に気づき問いただすが、厳子方(げんしほう)は嘘をつき正体を明かさず、傅柔に外套を作らせる。さらに香囊も作らせ、ここに残るよう言うが、傅柔は厳子方(げんしほう)とつるむくらいなら死を選ぶと拒絶する。厳子方(げんしほう)は義父から受け継いだ四海帮の頭領の座を狙う毒龍のような輩が多く、仮乱分子を一網打尽にする計画を立てる。
広州に著いた盛楚慕(せいそぼ)は、傅柔が捕らえられたと知り、海賊の盗品を扱う人物からアジトを聞き出し、嶺南水軍から兵を借りて厳子方(げんしほう)の拠点へ乗り込む。厳子方(げんしほう)は傅柔を連れて逃走。傅柔は助けが来たと知り、手巾にメッセージを残す。盛楚慕(せいそぼ)は傅柔を見つけられずにいたが、手巾のメッセージを見つけ安堵する。
第4話の感想
第4話は、傅柔と盛楚慕、そして新たに深く関わってきた厳子方(げんしほう)の三者を中心に、物語が大きく動き出したと言えるでしょう。盛楚慕は傅柔への想いを断ち切れず広州へ戻り、一方の傅柔は家族の問題に巻き込まれながらも、芯の強さを見せてくれます。海賊に捕らわれた傅柔を助けるために奔走する盛楚慕の姿は、これまでの軽薄な印象とは異なり、真剣な愛を感じさせました。 彼の成長が垣間見える、重要なエピソードだったと思います。
また、謎の多い人物だった厳子方(げんしほう)の正体が、四海帮の頭領であることが明らかになりました。 傅柔に対して複雑な感情を抱いている様子が描かれており、今後の展開に大きく影響を与えそうです。 傅柔を助けながらも、自分の側に置いておきたいという独占欲も垣間見え、彼の本心がどこにあるのか、非常に気になるところです。
三夫人(さんふじん)の行動も波乱を呼んでいます。 息子への愛情が暴走し、傅柔を責め立てる姿は、見ていて辛いものがありました。傅柔は家族の問題、海賊への拉緻、そして厳子方との遭遇と、様々な困難に直面しますが、決して諦めない彼女の強さに心を打たれます。
つづく