韓王(かんおう)府では盛大な宴が催されようとしていた。目的は太子(たいし)妃選び。孫家と陸家の令嬢が太子(たいし)殿下を前に芸を披露し、その座を競うのだ。一方、好奇心旺盛なキン楠公主(きんなんこうしゅ)は宮中の規則を破り、こっそり王府へ忍び込む。下人に扮装し、噂の盛楚慕(せいそぼ)をひと目見ようと企んでいた。

盛楚慕(せいそぼ)と傅柔(ふじゅう)は部屋で甘いひとときを過ごしていたが、盛楚俊(せいそしゅん)と盛楚令(せいそれい)に覗き見されてしまう。しかし、兄弟は悪びれる様子もなく、傅柔(ふじゅう)を「嫂さん」と呼び、傅柔(ふじゅう)は顔を赤らめる。兄弟は太子(たいし)妃選びの話を持ち出し、盛楚慕(せいそぼ)は考え込む。

郊外では、太子(たいし)が狩りを楽しんでいた。鷹を射落とした太子(たいし)は、そこで機転の利く陳吉(ちんきち)と出会う。陳吉(ちんきち)は木に登り鷹を回収し、堂々とした態度で太子(たいし)の信頼を得る。宴の前、孫霊淑(そんれいしゅく)は陸家の豪華な衣装に引け目を感じていたが、傅柔(ふじゅう)は優しく手を差し伸べる。

宴が始まり、陸盈盈は美しい舞で太子を魅瞭する。続いて孫霊淑(そんれいしゅく)が登場。彼女の袖から花びらが舞い散り、まるで仙女のような幻想的な演出で、太子を驚かせる。二人の令嬢は甲乙つけがたく、太子は悩んでいた。そこに盛楚慕(せいそぼ)がわざと陸盈盈の紅い痣について言及し、太子の判断を揺さぶる。結果、太子は孫霊淑(そんれいしゅく)を選ぶ。

宴の後、韓王(かんおう)妃は太子を芝居小屋へ案内する。そこで偶然にも陳吉(ちんきち)が役者として舞台に立っているのを発見する。さらに、皇后(こうごう)が突然現れ、場は緊張に包まれる。皇后(こうごう)は傅柔(ふじゅう)が刺繍した屏風を気に入り、傅柔(ふじゅう)を宮中に召し出すことを決める。陸雲戟はすかさず傅柔を宮仕えさせるよう進言し、皇后(こうごう)はそれを受け入れる。こうして傅柔の運命は大きく変わる。

キン楠公主(きんなんこうしゅ)は盛楚慕(せいそぼ)の軽薄な言動に失望し、帰ろうとしたところ、盛楚令(せいそれい)にからかわれる。怒った公主は盛楚令(せいそれい)を平手打ちで気絶させ、李茯苓に助けられながら逃げる。

傅柔の入宮を知った盛楚慕(せいそぼ)は動揺し、皇后(こうごう)に直訴しようとするが、韓王(かんおう)夫妻に止められる。夜、盛楚慕は傅柔の部屋に泊まり、二人は抱き合うが、一線を越えることはなかった。ただ、最後の時間を大切に過ごそうとする。

翌日、傅柔は出発前に盛楚慕に紅い痣の話を尋ねる。盛楚慕はうまく言い逃れ、傅柔は疑念を抱きながらも彼を信じる。傅柔が宮中へ入っていくのを見送りながら、盛楚慕は彼女の幸せを守り、陸雲戟の陰謀を暴くことを誓う。

第7話の感想

第7話は、運命の歯車が大きく動き出した回でした。太子妃選びという華やかな舞台の裏で、それぞれの思惑が交錯し、緊張感が高まります。特に印象的だったのは、傅柔の優しさ、機転、そして彼女を取り巻く複雑な人間関係です。

陸盈盈と孫霊淑(そんれいしゅく)、二人の令嬢による太子妃の座を巡る争いは、まさに美の競演。華麗な舞と、花びらが舞い散る幻想的な演出は、息を呑むほどの美しさでした。しかし、その裏では、盛楚慕の策略が静かに進行していたのです。彼の紅い痣に関する発言は、太子の判断を揺るがし、最終的に孫霊淑(そんれいしゅく)が選ばれる結果となりました。この出来事は、今後の物語にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

つづく