あらすじ

第6話では、蒋歩汀しょうふていは謎の物体が落下しそうな星辰せいしんを間一髪で救い出し、すぐさま耳元で「俺ってカッコいいだろ?」と尋ねます。この行動に星辰せいしんは内心で微妙な変化を感じますが、直後の蒋歩汀しょうふていの自信過剰な態度に辟易してしまいます。

牢獄の中で、蒋歩汀しょうふていは数々の有名侠客の名前とそれに対応する小物が記されているのを発見します。その中に、星辰せいしんが持っている玉佩と同じものを見つけ、二人が以前この牢獄で出会っていた事実が明らかになります。さらに、師匠の木彫りも見つけ、師匠もここに囚われていると確信した蒋歩汀しょうふていは、星辰せいしんの安全を考え、彼女を先に逃がそうとします。

しかし、星辰せいしんは遠くへは行きません。蒋歩汀しょうふていが他の囚われた侠客たちを解放し、異人いじんに襲われた時、星辰せいしんは再び姿を現し、玉佩の力で異形化した陳劼ちんけつを一時的に抑え込みます。異人いじんに立ち向かうため、星辰せいしんは自ら犠牲となり、わざと噛まれて力を得ようとします。異形化する直前、星辰せいしんは敵の首領を捕らえますが、体力の限界で倒れてしまいます。

蒋歩汀しょうふてい星辰せいしんを救うため、あらゆる方法を試みますが、効果はありません。ついに彼は五岳門ごがくもんに潜入し、異形化を抑制する秘密を見つけ出します。それは、頭部を切除することでした。物語が進むにつれ、二人の関係は深まっていきますが、同時に、より厳しい試練に直面していくことになります。

ネタバレ

無敵のお嬢様、星辰せいしんに何かが襲いかかろうとした瞬間、蒋歩汀しょうふていは身を挺して彼女を守った。突然の接近に、星辰せいしんの心臓は高鳴り、蒋歩汀しょうふていへの想いが募る。次の瞬間、蒋歩汀しょうふてい星辰せいしんの耳元に顔を寄せ、「俺、かっこいいだろ?」と囁いた。ロマンチックな雰囲気の中でのこの一言に、星辰せいしんは興醒めしてしまう。ついさっきまで輝いて見えた彼も、結局はただの自信過剰な男だったのかと後悔する。

蒋歩汀しょうふていは牢の中で、江湖こうこの有名侠客たちの名札と小さな箱を発見する。陳劼ちんけつの箱を開けると、「玉」と書かれた玉佩が出てきた。これを見た星辰せいしんは、蒋歩汀しょうふていが牢で言い争った相手だと気付く。

さらに探索を進めるうち、蒋歩汀しょうふていは師匠がいつも身につけている手彫りの木像を見つける。師匠がここに囚われていると確信した彼は、危険を避けるため星辰せいしんに嘘をついて立ち去らせる。

星辰せいしんが去った後、蒋歩汀しょうふていは牢に戻り剣を手にし、囚われていた侠客たちを解放する。異変を察知した神薬寨しんやくさいの頭目が現れ、異人いじんを放つ。陳劼ちんけつともう一人の侠客は蒋歩汀しょうふていに加勢するが、凶暴な異人いじんに噛まれてしまう。もう一人の侠客は異変前に牢に逃げ込むが、陳劼ちんけつは間に合わず異人いじんに変貌し、蒋歩汀しょうふていに襲いかかる。その時、星辰せいしんが玉佩を使って陳劼ちんけつを止める。しかし、他の異人いじんたちが二人に襲いかかる。

状況打開のため、星辰せいしんは自ら異人いじんに噛まれることを選ぶ。意識が残っているうちに頭目を捕らえようと考えたのだ。作戦は成功するが、星辰せいしんは意識を失いかける。蒋歩汀しょうふていは彼女の前に立ち、呼びかけ続ける。星辰せいしんは彼との約束を思い出し、彼を襲うことはなかったが、力尽きて倒れてしまう。

星辰せいしんの手紙で事態を知った五岳門ごがくもんが駆けつけ、異人いじんたちを捕らえる。しかし、黒幕と一部の凶暴な異人いじんは逃亡し、江湖こうこには異人いじんへの恐怖が広がる。蒋歩汀しょうふてい星辰せいしんを連れて人裏離れた荒野へ逃れ、解毒方法を探し始める。

様々な方法を試みるも、星辰せいしんの異変は悪化していく。彼女は完全に意識を失うことを恐れていた。ある夜、蒋歩汀しょうふてい五岳門ごがくもんに潜入し、異変を止める方法を知る。それは、「首を切り落とす」ことだった。

第6話 感想

「無敵なお嬢様は手におえない!」第6話は、物語が大きく動き出す怒涛の展開でした。蒋歩汀しょうふていの勇敢さと星辰せいしんの献身的な行動が印象深く、二人の関係性の変化にも注目です。

冒頭、星辰せいしんへの想いを募らせる蒋歩汀しょうふていのかっこいい姿からの、耳元での「俺、かっこいいだろ?」というセリフには思わず笑ってしまいました。完璧超人に見えた彼にも、こういうコミカルな一面があるのが魅力的です。しかし、その後の牢獄での機転の良さや、師匠を思う気持ち、そして星辰せいしんを守るための嘘など、彼の男らしさが際立つシーンも多く、ギャップにときめきました。

一方の星辰せいしんも、蒋歩汀しょうふていへの恋心が芽生えながらも、冷静な判断力で彼をサポートします。異人いじんに噛まれるという危険な賭けに出る彼女の覚悟には胸を打たれました。自分の身を犠牲にしてまで大切な人を守ろうとする姿は、まさに「無敵なお嬢様」の真骨頂と言えるでしょう。

また、陳劼ちんけつをはじめとする侠客たちの活躍も見逃せません。異人いじんに立ち向かう彼らの勇気、そして仲間を守るための自己犠牲には感動しました。特に、異変しつつも牢に閉じこもり仲間を襲わないようにした侠客の行動は、涙を誘います。

つづく