失恋したばかりの梁清然(リアン・チンラン)だが、意外とあっけらかんとしている。彼女は仕事と家庭の両立を目指して実験を続けている。劉思源(リウ・スーユエン)は彼女に専業主婦型の相手を探すよう勧めるが、清然は既に試みて失敗した経験があると話す。彼女は逆に、自分を宇宙の中心のように扱う彼女がいるのは気分が良いだろうと尋ねるが、思源は答えず、時間だと言って席を立った。
路真真(ルー・ジェンジェン)は川白楼の競合店を全てリストアップし、陳東(チェン・ドン)に分析を依頼する。料理の味では陳東(チェン・ドン)に劣るものの、マーケティングや盛り付けなど、川白楼よりも優れている点が多い。真真は陳東(チェン・ドン)に資料の熟読を促し、クラスメートを川白楼に招待する。
顧漫婷(グー・マンティン)は父・大鵬に鶏ガラスープを作り、徐皓(シュー・ハオ)も先日起こした一件を謝罪しに来る。マンティンは怒っていたものの、結局許してしまう。皓は母にバッグを贈り、マンティンは陳東(チェン・ドン)特製のエビとネギの焼き餃子を大鵬に持っていく。しかし、大鵬は一口食べただけで怒って陳東(チェン・ドン)の元へ駆けつける。陳東(チェン・ドン)はマンティンから事前に連絡を受けていたので事情を尋ねるが、料理に問題はなかった。大鵬は外出するための口実として料理を使っただけで、厨房こそが彼の安らぎの場だったのだ。夜、大鵬は陳東(チェン・ドン)に末期癌であることを告白する。ずっと胸に秘めていたが、打ち明けてみると案外気持ちが楽になったという。大鵬は川白楼の創業当時を振り返る。小さな小屋から始めた川白楼は彼のプライドであり、心血を注いだ店だ。彼の最大の夢は、川白楼の料理を四川料理の最高峰と認めさせ、代々受け継いでいくことだった。しかし、娘は一人しかおらず、孫の誕生も見込めず、夢の実現は難しい。大鵬は陳東(チェン・ドン)に川白楼の継承を懇願するが、陳東(チェン・ドン)は感動しつつもはぐらかす。
マンティンと皓は子供を持たない約束をしているが、皓の母は仮対し、マンティンを叱責しに来る。夜、皓は母が漢方医を予約したと言い、マンティンに受診を勧める。マンティンは気が進まないものの、仕方なく従う。皓の母の本音はマンティンに子供を産ませることだった。マンティンは苛立ち、さらに友人から海椒市で食事をしたいと連絡を受け、父に電話で助けを求める。
マンティンは川白楼の宣伝のため、インフルエンサーにライブ配信を依頼する。しかし、陳東(チェン・ドン)は配信中に乱入し、食べたものを吐き出すマンティンを責め立てる。真真は止めようとするが、これが逆に話題となり、川白楼は人気店となる。数年ぶりに真真の母から電話がかかってくる。彼女は真真に荷物を送ろうとしたところ、真真が成都に戻っていることを知ったのだ。真真にとって、母の過幹渉から逃れるために北京の大学に進学することが長年の目標だった。真真は覚悟を決めて帰宅すると、母は動揺を隠しながら真真を問い詰める。叔母が仲裁に入り、そこに思源が現れ、真真は仕事が決まって一緒に成都に戻ってきたのだと母に説明する。その後、思源は清然に頼み、真真に仕事を紹介してもらう。
清然は裕福な夫人たちと海椒市で食事をするが、途中で退屈になり店を出てしまう。マンティンは清然に気づき、彼女を誘って一緒に飲みに行く。子供を持つことへの悩みを打ち明けるマンティンと清然は、意気投合する。
第5話の感想
第5話は、それぞれのキャラクターが抱える葛藤や本音が垣間見える、非常に人間味あふれるエピソードでした。特に印象的だったのは、顧大鵬(グー・ダーポン)の癌告知のシーン。娘の結婚や孫の誕生を望み、川白楼の未来を案じる彼の姿には胸を締め付けられました。これまで頑固な印象の強かった大鵬ですが、陳東(チェン・ドン)への告白シーンでは、彼の脆さや孤独が浮き彫りになり、見ている側も思わずもらい泣きしてしまいそうになりました。陳東(チェン・ドン)は戸惑いながらも、大鵬の思いを受け止めようとする様子が見て取れ、今後の二人の関係性の変化にも期待が高まります。
また、路真真(ルー・ジェンジェン)と母親の関係性も興味深いポイントです。過幹渉な母親から逃れるために北京へ行った真真ですが、成都に戻ってきたことで再び母親との衝突が避けられなくなりました。劉思源(リウ・スーユエン)の機転によって事態は収束しましたが、真真が抱える「母親からの自立」という課題は、今後も物語に大きく関わってくるのではないでしょうか。思源の優しさや頼もしさも際立っていました。
つづく