2018年の北京、五環外の平凡な一日。帰暁(グイ・シャオ)の生活は、思いがけない知らせで波立ち始めます。初恋の人、路炎晨(ルー・イエンチェン)の消息を知ったのです。かつて心をときめかせた彼は、今や辺境の地で特殊警察の任務に就いているというのです。不思議な気持ちと抑えきれない想いを胸に、帰暁(グイ・シャオ)は彼に会うことを決意します。
街角で偶然の再会を果たした二人は、帰暁(グイ・シャオ)が少し戸惑いながらも「私のこと、覚えてる?」と尋ねます。路炎晨(ルー・イエンチェン)は「灰になっても覚えている」と力強く答えます。その言葉は、帰暁(グイ・シャオ)の凍てついた心に温かい光を灯しました。しかし、再会の喜びを噛みしめる間もなく、路炎晨(ルー・イエンチェン)の仲間たちが集まってきて、二人の時間は遮られてしまいます。彼は仲間に一言二言言葉を交わすと、躊躇なく車に乗り込み、振り返ることなく去って行きました。けれど、帰暁(グイ・シャオ)はバックミラー越しに、彼が見せた名残惜しそうな視線を確かに捉えていました。
家に帰った帰暁(グイ・シャオ)は、高ぶる気持ちを抑えきれず、すぐに親友の黄婷(ホワン・ティン)に電話をかけ、突然の再会を報告します。路炎晨(ルー・イエンチェン)の従妹である黄婷(ホワン・ティン)は、二人の過去を全て知っています。帰暁(グイ・シャオ)は黄婷(ホワン・ティン)から路炎晨(ルー・イエンチェン)の連絡先を聞き出し、同時に、あの頃の甘酸っぱく複雑な想いが蘇ります。様々な感情が渦巻く中、帰暁(グイ・シャオ)は意を決してその番号に電話をかけ、何かを取り戻そうとします。
それから2年後、斉寧(チーニン)市。出張で訪れた帰暁(グイ・シャオ)は、トラブルに巻き込まれます。その時、あの懐かしい番号を思い出し、ダメ元で電話をかけてみます。電話口から聞こえてきた路炎晨(ルー・イエンチェン)の声は、相変わらず聞き慣れたものでした。帰暁(グイ・シャオ)の声に少し驚いた様子を見せた後、彼はすぐに彼女の居場所を尋ね、駆けつけてくれます。ガソリンスタンドのコンビニエンスストア前で不安な気持ちで待っていた帰暁(グイ・シャオ)は、路炎晨(ルー・イエンチェン)の車が見えてようやく安堵の息を吐きます。
車に乗り込むと、路炎晨(ルー・イエンチェン)は相変わらずどんな天気でも窓を開けて運転する癖がありました。少し肌寒さを感じながらも、帰暁(グイ・シャオ)は彼のこの独特なスタイルに慣れ親しんでいます。ところが、二人が乗った車は盗難に遭ってしまいます。帰暁が真っ先に助けを求めたのは、もちろん路炎晨(ルー・イエンチェン)でした。彼は期待を裏切ることなく、冷静かつ迅速に車を取り戻します。その手際の良さに、帰暁の友人たちは彼のクールさに感嘆します。
車を取り戻した後、帰暁は路炎晨(ルー・イエンチェン)の近況を尋ねます。彼は斉寧(チーニン)市で9年間勤務し、昇進してもなお、爆弾処理の教官として対テロの最前線で活躍しているというのです。その危険と隣り合わせの職務に、帰暁は尊敬と心配の念を深めます。
夕食時、路炎晨(ルー・イエンチェン)への感謝の気持ちを表すため、帰暁の友人たちは彼を食事に誘います。そこで、小楠(シャオナン)という少年が現れ、帰暁は彼が路炎晨(ルー・イエンチェン)の息子だと勘違いしてしまいます。ちょっとした騒動になりますが、路炎晨がすぐに現れ、誤解を解きます。そして、北京に戻ることを考えていると打ち明けます。
秦明宇(チン・ミンユー)のユーモアのおかげで夕食の雰囲気は和やかになり、帰暁はいつの間にか路炎晨の“代弁者”として、彼に関する質問に答えるようになります。夕食後、路炎晨が帰暁を家まで送る途中、突然の襲撃事件が発生します。路炎晨はプロの技術で冷静に対処し、帰暁を守りながら犯人を製圧します。この時、帰暁は深い安心感と感謝の気持ちで満たされます。そして、どんなに時が流れても、路炎晨が心の中で特別な存在であることを再確認するのでした。
第1話 感想
「マイ・ファーストラブ」第1話は、再会と新たな始まりを予感させる、切なくも温かいエピソードでした。初恋の人、路炎晨との偶然の再会に揺れる帰暁の心情が繊細に描かれており、彼女の戸惑い、喜び、そして不安が手に取るように伝わってきました。特に、路炎晨の「灰になっても覚えている」という台詞は、短いながらも強い印象を残し、二人の過去の深い繋がりを物語っています。
再会シーンは胸が締め付けられるような切なさがありました。短い時間ながらも、互いに変わらぬ想いを抱いていることが感じられ、再会を喜ぶ間もなく再び別れることになってしまう二人の姿は、見ている側も胸が苦しくなりました。
2年後の再会は、少しコミカルな要素も交えながら、路炎晨の頼もしさと変わらぬ優しさが際立っていました。盗難事件を通して、彼の冷静な判断力と行動力が描かれ、帰暁だけでなく視聴者も彼の魅力に引き込まれたのではないでしょうか。
また、小楠(シャオナン)との誤解や、友人たちとの夕食シーンは、路炎晨の人となりや周囲との関係性を垣間見ることができ、今後の展開への期待感を高めています。北京に戻ることを考えているという彼の言葉は、帰暁との関係にどのような変化をもたらすのか、今後の展開が非常に楽しみです。
つづく