空港の雑踏の中、帰暁(グイ・シャオ)は久しぶりに父親と再会する。一瞬戸惑うも、すぐに同僚の段柔(ドゥアン・ロウ)を連れ、父親の元へ。しかし、二人の間にはどこかぎこちない空気が漂う。父親は家や車を買ってやると申し出るが、帰暁(グイ・シャオ)は物質的なものではなく、この気まずい時間を早く終わらせたいと思っていた。段柔(ドゥアン・ロウ)は機転を利かせ、適当な理由をつけて帰暁(グイ・シャオ)を連れ、困惑する父親を残してその場を去る。
帰暁(グイ・シャオ)と段柔(ドゥアン・ロウ)は教育と新エネルギーへの投資で多忙な日々を送っていた。路炎晨(ルー・イエンチェン)について話す帰暁(グイ・シャオ)の口調には、以前より理解と落ち著きが感じられる。彼女の姉も特殊警察であり、任務のために家族が突然姿を消すことに慣れているのだ。一方、路炎晨(ルー・イエンチェン)は特殊警察隊で隊員たちに厳しい訓練を施していた。あらゆる技能を完璧にこなせるよう、妥協を許さない。なぜ危険な爆発物処理の仕事を選んだのかという問いに対し、彼は「誰かがやらなければならない」と簡潔に答える。
林隊長(リンたいちょう)と路炎晨(ルー・イエンチェン)のライバル関係と協力関係は、チーム内では独特な光景となっている。二人は爆弾を題材に、緊迫感あふれる訓練を繰り返す。路炎晨(ルー・イエンチェン)は常に先頭に立ち、その実力で自らの価値を証明していく。隊員たちは爆発物処理の複雑さと危険性を目の当たりにし、一つ一つの操作が決してミスを許されないことを改めて認識する。
小楠(シャオナン)の入学式が迫っていたが、秦明宇(チン・ミンユー)の任務のため、送り迎えをする人がいないという問題が発生する。それを知った帰暁(グイ・シャオ)は、迷わず小楠(シャオナン)の面倒を見ることを引き受ける。送り迎えだけでなく、宿題の指導も買って出る。帰暁(グイ・シャオ)と段柔(ドゥアン・ロウ)に囲まれ、小楠(シャオナン)は二人の専門的な会話に興味を示しつつも、家庭の温かさを感じていた。特に段柔(ドゥアン・ロウ)の広い家は、小楠(シャオナン)にとって興奮と不安が入り混じる場所だったが、段柔(ドゥアン・ロウ)の優しい励ましのおかげで、小楠(シャオナン)は勇気を出して自分の小さな秘密を打ち明ける。
帰暁(グイ・シャオ)の助けに感謝した秦明宇(チン・ミンユー)は、路炎晨(ルー・イエンチェン)に帰暁(グイ・シャオ)との夕食をセッティングするように頼む。路炎晨(ルー・イエンチェン)は快諾し、小楠(シャオナン)を近所の遊び場に連れて行った後、自らキッチンに立ち、帰暁(グイ・シャオ)のために夕食を準備する。帰宅した帰暁(グイ・シャオ)は、その光景に温かい気持ちで満たされる。夕食後、路炎晨(ルー・イエンチェン)は週末の外出を提案する。帰暁(グイ・シャオ)は驚きながらも、彼の発想のマンネリをからかう。二人の会話は弾み、距離はさらに縮まっていく。
しかし、路炎晨(ルー・イエンチェン)の父親の突然の訪問が、この穏やかな時間を中断させる。路炎晨(ルー・イエンチェン)は内心面白くないと思いながらも、礼儀正しく帰暁を家まで送る。帰暁は路炎晨(ルー・イエンチェン)の父親の記憶が曖昧だったが、路炎晨(ルー・イエンチェン)の説明でようやく思い出す。週末の約束はまたもや白紙に戻りそうになり、帰暁は路炎晨(ルー・イエンチェン)の空気の読めなさを冗談めかして責めるが、心の中では路炎晨と過ごす時間を心待ちにしていた。結局、二人は思い出の場所である秦楓(チン・フォン)のビリヤード場を新たなデートスポットに選ぶ。そこは二人の思い出が詰まった場所で、二人の関係がさらに深まることを予感させる。良い雰囲気の中、警備員の突然の登場で甘い時間は中断されるが、それもまた二人の大切な思い出の一つとなる。
第10話の感想
第10話は、登場人物たちの複雑な人間関係と温かい交流が巧みに描かれた、心温まるエピソードでした。特に、帰暁と父親の再会シーンは、言葉少なながらも二人の間の微妙な距離感、そして埋められない溝を感じさせ、胸が締め付けられるようでした。物質的なものではなく、心の繋がりを求める帰暁の姿に共感した視聴者も多いのではないでしょうか。
一方、路炎晨は、仕事に対するストイックな姿勢と、小楠(シャオナン)や帰暁への優しさのギャップが魅力的に描かれていました。危険な任務に身を投じる一方で、温かい家庭料理を作る彼の姿は、まさに理想の男性像と言えるでしょう。また、林隊長(リンたいちょう)とのライバル関係と協力関係も、物語に緊張感と奥行きを与えていました。二人の爆弾処理訓練は、手に汗握る迫力満点のシーンでした。
そして、忘れてはならないのが、小楠(シャオナン)の存在です。帰暁と段柔(ドゥアン・ロウ)の温かい愛情に包まれ、少しずつ心を開いていく小楠(シャオナン)の姿は、見ているこちらも笑顔になるほど可愛らしかったです。段柔(ドゥアン・ロウ)の広い家で、最初は緊張していた小楠(シャオナン)が、最終的に自分の秘密を打ち明けるシーンは、特に印象的でした。
全体を通して、登場人物たちの心情の変化や成長が丁寧に描かれており、見ていて飽きない展開でした。路炎晨と帰暁の関係も、少しずつ進展している様子が見て取れ、今後の展開がますます楽しみです。警備員の登場で中断されたデートシーンは、少し残念でしたが、それもまた二人の思い出の一つとなるでしょう。次回の展開に期待が高まります。
つづく