深夜、街の喧騒が静まりゆく中、予期せぬ危機が迫っていた。爆発物処理のエキスパート、路炎晨(ルー・イエンチェン)は再び重い防護服を身に纏い、テロリストに脅迫されたショッピングモールへと足を踏み入れた。個人的な恨みから社会に復讐しようとするテロリストは、罪のない人々の命を危険に晒し、爆発の時間を明かそうとしないため、緊迫した状況が続いていた。

一方、家で待つ帰暁(グイ・シャオ)は不安で胸が張り裂けそうだった。路炎晨(ルー・イエンチェン)の身を案じ、震える心を必死に落ち著かせようとしていた。姉は優しく「大丈夫よ、路炎晨(ルー・イエンチェン)はあなたの支えであると同時に、国を守る人なのよ」と励ました。帰暁(グイ・シャオ)は平静を装っていたが、心配のあまり胃が痛くなり、一晩中寝返りを打ち、汗で服がびっしょりになっていた。

路炎晨(ルー・イエンチェン)は時間との闘いの中、爆弾解除作業に全力を注いでいた。上官たちは爆発装置の起動が間近に迫っていることを知り、路炎晨(ルー・イエンチェン)の安全を案じ、危険区域からの退避を促した。しかし、路炎晨(ルー・イエンチェン)は自らの責任を深く理解しており、引き下がることはできなかった。近くには避難できない患者でいっぱいの病院があり、彼らを守らなければならなかったのだ。

息詰まるような努力の末、路炎晨(ルー・イエンチェン)はついに爆弾の起爆線を切断することに成功した。その瞬間、張り詰めていた緊張がようやく解けた。テロリストは驚きと悔しさでいっぱいだったが、観念するしかなかった。路炎晨(ルー・イエンチェン)は慎重に爆弾を抱えてモールを出て、秦明宇(チン・ミンユー)に後処理を託し、安全が完全に確認されて初めて安堵の息をついた。

ホテルに戻ると、路炎晨(ルー・イエンチェン)は心配のあまり体調を崩した帰暁(グイ・シャオ)を見つけ、すぐに薬を買い、体温を測り、薬を飲ませるなど、献身的に看病した。目を覚ました帰暁(グイ・シャオ)は、ソファで疲れて眠る路炎晨(ルー・イエンチェン)の姿を見て、複雑な気持ちになった。昨夜の出来事を知り、涙が溢れ出た。路炎晨(ルー・イエンチェン)の職務だと理解しつつも、心配と恐怖は拭えなかった。路炎晨(ルー・イエンチェン)は帰暁(グイ・シャオ)を強く抱きしめ、二人はお互いをもっと大切にしようと誓い、結婚を早めることを決めた。

一方、秦明宇(チン・ミンユー)は思いがけず段柔(ドゥアン・ロウ)から電話を受け、小楠(シャオナン)が病気になりアレルギー歴を知る必要があることを知った。普段の小楠(シャオナン)への配慮不足を仮省し、段柔(ドゥアン・ロウ)に責められて途方に暮れたが、小楠(シャオナン)が段柔(ドゥアン・ロウ)を褒める言葉を聞いて少し気持ちが楽になった。彼は路炎晨の負担を減らすため、自ら報告書の作成を引き受けた。この兄弟の絆と理解は、路炎晨の心のわだかまりも徐々に解きほぐしていった。

帰暁(グイ・シャオ)は母親に結婚の報告をし、祝福を受けた。夜遅く、帰暁(グイ・シャオ)は路炎晨に何故斉寧(チーニン)を去ったのか尋ねた。路炎晨は、元隊長の死に対する罪悪感と自責の念を打ち明けた。隊長の死は彼に大きな重荷を背負わせ、辞職まで考えたという。帰暁(グイ・シャオ)は話を聞き、心を痛めた。二人の絆はさらに深まった。

隊員たちが帰暁(グイ・シャオ)に抱く「恐れ」を和らげるため、路炎晨は彼女を隊の食堂に連れて行った。「五キロマラソンチャレンジ」を通して、帰暁(グイ・シャオ)と隊員たちの距離は一気に縮まった。帰暁(グイ・シャオ)の勇気と粘り強さは皆の認めるところとなり、路炎晨と帰暁(グイ・シャオ)の愛は、幾多の試練を経てより強固なものになっていった。

第13話の感想

第13話は、路炎晨と帰暁の愛が試練を乗り越え、さらに深まるエピソードでした。爆弾テロという緊迫した状況の中、路炎晨の冷静な判断力と責任感、そして人命を最優先に考える強い信念が際立っていました。爆弾処理のシーンは手に汗握る展開で、無事に解決した時の安堵感はひとしおでした。一方、帰暁は路炎晨を深く愛するがゆえの不安や恐怖に揺れ動きながらも、彼を信じ、支えようとする姿が印象的でした。二人の強い絆を感じさせる、感動的なシーンが数多くありました。

特に、帰暁が体調を崩した際の路炎晨の献身的な看病は、彼の優しさと思いやりが溢れており、見ているこちらも心が温まりました。また、結婚を決意した二人の未来への希望に満ちた表情は、これまでの困難を乗り越えてきたからこその輝きを放っていました。

一方で、秦明宇(チン・ミンユー)と段柔(ドゥアン・ロウ)、小楠(シャオナン)の家族の物語も丁寧に描かれていました。秦明宇(チン・ミンユー)の不器用ながらも小楠(シャオナン)を大切に思う気持ち、段柔(ドゥアン・ロウ)の厳しさの中にある愛情、そして小楠(シャオナン)の素直な言動が、彼らの家族の温かさを感じさせました。路炎晨と秦明宇(チン・ミンユー)の兄弟愛も、お互いを理解し、支え合う姿が感動的でした。

つづく