朝、帰暁(グイ・シャオ)はノックの音で目を覚まします。ドアの外には小楠(シャオナン)が立っていて、「路炎晨(ルー・イエンチェン)と秦明宇(チン・ミンユー)叔父さんが下で待ってる。送別だって」と告げます。帰暁(グイ・シャオ)は急いで服を著て階下へ。路炎晨(ルー・イエンチェン)の姿を見ると期待に胸を膨らませますが、彼は疲れた様子で、昨夜あまり眠れなかったようです。小楠(シャオナン)は気を利かせて帰暁(グイ・シャオ)を車に乗せます。

車中、帰暁(グイ・シャオ)は以前自分が受け取った絵葉書の場所を通ったのか尋ねますが、路炎晨(ルー・イエンチェン)は首を横に振り、いつか連れて行ってくれると約束します。帰暁(グイ・シャオ)は笑顔で返事をしますが、心の中では次の再会はいつになるのかと考えています。路炎晨(ルー・イエンチェン)にとって、この地で10年以上過ごしたここは第二の故郷となっていました。

帰暁(グイ・シャオ)を見送った後、小楠(シャオナン)は帰暁(グイ・シャオ)の旅行の目的を尋ねますが、帰暁(グイ・シャオ)は話をそらし、小楠(シャオナン)の日常生活について尋ね返します。秦明宇(チン・ミンユー)の話題になると、小楠(シャオナン)は少し寂しそうな表情を見せます。任務で忙しい秦明宇(チン・ミンユー)は送別会に来られなかったのです。帰暁(グイ・シャオ)は小楠(シャオナン)を北京に連れて行き気分転換をしようと提案します。小楠(シャオナン)は遠慮しますが、帰暁(グイ・シャオ)の熱意に押され、最終的に承諾します。

帰暁(グイ・シャオ)の家に著くと、小楠(シャオナン)は財布から100元札を取り出し、生活用品を買ってきてほしいと頼みます。帰暁(グイ・シャオ)は快諾しますが、小楠(シャオナン)のしっかりとした様子に胸を締め付けられます。出費を抑えるため、帰暁はわざと値引き額を大きく言います。小楠(シャオナン)は少し疑いますが、深くは追求しません。

一方、路炎晨(ルー・イエンチェン)は北京へ戻ることを決めます。秦明宇(チン・ミンユー)は小楠(シャオナン)の生活費としてカードを渡そうとしますが、路炎晨(ルー・イエンチェン)は断ります。彼は自分で小楠(シャオナン)の面倒を見られると自信を持っていました。彼は見送る友人たちに見守られながら、北京行きの列車に乗り込みます。そして、母の服を買ったり、病気の母を見舞ったりすることを考えていました。

帰暁の弟は小楠の転校手続きを進めていますが、必要な書類が不足しており、手続きは一時中断しています。夕食時、帰暁と弟は小楠を連れ出し、路炎晨(ルー・イエンチェン)との記念写真も忘れずに撮ります。帰りの道すがら、小楠は興奮気味に路炎晨(ルー・イエンチェン)の武勇伝や、学校での二人の出会いについて帰暁に話します。路炎晨(ルー・イエンチェン)は「路晨」という名前で学校では有名で、黄婷(ホワン・ティン)の紹介で帰暁と知り合ったことが二人の物語の始まりでした。

2008年の夏を思い出し、帰暁は感慨深げです。路炎晨(ルー・イエンチェン)の家庭の事情を知ったのは、その年の冬だったといいます。家庭の事情で彼は高考を受けられませんでした。連絡が取れなくなった期間、帰暁は不安と寂しさを感じていました。その後、街角で偶然孟小衫(モン・シャオシャン)と歩く路炎晨(ルー・イエンチェン)の姿を見かけます。黄婷(ホワン・ティン)から、路炎晨(ルー・イエンチェン)は夢を追うために父親に修理工場に閉じ込められ、母親に助け出されたことを聞きます。家族の複雑な事情と、夢を諦めない強い意誌が、帰暁の心に深く刻まれました。

その後、再会するたびに二人の絆は深まっていきます。海東(ハイ・ドン)の誕生日パーティーで再会した時、路炎晨はキッチンで忙しく料理を作っていました。帰暁の姿を見ると、彼は優しい表情を見せますが、すぐにいつもの冷静な表情に戻ります。時を超えて育まれた二人の想いは、静かに、そして力強く成長していくのでした。

第3話 感想

第3話は、過去と現在が交錯しながら、登場人物たちの複雑な感情が丁寧に描かれていました。特に、帰暁と路炎晨の再会シーンは、短いながらも二人の間に流れる確かな繋がりを感じさせ、胸を締め付けられました。

路炎晨はクールな表情の裏に、家族への深い愛情や、夢に対する強い意誌を秘めています。過去の出来事によって高考を受けられなかったという経験は、彼の人生に大きな影を落としているのでしょう。それでも、彼は前を向き、自分の力で未来を切り開こうとする力強さを感じます。

一方、帰暁は明るく優しい性格で、小楠や路炎晨を思いやる気持ちが伝わってきました。絵葉書のエピソードや、街角での再会のシーンからは、彼女が路炎晨のことをずっと大切に思っていたことが分かります。二人の再会は、これから始まる新たな物語への期待を抱かせます。

小楠の存在も印象的でした。幼いながらも、秦明宇(チン・ミンユー)の不在を寂しく思ったり、帰暁の経済状況を気遣ったりするなど、彼の心優しい一面が垣間見えました。帰暁と小楠の交流は、物語に温かさを添えています。

つづく