祈今朝 第10話 あらすじ/ネタバレ
扁洛桓(へんらくかん)一行は、驭界枢に戻ってきたものの、小媛(しょうえん)の罰によって、雰囲気は重苦しい。小媛(しょうえん)は、越今朝(えつきんちょう)を傷つけたことに疑問と困惑を抱いている。なぜ見知らぬ人物が、扁絡桓(へんらっかん)と瓜二つの容姿をしているのか。葛清霏(かつせいひ)は気づいているものの、何も言わず、意味深な視線を向けるのみ。
扁絡桓(へんらっかん)は急いで首領の贏旭危(えいきょくき)に謁見し、越祈(えつき)と越今朝(えつきんちょう)が無事であることを報告する。そして、二人が青山で療養していることを伝える。彼は、越祈(えつき)が誤って啓元(けいげん)珠を飲み込んだことで霊力が急上昇し、鱗片など神獣の特徴が現れ始めたことを報告する。贏旭危(えいきょくき)は顔色を変え、啓元(けいげん)珠に含まれる人間の負の感情が越祈(えつき)の心に影響を与えるのではないかと心配する。しかし、二人が無事であることを知り、安堵する。彼は、これを越祈(えつき)の成長のチャンスと捉える。
また、扁絡桓(へんらっかん)は洛埋名(らくまいめい)から託された熱海の水を差し出し、洛埋名(らくまいめい)が熱海に血縛されているものの、束縛を解こうとしていることを伝える。贏旭危(えいきょくき)は、啓元(けいげん)宗の件が落ち著いたら、この謎の盟友を自ら訪ねることに決める。
一方、越今朝(えつきんちょう)は目を覚ます。彼は、明繡と顧寒江(こかんこう)に命を救われたことに感謝する。顧寒江(こかんこう)から、朔漩(さくせん)が密かに助けてくれたことを知り、二人は驚きと感謝の気持ちでいっぱいになる。しかし、朔漩(さくせん)の動機は不明だ。洛昭言(らくしょうげん)は正武盟に向かうため、チームを離れることにする。明繡は護衛を命じられ、二人は惜別の挨拶を交わす。顧寒江(こかんこう)と閑卿(しずか)は、妖の寿命は長いが、恋愛は霧のようにつかみどころがないと語る。
扁絡桓(へんらっかん)は、再び越祈(えつき)の記憶を封印する。彼は、過去を乗り越えたと思っていたが、越祈(えつき)と再会したことで、彼女への愛情を断ち切れないことに気づく。葛清霏(かつせいひ)の忠告で我に返り、彼は自分の責任を自覚し、越祈(えつき)の師匠として、彼女と越今朝(えつきんちょう)を最強の守護者へと導くことを決意する。
暖かい台所では、越祈(えつき)は空腹の越今朝(えつきんちょう)のために不器用に麺を茹でている。越今朝(えつきんちょう)は麺を美味しいと褒めるが、それは越祈(えつき)の気持ちに対する感謝の気持ちだ。越祈(えつき)は自分の腕前が悪いことを自覚しているが、今までにない幸せを感じている。彼女は強くなり、将来は越今朝(えつきんちょう)を守りたいと願う。その決意は、二つの間に静かに芽生えていく。
顧寒江(こかんこう)は、越祈(えつき)と鍵環の不思議な関係に気付き、彼女が九泉と何らかの縁があるのではないかと推測する。越今朝(えつきんちょう)が自分の身元を知りたいという思いに応え、顧寒江(こかんこう)は、7月14日の彼らの共通の誕生日を手がかりに、調査を開始することを提案する。彼は、無垢の鍵環を使って未来の幻影を見るために、泉脈へと連れて行く計画だ。
一行は、無垢忘塵寰に入り、泉眼寒髓を探す旅に出る。途中、忘塵司命(ぼうじんしめい)の警告が闇い雲のように立ち込め、迫り来る危機を予感させる。しかし、越祈(えつき)は心有霊犀術を使って幻境に陥った越今朝(えつきんちょう)を呼び覚まし、協力して幻境を破り、仲間を守る。
顧寒江(こかんこう)は姿を現し、無垢と寒髓の秘密を明かす。無垢は未来を予見し、寒髓は生死を告げる。彼は蓮華の木を見せ、それぞれの命蓮が命に対応していることを説明する。越祈と越今朝(えつきんちょう)の並んだ蓮は特別で、無垢の鍵環と共鳴し、九泉との密接な関係を示している。霊脈が不安定になっていることを受け、顧寒江(こかんこう)は、二人がどんな未来に直面しても、慎重に行動し、決して諦めないようにと告げる。
第10話の感想
第10話は、物語が大きく動き出す重要な回だった。越祈と越今朝(えつきんちょう)の身元の謎が徐々に明らかになり、彼らの未来に大きな影響を与えそうな展開が予想される。
特に印象的だったのは、越祈が神獣の特徴である鱗片を現したシーンだ。これは、彼女が啓元(けいげん)珠の影響を受けていることを示唆しており、今後どのような影響が現れるのか気になるところだ。
また、顧寒江(こかんこう)が明かした無垢と寒髓の秘密も興味深い。無垢は未来を予見し、寒髓は生死を告げるという。越祈と越今朝(えつきんちょう)は、無垢の鍵環と共鳴する特別な蓮を持っていることから、九泉との深い関わりがあることが示唆された。
つづく