祈今朝 第30話 あらすじ/ネタバレ

朔漩(さくせん)は扁絡桓(へんらっかん)たちが霧魂に入ったのを見て、赢旭危(えい きょくき)に熱海の鍵環を要求します。赢旭危(えい きょくき)の指示で、葛清霏(かつせいひ)は偽の熱海の鍵環を朔漩(さくせん)に渡します。扁絡桓(へんらっかん)たちは帰墟に到著し、彼は自分の人生を振り返り、この一生は無駄ではなかったと語ります。

扁絡桓(へんらっかん)は、赢旭危(えい きょくき)が帰墟の龍の角を使って熱海の鍵環を偽造したことを明かします。熱海の鍵環は元々龍の骨で作られており、龍の骨に残る神力は柷敔(きゅうき)を惑わし、本物の鍵環だと誤解させます。小媛(しょうえん)は扁絡桓(へんらっかん)がどこに行ったのかわからず、葛清霏(かつせいひ)に三哥がどこに行ったのか尋ねます。葛清霏(かつせいひ)は小媛(しょうえん)を悲しませたくないので、扁絡桓(へんらっかん)は遠くへ療養に行ったと告げます。

龍潭(りゅうたん)の化身である宿何(しゅか)が姿を現し、扁絡桓(へんらっかん)の存在は代償として完全に消滅し、今後この世に彼を覚えている者は誰もいなくなると告げます。扁絡桓はかつて忘れ去られたことがあり、今は彼が大切にしていた人々が皆彼を忘れてしまう。彼は受け入れられませんが、越今朝(えつきんちょう)を交換できるのは自分しかいないため、選択肢はありません。

越今朝(えつきんちょう)は扁絡桓が自分の命と引き換えに自分を交換してくれたことに感謝します。扁絡桓も、越今朝(えつきんちょう)が自分の代わりに多くのことができるので、感謝の意を表します。別れ際に、彼は自分の記憶を越今朝(えつきんちょう)の左目に封じ込め、未来を予知する助けとします。越祈(えつき)は扁絡桓を恨まなくなったことを告げ、扁絡桓は祈に別れを告げて帰墟に入り、越今朝(えつきんちょう)を交換します。そして、彼はこの世から存在の痕跡を消し去られます。

宿何(しゅか)は越祈(えつき)たちを送り出し、越今朝(えつきんちょう)を残して運命を信じられるかと尋ねます。越今朝は運命は努力によって変えられると答えますが、宿何(しゅか)は近い将来、彼の命が尽きると告げます。未来の運命を知っていても、越今朝は剣と仲間がいるので、運命をその行くべき道に進ませると答えます。その後、越今朝と越祈(えつき)は3年前の2人を烏岩村に送り、明繡は3年前の顧寒江(こかんこう)に会いに行きます。

明繡は3年前の師匠である顧寒江(こかんこう)に会い、顧寒江(こかんこう)は明繡が未来から来たこと、そして3年後には無垢の守護を継承していることを見抜きます。顧寒江(こかんこう)はあと3年しか明繡に付き添えないことを知り、手の中の木槿の花を明繡の髪に挿し、お互いに別れを告げます。明繡は3年前の7月14日に何が起こったのか知りたがっていましたが、それが未来の自分が師匠に別れを告げた日だとわかり、願いが葉いました。

越祈(えつき)は3年後に戻ると天軌が扁絡桓のすべてを消し去り、扁絡桓は存在しなかったかのように消えてしまうことを知って悲しみます。越今朝は、扁絡桓の信念と使命が心の中にあれば、扁絡桓を覚えていなくても、扁絡桓は生きていると答えます。越祈(えつき)と越今朝たちは霧魂から3年後へと渡り、皆が扁絡桓を忘れてしまいます。越祈(えつき)は部屋で海螺を見つけ、そこには扁絡桓の告白の言葉が隠されていますが、越祈はそれが誰の告白なのか思い出せません。

第30話の感想

第30話は感動的なエピソードでした。扁絡桓の自己犠牲、越今朝と越祈の絆、明繡と顧寒江(こかんこう)の再会など、見どころ満載でした。

特に印象に残ったのは、扁絡桓が自分の記憶を越今朝の左目に封じ込めたシーンです。これは、扁絡桓が越今朝を信頼し、未来を託したことを示しています。また、越今朝が扁絡桓の信念を受け継ぎ、運命に立ち向かう決意をするシーンも感動的でした。

つづく