恋華~ラブ・オブ・フェニックス~ 第19話 あらすじ/ネタバレ
夜が訪れ、魏蒼の軍営に愁雲が立ち込める。敵軍の厳重な防御に、誰もが手出しできずにいた。そんな中、陳炎(ちんえん)は機転を利かせ、司馬忘月(すーまぼうげつ)と手を組み、敵の糧草補給を破壊するため、夜襲を決行する。しかし、敵はすでに周到な罠を張り、二人の到著を待ち構えていた。激闘の末、二人は捕らえられ、囚われの身となる。
糧草官(りょうそうかん)は二人を厳しく尋問し、魏蒼軍の情報を得ようとするが、陳炎(ちんえん)の巧みな話術に惑わされ、陳炎(ちんえん)を司馬近(すーまきん)の行方不明の息子と勘違いしてしまう。油断した隙に、陳炎(ちんえん)は迷煙を用いて糧草官(りょうそうかん)を眠らせる。陳炎(ちんえん)は事前に計画を立てており、司馬忘月(すーまぼうげつ)に命じて剣で縛めを解かせようとする。その過程で、司馬忘月(すーまぼうげつ)の女性であることが明らかになるが、陳炎(ちんえん)は冷静を装い、その場を乗り切る。
その後、二人は陽動作戦を展開し、数台の糧草に火を放ち、混乱に乗じて脱出を図る。しかし、彼らの行動は靖和軍の将領、殷克己(いんかつき)の予測通りだったようで、殷克己(いんかつき)はすぐに現場に駆けつけ、状況を把握する。
帰営後、司馬忘月(すーまぼうげつ)は独断行動をとったため、父である司馬近(すーまきん)から厳しく叱責され、戒めのために20裏の荷物を背負って走る罰を受ける。一方、陳炎(ちんえん)の機知に富んだ勇気は司馬近(すーまきん)の目に留まり、中軍親禁に昇進させようとするが、陳炎(ちんえん)は辞退し、司馬忘月(すーまぼうげつ)の側に留まることを主張する。最終的に、陳炎(ちんえん)は百夫長に任命される。司馬近(すーまきん)はこの機会に娘に、戦場では慎重に行動し、一歩一歩著実に進む必要があると忠告する。
夜が訪れ、軍営内は歓声に包まれる。将兵たちは一斉に沐浴をするが、偶然にも入浴中の司馬忘月(すーまぼうげつ)と遭遇し、気まずい雰囲気になる。そんな中、陳炎(ちんえん)が絶妙のタイミングで現れ、巧みにその場を収める。しかし、慌てた司馬忘月(すーまぼうげつ)は手ぬぐいを落としてしまい、陳炎(ちんえん)がそれをそっと拾い上げ、心の中で密かに想いを募らせる。
翌日、司馬忘月(すーまぼうげつ)は陳炎(ちんえん)に、自分の正体がバレたことを問い詰める。陳炎は正直に打ち明け、二人の間の信頼関係はさらに深まる。慕南(ぼなん)の誕生日に、司馬忘月(すーまぼうげつ)は陳炎の指導のもと、手料理を振る舞う。姉弟の情を伝えたいという思いだったが、慕南(ぼなん)は感動と落胆が入り混じった複雑な気持ちを抱く。
一方、司馬近(すーまきん)は陳炎の背景を密かに調査し、彼の言葉が真実であることを確認する。迫り来る両軍の和平交渉に向けて、司馬忘月(すーまぼうげつ)、陳炎、慕南(ぼなん)は対策を練る。元帥の安全を確保しつつ、魏軍の威厳を損なわないようにする必要があった。慕南(ぼなん)は前哨基地で危険を発見し、陳炎に注意を促す。陳炎は表面上は承諾するが、密かに殷克己(いんかつき)と密会し、彼の真の身分である靖和国の密偵であることが明らかになる。
和平交渉の日、双方とも腹に一物を持っており、靖和国は誠意に欠け、実際には殺意を秘めていた。陳炎は司馬近(すーまきん)の闇殺を命じられるが、その瞬間、司馬忘月(すーまぼうげつ)が身を挺して父を庇い、負傷しながらも奮闘する。殷克己(いんかつき)はこれを機に兵士たちに陳炎を攻撃するよう命じるが、わざと手心を加え、混乱に乗じて陳炎を逃がす。この出来事により、陳炎は司馬忘月(すーまぼうげつ)への想いが複雑になり、二人は情が深いが、立場の違いから結ばれることはできないと悟る。
7日間の和平交渉は最終的に失敗に終わり、靖和国の陰謀が明らかになる。この騒動の中で、陳炎と司馬忘月の間には言葉にできない想いが芽生えるが、この想いは乱世の渦の中で消えてしまい、二人の心の中に永遠の悔恨として残る。
第19話の感想
第19話は、物語が大きく展開する重要なエピソードでした。陳炎と司馬忘月の関係が深まり、二人が抱える複雑な想いが描かれています。
前半では、二人が敵の罠に陥り、捕らえられてしまう緊迫感のあるシーンが続きます。しかし、陳炎の機転と司馬忘月の勇気によって脱出に成功する展開は爽快でした。
後半では、二人が和平交渉に向けて動き出す中で、それぞれの立場や想いが明らかになっていきます。陳炎の真の身分が明らかになったり、慕南(ぼなん)の複雑な感情が描かれたりすることで、物語に深みが増しました。
つづく