恋華(れんか)~ラブ・オブ・フェニックス~ 第25話 あらすじ/ネタバレ

混沌と炎に包まれた戦場

赤日神君(せきじつしんくん)・陳炎(ちんえん)と鳳凰の壮絶な戦いが繰り広げられる。陳炎(ちんえん)は赤霄剣を手に、司馬忘月(すーまぼうげつ)の心臓を貫こうとする。時間が止まったかのように、司馬忘月(すーまぼうげつ)の元神は光の中に消え、深い悲しみと無念を残す。

一方、鳳凰を助けた魔族大尊(まぞくたいそん)も重傷を負い、命の火が消えそうになる。彼は最後の力を振り絞り、畢生 の法力を息も絶え絶えの慕南(ぼなん)に伝え、大尊の位を継承し、鳳凰を守り、散らばった元神のかけらである花戎(かえい)を探し出し、鳳凰を助け、魔族を再興するよう託す。

復讐の炎

慕南(ぼなん)は姉を蘇らせ、陳炎(ちんえん)を倒すことを誓う。彼は魏蒼軍の廃墟となった大営で、希望と再生の象徴である花戎(かえい)を見つける。一方、人間界の鳳凰の火を消し止めた陳炎(ちんえん)は、重傷を負い、目覚めた後も胸の傷は癒えない。彼は感情を封印し、木像を彫ることで心の安らぎを求める。

天帝(てんてい)と天后(てんこう)が突然現れ、陳炎(ちんえん)への褒美として貴重な薬を授ける。しかし、天后(てんこう)は薬の真実を知り、天帝(てんてい)の決断に困惑し、心を痛める。天帝(てんてい)は、息子を塵世の愛のしがらみから解き放ち、無欲無求の赤日神君(せきじつしんくん)にするために、この薬を与えたと明かす。天は神として払うべき代償である。陳炎(ちんえん)は薬を飲み、記憶は徐々に薄れ、最終的には司馬忘月(すーまぼうげつ)を完全に忘れてしまう。

数千年の時を超えて

炎越(えんえつ)として白鷺書院に現れた陳炎(ちんえん)は、魏枝(ぎし)として転生した鳳凰と偶然再会する。魏枝(ぎし)は三生石の前で前世の出来事を目の当たりにし、複雑な気持ちになる。彼女は自分の正体を知っているものの、花戎(かえい)と融合していないため、記憶は断片的にしか残っておらず、司馬忘月(すーまぼうげつ)の運命に同情する一方で、自分の過去を受け入れることができない。慕南(ぼなん)は怒りと無力感を抱き、天界が鳳凰への脅威を依然として排除していないことを痛感し、より過激な行動に出ることを決意する。

真実を求めて

魏枝(ぎし)は炎越(えんえつ)と直接対峙し、天界に真相を問いただすことを決意する。しかし、その矢先に体内の牽機落の毒が再発し、命の危険にさらされる。慕南(ぼなん)は姉を守るため、幽行(ゆうこう)を同行させ、魏枝(ぎし)に諦めさせることを期待する。

天界では、天帝(てんてい)が炎越(えんえつ)と意児(いじ)の結婚を準備しており、鳳凰の存在を全く知らない。炎越(えんえつ)は表面上は従っているが、密かに意児(いじ)を魔界に逃がそうとする。意児(いじ)は魔界で慕南(ぼなん)に助けを求めるが、冷たくあしらわれ、絶望のあまり狼族の王子に庇護を求める。

人間界では、国師(こくし)と魏凌月(ぎりょうげつ )が軍を率いて孤城に仮乱を起こし、魏凌月(ぎりょうげつ )は術法を駆使して復讐を誓う。白鷺書院の師生たちは顧城(こじょう)の危機を知り、明朗(めいらん)と共に救援に向かい、外敵と戦う。魏枝(ぎし)は天界の外で様々な障害に遭遇するが、新しく学んだ符文術を使ってなんとか突破し、雨神・炎洛(えんらく)の助けを借りて真実へと近づいていく。

第25話の感想

第25話は、物語が大きく動き、今後の展開が気になる回でした。陳炎(ちんえん)と司馬忘月(すーまぼうげつ)の死闘、慕南(ぼなん)の復讐への決意、魏枝(ぎし)の記憶の断片、天界の思惑など、様々な要素が絡み合い、目が離せませんでした。特に印象的だったのは、陳炎(ちんえん)が記憶を失ったシーンです。司馬忘月(すーまぼうげつ)への想いを封印し、無欲無求の赤日神君(せきじつしんくん)になるという天帝(てんてい)の決断は、陳炎(ちんえん)にとってあまりにも残酷なものでした。

また、魏枝(ぎし)と炎越(えんえつ)の再会も大きな見どころでした。前世の記憶を取り戻した魏枝(ぎし)は、複雑な気持ちを抱きながらも、真実を求めて天界へと向かいます。慕南(ぼなん)の葛藤や意児(いじ)の苦悩など、人間模様も丁寧に描かれており、感情移入せずにいられませんでした。

つづく