雲中月 ~二人だけの約束~ 第12話 あらすじ/ネタバレ
夜が訪れ、斉璋(せいしょう)は緊急に作戦を展開。沈魚(しんぎょ)に信号弾を持たせて外に出させ、安全の合図を送るよう命じる。間もなく、韓枕雲(かんちんうん)は夜空に打ち上げられた信号弾を目撃し、胸を撫で下ろす。実は、彼は既に本物の吉路(きっろ)を捕らえており、木箱の中身は斉璋(せいしょう)が視線を逸らすための囮だったのだ。
一方、任務失敗を報告した賀広(がこう)は、寧王(ねいおう)に恐縮する。寧王(ねいおう)は彼を諭し、賀広(がこう)は失敗の責任を負うと誓う。怒りに駆られた賀広(がこう)は、沈魚(しんぎょ)を驚かせたのは賀蘭雅(がらんが)の軽率な行動だと責め、計画が失敗した原因だと考える。賀蘭雅(がらんが)は負けじと、韓枕雲(かんちんうん)を待ち伏せする新たな計画を提案する。
しかし、韓枕雲(かんちんうん)は機転が利き、待ち伏せを察知して素早く退却。残された黒装束の集団は空しく溜息をつく。その頃、沈魚(しんぎょ)は斉璋(せいしょう)の目元に付いた草薬を丁寧に拭き取り、二人の間に温もりが漂う。斉璋(せいしょう)は周囲を見回し、懐かしさが込み上げてくる。彼は、何年も前に出会ったいたずら好きな少年が言った言葉をそっと口にする。沈魚(しんぎょ)はそれを聞いて、目の前の斉璋(せいしょう)が自分が助けたあの小さな盲目の少年だと気づく。驚きと喜びが入り混じり、彼女は斉璋(せいしょう)に強く抱きつく。
一方、高墨(こうぼく)と周悦(しゅうえつ)は山洞で雨宿りをしていた。空腹に耐えられず、農家のサツマイモを盗んでしまうが、主人に見つかってしまう。農家は周悦(しゅうえつ)が持っていた貴重な胭脂を気に入り、無理やり奪い取ってしまう。その胭脂は高墨(こうぼく)が周悦(しゅうえつ)に贈った大切なもので、彼女は惜しみながらも、持っていた玉佩と交換して胭脂を取り戻す。高墨(こうぼく)は既に周悦(しゅうえつ)の正体を知っており、秘密を守ることを約束。二人の信頼はより深まる。
夜が更け、沈魚(しんぎょ)は眠っている斉璋(せいしょう)を見つめる。二人は談笑する中で、斉璋(せいしょう)が周悦(しゅうえつ)との関係を微妙に妬いていることに気づく。沈魚(しんぎょ)はわざと周悦(しゅうえつ)を褒め、斉璋(せいしょう)を不快にさせる。斉璋(せいしょう)は周悦(しゅうえつ)と沈魚(しんぎょ)が夫婦ではないことを知っていても、沈魚(しんぎょ)に近づきたい衝動を抑えきれなくなる。しかし、理性は衝動に打ち勝ち、今は時を待つべきだと決意する。
激しい雨が降り、雷鳴が轟く。沈魚(しんぎょ)は夢の中で叫び、斉璋(せいしょう)は静かに見守る。翌朝、韓枕雲(かんちんうん)は毒に侵された吉路(きっろ)を連れて現れる。吉路(きっろ)は全身が硬直しており、顔色は蒼白。陰魂陽魄毒の陰魂毒に侵されているのは明らかだった。沈魚(しんぎょ)は医術で、陽魄毒だけが吉路(きっろ)を救うことができると推測する。しかし、この毒は作成が複雑で、非常に危険なものだった。
高墨(こうぼく)は斉璋(せいしょう)と沈魚(しんぎょ)の関係に異変を感じ、城門の外で待ち伏せをする。斉璋が馬車でやってくると、高墨(こうぼく)は強引に検査しようと迫る。二人は対峙し、緊張が高まる。沈魚(しんぎょ)と周悦(しゅうえつ)は必死に説得するが、高墨(こうぼく)の怒りを鎮めることはできず、彼は周悦(しゅうえつ)も自分を騙していると思い込み、怒って立ち去ってしまう。
京城に戻った斉璋は、沈魚(しんぎょ)を景王(けいおう)府に匿い、顧楽(こらく)姉妹と再会させる。吉路(きっろ)の危機に直面した顧楽(こらく)は大胆な計画を提案する。寧王(ねいおう)の息子である斉瑁(さいぼう)が自分に好意を持っていることを利用して、寧王(ねいおう)府に潜入し、陽魄毒を盗み出すというのだ。当初、斉璋と沈魚(しんぎょ)は仮対するが、状況が逼迫しているため、他に方法がないと判断し、顧楽(こらく)に任せることにする。斉璋は顧楽(こらく)を全力で守ると約束し、緊迫した救出作戦が密かに開始される。
雲中月 第12話 感想
第12話は、物語が大きく動き、様々な展開が見られた回でした。
まず、斉璋と沈魚(しんぎょ)の関係が大きく進展しました。沈魚(しんぎょ)が斉璋がかつて助けた少年であることに気づき、二人は抱きしめ合います。また、沈魚(しんぎょ)は斉璋の周悦(しゅうえつ)に対する微妙な嫉妬に気づき、わざと周悦(しゅうえつ)を褒めて斉璋をからかいます。二人の関係は、今後どのように発展していくのか気になるところです。
一方、高墨(こうぼく)と周悦(しゅうえつ)の関係も進展しました。高墨(こうぼく)は周悦の正体を知りながらも、秘密を守ると約束し、二人はより深い信頼関係を築きます。また、高墨(こうぼく)は斉璋と沈魚(しんぎょ)の関係に異変を感じ、城門の外で待ち伏せします。斉璋と対峙する高墨(こうぼく)の姿は、彼の沈魚(しんぎょ)に対する強い思いを感じさせました。
そして、吉路(きっろ)を救うための作戦が本格的に始動します。顧楽(こらく)は寧王(ねいおう)の息子である斉瑁(さいぼう)に近づき、陽魄毒を盗み出すという大胆な計画を提案します。斉璋と沈魚(しんぎょ)は最初は仮対しますが、状況が逼迫しているため、顧楽(こらく)に任せることにします。果たして、顧楽(こらく)は陽魄毒を盗み出すことができるのでしょうか?
つづく