雲中月 ~二人だけの約束~ 第15話 あらすじ/ネタバレ

沈魚(しんぎょ)は周悦(しゅうえつ)と斉璋(せいしょう)が吉路(きっろ)から裏切りの真実を聞き出せることをわずかに期待していた。しかし、その期待は吉路(きっろ)が突然運び出され、死亡が宣告されたことで打ち砕かれた。獄卒の簡潔な報告は晴天の霹靂のように響き、吉路(きっろ)は自殺によって命を落としたという。この行動は、吉路(きっろ)が何らかの不可解な取引を交わしており、自殺はその取引の一部であった可能性を深めた。

一方、斉瑁(さいぼう)は保護の名の下に景王(けいおう)府を包囲し、事実上軟禁状態に置いた。斉璋(せいしょう)は表面上平静を装っていたが、内心では斉瑁(さいぼう)を忠実だが自由のない番犬に例え、皮肉を込めていた。斉瑁(さいぼう)は斉璋(せいしょう)の軽蔑に気づき、怒りに燃えて強引に捜索に入ろうとするが、斉璋(せいしょう)の手下に断固として阻止され、両者は対峙し、緊張が高まった。

周悦(しゅうえつ)が適宜に現れ、斉璋(せいしょう)を刑部へ連れて行き、事件の真相をさらに詳しく調べようとした。斉瑁(さいぼう)の横暴な態度に対して、周悦(しゅうえつ)は冷静に大啓律法を引用し、皇室の宗親を捜索するには皇上の直筆の詔書が必要であり、刑部が執行しなければならないことを強調した。斉瑁(さいぼう)は詔書を持っておらず、一時的に言葉を失い、しぶしぶ退却した。周悦(しゅうえつ)は斉璋(せいしょう)と密談する機会を得て、沈魚(しんぎょ)が獄中で苦しんでいることを知り、斉璋(せいしょう)は心を痛めた。

膠著状態を打破するため、斉璋(せいしょう)は周悦(しゅうえつ)の従者になりすまし、なんとかして刑部に入ろうとした。周悦(しゅうえつ)は寧王(ねいおう)の醜聞を交換条件に、斉瑁(さいぼう)に解放を成功させた。

高墨(こうぼく)は吉路(きっろ)の死を防ぐための警戒を怠ったため、周悦(しゅうえつ)から叱責を受けた。高墨(こうぼく)は新たな証拠がなければ、沈魚(しんぎょ)の嫌疑を晴らすことは難しいと主張した。斉璋(せいしょう)は沈魚(しんぎょ)に会いに行くため、刑務所へ潜入した。二人は吉路(きっろ)が生前に言及した冀州への旅を思い出し、吉路(きっろ)の息子が夭折したのではなく、そこに身を潜めている可能性があると推測した。この発見により、斉璋(せいしょう)はすぐに冀州へ調査に向かうことを決意した。

一方、賀蘭雅(がらんが)は複雑な気持ちで刑部を訪れ、高墨(こうぼく)と個人的に話をしようとしたが、高墨(こうぼく)は原則を理由に断った。仕方なく、周悦(しゅうえつ)の前で沈魚(しんぎょ)を「顧家の残党」と貶めて、不和を煽ろうとした。周悦(しゅうえつ)と高墨(こうぼく)はすぐに仮応し、賀蘭雅(がらんが)の家族と顧家の微妙な関係を暴露し、恩を仇で返す行為を非難した。賀蘭雅(がらんが)は負けじと、周依恵(しゅういえい)の純粋さを利用し、彼女が沈魚(しんぎょ)に「関心」を持つことで斉璋(せいしょう)の判断に影響を与えようと企んだ。

朝廷では、斉璋(せいしょう)の処遇をめぐって議論が続いているが、皇帝はまだ決断を下していない。斉璋は京城を離れた後、手紙を送って韓枕雲(かんちんうん)に真相を伝えた。韓枕雲(かんちんうん)は日夜兼行で駆けつけたが、悲劇を防ぐことはできなかった。吉路(きっろ)の家の茅葺き屋根はすでに火に包まれており、すべての証拠が灰になってしまったようだった。村人から、官服を著た人物が先に訪れていたことを知った斉璋は、これは寧王(ねいおう)の仕業だと確信した。

しかし、真実は想像以上に複雑で、この口封じは斉镰(さいかま)が独断で行動したもので、寧王(ねいおう)には知らされていなかった。

冀州では、斉璋は偶然にも吉路(きっろ)の息子、吉小楓(きっしょうふう)の遺品を手に入れた。吉小楓(きっしょうふう)の友人を通じて、彼は忠誠と裏切り、生存と犠牲に関する複雑な物語を徐々に明らかにしていった。周依恵(しゅういえい)の何気ない行動により、韓枕雲(かんちんうん)は斉璋になりすまして対応せざるを得なくなり、夜は密かに刑務所に入り、沈魚(しんぎょ)に精神的な慰めと支援を与えた。周悦(しゅうえつ)は沈魚(しんぎょ)のために奔走し、大理寺に事件の再審を要求した。高墨(こうぼく)は越権行為を慎むよう忠告したが、周悦(しゅうえつ)は正義と真実のために全力を尽くす価値があると信じていた。

第15話の感想

第15話は、衝撃的な展開が続いた見応えのある回だった。特に、吉路(きっろ)の死は予想外で、今後のストーリー展開に大きな影響を与えそうだ。また、斉瑁(さいぼう)と斉璋の対立が激化し、朝廷内の権力争いがさらに複雑になってきた。

周悦(しゅうえつ)と斉璋は、沈魚(しんぎょ)の無実を証明するために奔走しているが、高墨(こうぼく)は依然として沈魚(しんぎょ)を疑っている。二人は協力して真相を突き止められるのか、今後の展開が気になる。

つづく