雲中月 ~二人だけの約束~ 第4話 あらすじ/ネタバレ
夜が更けていく周悦(しゅうえつ)の書斎では、沈魚(しんぎょ)が周悦(しゅうえつ)の執拗な質問に耐えきれず、景王(けいおう)こと斉璋(せいしょう)から託された任務を明かす。それは、重要な鍵を手に入れることだった。周悦(しゅうえつ)は沈魚(しんぎょ)に部屋から出るように促し、自身は隠し箱から鍵を取り出す。幸いなことに、鍵の下に隠されていた自身の娘としての秘密は、沈魚(しんぎょ)に気づかれずに済んだ。
沈魚(しんぎょ)は任務を遂行し、鍵を斉璋(せいしょう)に渡す。しかし、斉璋(せいしょう)が周家、特に周悦(しゅうえつ)に危害を加えるのではないかと心配になり、彼を尾行することに。だが、沈魚(しんぎょ)の尾行は下手で、すぐに斉璋(せいしょう)に気づかれてしまう。バレてしまった以上、沈魚(しんぎょ)は堂々と斉璋(せいしょう)の後を追い、周家の知られざる別邸へと足を踏み入れる。
別邸の奥には、優雅に飾られた女性の部屋があった。沈魚(しんぎょ)は驚愕し、何か重大な秘密を発見したのではないかと考える。斉璋(せいしょう)は沈魚(しんぎょ)の様子を見てため息をつき、そこは自分の母である先景王(けいおう)妃周悠(しゅうゆう)の旧居であると明かす。沈魚(しんぎょ)は周悠(しゅうゆう)の「盛世紅顔」という名声について耳にしたことがあったが、斉璋(せいしょう)は世に出回っている誇張された話本を笑い飛ばし、沈魚(しんぎょ)にデマを流さないように警告する。
二人が話していると、家令の周春(しゅうしゅん)が物音がしたことに気づき、侵入者を探しに来る。しかし、周春(しゅうしゅん)は見つかったのは猫だけだったため、不機嫌そうに立ち去る。周春(しゅうしゅん)が去った後、沈魚(しんぎょ)と斉璋(せいしょう)は邸から抜け出し、沈魚(しんぎょ)は斉璋(せいしょう)に報酬として1000両の銀を要求する。斉璋(せいしょう)は驚きながらも快諾し、沈魚(しんぎょ)が言う「賑わい」とは何なのか興味津々となる。
翌日、沈魚(しんぎょ)は老夫人の命を受けた乳母に起こされ、料理の準備を命じられる。一方、斉璋(せいしょう)は宮殿を訪れ、皇帝から東郊錦園を仮の住居として賜る。また、成人式を控えているため、花会に参加して京の適齢期女性の中から妻を選ぶよう命じられる。斉璋(せいしょう)は内心乗り気ではなかったが、受け入れるしかなかった。
花会では、沈魚(しんぎょ)の勧めで斉璋は友人の韓枕雲(かんちんうん)を大金で誘い、沈魚(しんぎょ)が言う「面白いもの」を見に行くことに。しかし、皇帝は斉璋の身元に対する疑念を拭えず、先景王(けいおう)妃周悠(しゅうゆう)に改めて確認するも否定され、激怒してその場を去る。
一方、周悦(しゅうえつ)は刑部に配属されたため、斉璋の宴会に出席できなかった。刑部では、同僚の高墨(こうぼく)と共に事件の処理に当たる。沈魚(しんぎょ)は自身の医術を生かし、刑部の面々に薬膳を用意する。薬膳と称してはいるものの、実際には皮肉が込められており、周依恵(しゅういえい)と老夫人は顔色が悪くなるものの、斉璋が同席しているため何も言えない。
沈魚(しんぎょ)は斉璋が周依恵(しゅういえい)に気があると思い込み、探子の仕事を辞めようとする。しかし、斉璋はそう簡単に沈魚(しんぎょ)を手放すわけにはいかず、一悶著の末、沈魚(しんぎょ)は引き続き斉璋のために働くことになる。この複雑な状況から逃れるため、沈魚(しんぎょ)は刑部への異動を願い出る。無位無官の貧しい主婦の仕事であることは承知の上だったが、今の混乱から一時的に逃れることができるため、沈魚(しんぎょ)は喜んで引き受ける。
一方、斉璋は母周悠(しゅうゆう)の旧居で発見した、見覚えのある筆跡の手紙から、母の失踪について新たな疑念を抱く。彼は、何者かが母を失踪させた罪を周悦(しゅうえつ)の父に擦り付けようとしているのではないかと考える。斉璋は真相を明らかにするため、一計を案じる。
第4話感想
第4話は、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。沈魚(しんぎょ)が景王(けいおう)から託された任務が明らかになったり、斉璋が母親の旧居を訪れたり、周悦(しゅうえつ)が刑部で働き始めたりと、見どころ満載でした。
特に印象に残ったのは、沈魚(しんぎょ)と斉璋のやり取りです。沈魚が斉璋の任務を遂行したものの、彼への不信感から報酬を要求するシーンは、二人の関係性の複雑さを浮き彫りにしています。また、斉璋が沈魚の提案を受け入れて花会に参加するシーンは、二人の距離が縮まりつつあることを感じさせます。
つづく