雲中月 〜二人だけの約束〜 第5話 あらすじ/ネタバレ

沈魚(しんぎょ)は、軽やかな立ち居振る舞いを見せつけ、女掌固の座に就いた。これは、複雑な脈案にアクセスし、調査を進めるための布石であった。

敏腕な公子、斉璋(せいしょう)は、沈魚(しんぎょ)の行動に疑念を抱く。その真意を幾度となく問いただすが、彼女は巧みな弁舌でかわし、何か裏があるのではないかと勘繰らせる。

一方、韓枕雲(かんちんうん)は沈魚(しんぎょ)の身元を探るべく密偵を放っていたが、意外な結果に。幼少期に雲遊の女郎中に拾われたこと以外は、一切が謎に包まれていた。この“完璧すぎる”経歴は、斉璋(せいしょう)にとって最大の疑問となる。彼は、沈魚(しんぎょ)の日常に密偵を潜入させ、真実を暴こうと決意する。

高墨(こうぼく)と周悦(しゅうえつ)がタッグを組んで処理する初案件は、原告・金元(きんげん)と被告・陳山(ちんざん)との争い。金元(きんげん)は陳山(ちんざん)が装傻して責任を逃れようとしていると主張するが、現場の目撃者たちは一様に金元(きんげん)が暴行したと証言する。高墨(こうぼく)は現行犯として金元(きんげん)に判決を下そうとするが、周悦(しゅうえつ)と沈魚(しんぎょ)は異議を唱える。沈魚(しんぎょ)は鋭い観察眼で証言の微妙な矛盾点を見つけ、金元(きんげん)を有罪判決にした上で真犯人を炙り出すよう高墨(こうぼく)に提案する。陳山(ちんざん)が本当に痴呆なのか、それとも演技なのかは関係ない。

沈家の老夫人は、沈魚(しんぎょ)と斉璋(せいしょう)の誤解を深めるため、斉璋(せいしょう)から贈られた侍女・山薬(さんやく)を沈魚(しんぎょ)の元に派遣する。沈魚(しんぎょ)は得意げに山薬(さんやく)をこき使おうとするが、彼女は意外にも腕利きで、沈魚(しんぎょ)は手も足も出ない。沈魚(しんぎょ)は、山薬(さんやく)は老夫人の駒ではなく、以前出会った韓枕雲(かんちんうん)の配下ではないかと考える。そして、山薬(さんやく)が斉璋(せいしょう)の密偵であることを確信する。彼女は、山薬(さんやく)を試し、自分の推測が正しいことを確認すると、斉璋(せいしょう)に助手たちを貸してほしいと頼む。

偶然にも、沈魚(しんぎょ)は長泰酒楼で、顧易(こえき)之の名で身を隠している妹・顧楽(こらく)と再会する。顧楽(こらく)は、酒楼の看板娘・弦歌(げんか)として働いていた。姉妹は涙ながらに再会を喜び、沈魚(しんぎょ)は妹をこの場所から連れ出すことを約束する。斉璋(せいしょう)は、この様子を目撃し、沈魚(しんぎょ)の正体に興味を深める。その後、沈魚(しんぎょ)は斉璋(せいしょう)を湖に釣りへと誘い、二人は和やかな雰囲気の中で距離を縮めていく。

陳山(ちんざん)の真の姿を暴くため、沈魚(しんぎょ)と斉璋(せいしょう)は巧妙な作戦を立てる。彼らは、陳山(ちんざん)が美女に目がないことと蛇を恐れることを利用し、美女と蛇が登場する“刺激的な”場面を演出する。しかし、沈魚(しんぎょ)が陳山(ちんざん)の偽装を確信しようとした瞬間、斉璋(せいしょう)が蛇を手に登場し、沈魚(しんぎょ)に顧家の秘技である全息針法を使うよう仕向ける。沈魚(しんぎょ)の正体を暴こうとする斉璋(せいしょう)の思惑だった。沈魚(しんぎょ)は、針法を明かすかどうか迷った末、慎重を期して針法は使わず、陳山(ちんざん)を刑部へ連行して取り調べると告げる。

帰路、沈魚(しんぎょ)と斉璋(せいしょう)は山賊に襲われる芝居を演じ、高墨(こうぼく)の協力も得て、ついに陳山(ちんざん)の偽装を暴くことに成功する。真相が明らかになるにつれ、沈魚(しんぎょ)と斉璋の知恵と信頼関係が試され、二人の関係はより複雑で深いものへと変化していく。

雲中月 第5話 感想

第5話は、沈魚(しんぎょ)と斉璋の駆け引きがスリリングで、先が読めなくて面白かった。沈魚(しんぎょ)の鋭い観察力と機転、斉璋の冷静さと洞察力が見事に交錯していて、二人の関係が徐々に変化していく様子が手に取るように伝わってきた。

特に印象的だったのは、陳山(ちんざん)の偽装を暴くための作戦。沈魚と斉璋が協力して、巧妙な罠を仕掛けるところはハラハラドキドキした。そして、陳山(ちんざん)の正体が明らかになった瞬間、思わず拍手喝採してしまった。

また、沈魚と妹の顧楽(こらく)の再会シーンは、涙なしでは見られなかった。姉妹の絆の深さと、沈魚の決意が伝わってきて、胸が熱くなった。

つづく