幻想神国記 運命の旅路 第13話 あらすじ/ネタバレ

銀霄(ぎん・しょう)は迷い薬によって意識が混濁し、祖父の鍛冶場に迷い込む。歪んだ視界の中で、銀妝(ぎん・そう)が老人と中年男性と会話している姿が、2つの恐ろしい顔に変わり、妹に襲いかかろうとしているように見えてしまう。激昂した銀霄(ぎん・しょう)は剣を抜くが、祖父が作った武器の性能のおかげで、取り返しのつかない事態にはならなかった。

3人は咄嗟に大きな傘の下に隠れるが、長続きはしない。火屠辛(かと・しん)は機転を利かせ、陽镯を装著し、銀妝(ぎん・そう)の陰镯と合わせることで、缸の水を操り、銀霄(ぎん・しょう)を正気に戻すことに成功する。

一方、元一(げん・いつ)と緋天(ひ・てん)は、燭犀(しょく・さい)が昭都(しょうと)に到著するとの知らせに緊迫した面持ちで話し合っていた。そこへ玲瓏(れいろう)が駆け込み、迫りくる危険にも怯むことなく、自分を追ってきた人物の正体を暴こうと意気込む。

火屠辛(かと・しん)は手首の镯が外れず、銀妝(ぎん・そう)と一緒に試みるも失敗に終わる。焦燥に駆られた2人は、昭都(しょうと)に著いたら腕を切り落として镯を外すことを決意する。神主(しんじゅ)はきっと小さな傷を癒してくれると信じていた。

昭都(しょうと)への道中、火屠辛(かと・しん)は牢獄にいる燭犀(しょく・さい)から聞いた弑神計画を思い出す。3人は、燭犀(しょく・さい)の真の目的は神主(しんじゅ)を殺害して元(げん)氏神族の地位を弱体化させること、そして彼生(ひせい)儀式がその絶好の機会であると推測する。玲瓏(れいろう)が怪物と誤解されたことや、老賈頭(ろう・かとう)の娘の状況を思い出し、3人は一緒に手がかりを探すことにするが、既に姿を消しており、燭犀(しょく・さい)に連れ去られたのではないかと推測する。

昭都(しょうと)の神殿では、長旅を終えた燭犀(しょく・さい)が玲瓏(れいろう)の仏篆(ぶつせん)葬儀での行為を暴露し、織火(しょくか)村の夏菱(かりょう)と老賈頭(ろう・かとう)の娘を証拠として連れてきて、玲瓏(れいろう)を怪物として民衆に恐怖を植え付けようとする。玲瓏(れいろう)は燭犀(しょく・さい)と対峙するが、燭犀(しょく・さい)は応戦せず、民衆の心を揺さぶることに成功し、玲瓏(れいろう)は逮捕されてしまう。

緋天(ひ・てん)は、大局を考慮して玲瓏(れいろう)を投獄する。元一(げん・いつ)はその様子を目の当たりにして、昭都(しょうと)の兵力を総動員してでも燭犀(しょく・さい)に対抗し、玲瓏(れいろう)を全力で守ると心に誓う。

火屠辛(かと・しん)と銀氏(ぎんしき)兄妹は昭都(しょうと)に向かうことを決意するが、始墟が行く手を阻む。微生硯(びせい・けん)の船で川を渡ろうとするが、銀妝(ぎん・そう)が婚約を破棄したことで、船は燭犀(しょく・さい)に徴用されてしまい、渡河は葉わなかった。燭犀(しょく・さい)の陰謀を確信した火屠辛(かと・しん)は、一刻も早く昭都(しょうと)に向かうことを決意する。

燭犀(しょく・さい)と大祭司は、互いに秘密を抱えたまま会合する。17年前の平亭(へいてい)の疫病は、実は燭犀(しょく・さい)の仕業であった。銀妝(ぎん・そう)たちは船がなくなり、強引に船を奪うことを決意するが、陰陽镯の力が回復するまで時間がかかる。銀霄(ぎん・しょう)は単身で船に乗り込み、そこで烏縁(う・えん)と出会う。烏縁(う・えん)の出現により、銀妝(ぎん・そう)は微生硯(びせい・けん)のネックレスを思い出して、誰かに返してもらうことにする。

昭都(しょうと)の獄中では、夏菱(かりょう)が玲瓏(れいろう)に食べ物を差し入れながらも、怪物は世の中にいてはならないと考える。一方、飛魚船の上で、火屠辛(かと・しん)はすべてを繋ぎ合わせ、玲瓏(れいろう)が燭犀の陰謀の駒に過ぎないことに気づく。老賈頭(ろう・かとう)の娘の暴露、17年前の疫病の真相、すべては巨大な陰謀を指し示していた。

第13話感想

第13話は、緊迫感と謎が交錯する、見応えのあるエピソードでした。銀霄(ぎん・しょう)の暴走から始まり、燭犀の昭都(しょうと)到著、玲瓏(れいろう)の危機、そして火屠辛(かと・しん)たちの決意と、怒涛の展開が続きました。

特に印象的だったのは、銀霄(ぎん・しょう)の暴走シーンです。迷薬の影響で幻覚を見た銀霄(ぎん・しょう)が、銀妝(ぎん・そう)を襲われていると勘違いして剣を抜くシーンは、緊迫感と悲壮感が漂っていました。また、火屠辛(かと・しん)が陽镯の力で水を操り、銀霄(ぎん・しょう)を正気に戻すシーンは、火屠辛(かと・しん)の冷静さと機転の良さを示していました。

一方、昭都(しょうと)では燭犀が闇躍し、玲瓏(れいろう)を怪物だと信じ込ませることに成功します。玲瓏が捕らえられてしまうシーンは、見ていて胸が痛みました。しかし、火屠辛(かと・しん)、銀氏(ぎんしき)兄妹、元一(げん・いつ)、緋天(ひ・てん)たちが玲瓏を救出するために立ち上がるシーンは、希望を感じさせるものでした。

つづく