幻想神国記 運命の旅路 第14話 あらすじ/ネタバレ
船の上での日々は、まるで永遠に続くかのようだった。それは、真実を探るための十分な時間を与えてくれた。火屠辛(かと・しん)は、ついに燭犀(しょく・さい)の真の目的を聞き出すことができた。一方、銀霄(ぎん・しょう)は、火屠辛(かと・しん)にあの夜、鋳器鋪で銀妝(ぎん・そう)と何か特別なことがあったのかと尋ね、火屠辛(かと・しん)は気まずさと無力感を覚えた。
一方、厨房では銀妝(ぎん・そう)が食材を丁寧に選んでおり、顔には満面の笑みが浮かんでいた。彼女は機嫌が良く、自ら料理をする気さえしていた。銀霄(ぎん・しょう)は、妹と微生硯(びせい・けん)の結婚の背後にある犠牲と策略が、銀氏(ぎんしき)一族と自分自身のためであることを知っていた。兄妹は互いに支え合い、それぞれがすべてを默默と受け止めていた。
その頃、昭都(しょうと)の牢獄では、玲瓏(れいろう)は深い自己嫌悪に陥っていた。彼女は人々から崇拝される神主(しんじゅ)であると同時に、怪物のように排除されていた。遠く飛魚船にいる火屠辛(かと・しん)は、娘を心配していた。船が昭都(しょうと)に近づくと、翎牙衛(れいがえい)に無情に阻止され、刑場には玲瓏(れいろう)の姿がはっきりと見えた。万人の注目を集める中、彼女は運命の審判に直面しようとしていた。
玲瓏(れいろう)は断頭台の前に立ち、平江(へいこう)候と神主(しんじゅ)の偽善を痛烈に非難した。彼女の言葉は鋭く、人々の心に突き刺さった。生死の境目にあるその時、元一(げん・いつ)が及時に現れ、穂子を駒として使い、燭犀(しょく・さい)を一時的に退却させた。しかし、緋天(ひ・てん)が突然襲いかかり、玲瓏(れいろう)を死の淵に追いやった。
危機一髪のその時、彼生(ひせい)柱の光が天を貫き、玲瓏(れいろう)は神主(しんじゅ)として正式に覚醒した。彼女の体はまばゆい金色の光に包まれ、額には神秘的な光が輝き、目は焰熄墙の夜のように再び幽藍色に変化した。
燭犀(しょく・さい)はそれを目の当たりにして、跪いて罪を請うしかなかった。刑場には彼の恐怖の声が響き渡った。神主(しんじゅ)は慈悲の心で、そこにいるすべての人々の罪を許した。無実の傷を負った人々は、たちまち癒された。
玲瓏(れいろう)が目を開けると、元一(げん・いつ)はすでにそばに待っていた。2人の間の絆は、この危機によってさらに深まった。
その後、緋天(ひ・てん)は玲瓏に謝罪し、元一(げん・いつ)の長年の計画を明かした。なんと、燭犀(しょく・さい)の息子が生まれた時から、元一(げん・いつ)は彼の側に密偵を送り込んでいたのだ。月翎族の歴史も明らかになった。彼らは屈辱に耐え続けてきたが、元一(げん・いつ)が即位したことで、ようやく人族との平等な共存が実現した。月翎族は神主(しんじゅ)への畏敬よりも、元(げん)氏への忠誠がはるかに強かった。
しかし、平穏は長くは続かなかった。燭犀(しょく・さい)の陰謀が再び水面に浮上した。彼は500年前に地火(ちか)で鍛造された利剣を手に、神主(しんじゅ)となった玲瓏を斬り殺そうとしていた。一方、火屠辛(かと・しん)らが昭都(しょうと)に強行突破したとの知らせが入り、緋天(ひ・てん)は急いで防御を固めた。しかし、元一(げん・いつ)が玲瓏を探しに行くと、彼女はすでに姿を消していた。新たな嵐が静かに近づいていた…
第14話感想
第14話は、衝撃的な展開が続く見応えのあるエピソードでした。特に、玲瓏が神主として覚醒するシーンは圧巻で、彼女の力強さと美しさに圧倒されました。また、元一(げん・いつ)と緋天(ひ・てん)の過去が明らかになったことで、物語の背景がより深く理解できるようになりました。
一方で、燭犀(しょく・さい)の陰謀はますます深刻さを増しており、今後の展開が気になります。火屠辛(かと・しん)や銀霄(ぎん・しょう)らは昭都(しょうと)に突入するのでしょうか?玲瓏は無事に元一(げん・いつ)の元へ戻ることができるのでしょうか?今後の展開に期待が高まります。
つづく