幻想神国記 運命の旅路 第19話 あらすじ/ネタバレ

玲瓏(れいろう)は突然倒れてしまい、火屠辛(かと・しん)と元一(げん・いつ)は心配でたまらない。紅い衣装を著た銀妝(ぎん・そう)が駆けつけ、火屠辛(かと・しん)は玲瓏(れいろう)の記憶が詰まった憶晶(おくしょう)を彼女に渡し、玲瓏(れいろう)を元に戻してほしいと頼む。しかし、銀霄(ぎん・しょう)の呼び声で火屠辛(かと・しん)は我に返る。目の前の女性は銀葭(ぎん・か)ではなく、銀妝(ぎん・そう)だった。銀葭(ぎん・か)と彼女の憶晶(おくしょう)は消えてしまい、ただ空白と後悔が残る。

その頃、2人の黒衣の兄弟が焰宮に忍び寄る。彼らは燭犀(しょく・さい)に雇われた玲瓏(れいろう)闇殺者だった。弟の百裏(ひゃくり)は心優しいが、兄は手柄を立てることしか考えていない。火屠辛(かと・しん)は昏倒した玲瓏(れいろう)を背負って小屋に戻り、元一(げん・いつ)も後を追う。火屠辛(かと・しん)は元一(げん・いつ)に不満を抱いているが、今はどうすることもできない。

銀妝(ぎん・そう)は月白色的服に著替え、紅い衣装は丁寧に畳まれる。しかし、その衣装を見るたびに頭痛がして、銀葭(ぎん・か)の恨みと悔しさが押し寄せてくる。この苦しみの中で、銀妝(ぎん・そう)体内の銀氏(ぎんしき)の力が目覚め、彼女に前代未聞の力を与える。

小屋の中で、玲瓏(れいろう)は寝言を言いながら元一(げん・いつ)に近づこうとする。火屠辛(かと・しん)は怒ろうとするが、突然の睡魔に襲われて倒れてしまう。夢の中で、彼は玲瓏(れいろう)と2人きりで過ごす穏やかな時間を過ごし、目を覚ましたくないと思う。現実では、百裏(ひゃくり)兄弟が行動を開始する。兄が部屋に侵入し、匕首を振りかざそうとした瞬間、玲瓏(れいろう)は目を覚ます。額には金色の光が輝き、神主(しんじゅ)が現れ、状況は一変する。

烏縁(う・えん)はすぐに気づき、百裏(ひゃくり)に元一(げん・いつ)を起こすように命じる。元一(げん・いつ)の出現で玲瓏(れいろう)は落ち著きを取り戻し、彼だけを認識するようになる。2人は一緒に焰宮に向かう。元一(げん・いつ)は神主(しんじゅ)の出現を期待する一方で、玲瓏(れいろう)が消えてしまうかもしれないと苦悩する。

微生硯(びせい・けん)も焰宮に現れ、神主(しんじゅ)と玲瓏(れいろう)に関する秘密を明かす。彼の目的は、神主(しんじゅ)を駒として使い、元一(げん・いつ)に平江(へいこう)候を倒させることだった。元一(げん・いつ)は利害関係を考えた末、微生硯(びせい・けん)の計画を受け入れるが、玲瓏(れいろう)の未来を心配し続ける。

一方、烏縁(う・えん)と銀妝(ぎん・そう)は百裏(ひゃくり)的遺体を処理する。銀妝(ぎん・そう)は銀氏(ぎんしき)的力量を使って素早く処理し、成長と変化を見せる。火屠辛(かと・しん)は自分の夢が百裏(ひゃくり)的幻影だったことを知り、怒りながらも現実を受け入れるしかない。

元一(げん・いつ)は焰宮で事故に遭い、洞窟に落ちてしまう。自己仮省の中で、彼は自分の傲慢さと逃避に気づく。そのとき、上の玲瓏が突然現れ、光のように彼の心を照らす。2人は再会し、元一(げん・いつ)は策略を変更することを決意する。銀霄(ぎん・しょう)を昭都(しょうと)に派遣し、残りのメンバーは平亭(へいてい)に密かに向かい、念光閣(ねんこうかく)で玲瓏の憶晶(おくしょう)を修復する。

平亭(へいてい)に到著した元一(げん・いつ)と烏縁(う・えん)は、燭犀(しょく・さい)の四男である烛罄(しょくけい)を利用して平亭(へいてい)の混乱を招く計画を立てる。彼らは、君主さえいれば、昭都(しょうと)の精神は永遠に存在すると信じている。一行は平亭(へいてい)に到著し、玲瓏は神力を使って祖父を救い、彼女の揺るぎない意誌と力を示した。

このエピソードでは、玲瓏と元一(げん・いつ)の関係が深まるだけでなく、困難に直面した人々の知恵と勇気が描かれている。彼らは謎のベールを一枚一枚剝がしながら、より複雑な運命へと挑戦していく。

第19話の感想

第19話は、玲瓏と元一(げん・いつ)の関係が大きく前進した回でした。玲瓏が昏倒したことで、火屠辛(かと・しん)と元一(げん・いつ)の玲瓏に対する想いが明らかになり、玲瓏自身も元一(げん・いつ)への信頼を深めました。また、銀妝(ぎん・そう)の成長も印象的でした。銀葭(ぎん・か)の記憶を失ったことで苦しむ姿は切ないものでしたが、銀氏(ぎんしき)一族の力を覚醒させたことで、新たな一面を見ることができました。

一方、百裏(ひゃくり)兄弟の登場は、物語に新たな緊張感をもたらしました。兄の冷酷さと弟の優しさの対比は、人間の複雑な心を映し出しており、今後の展開が気になります。

つづく