幻想神国記 運命の旅路 第23話 あらすじ/ネタバレ
籬砂 (り・さ)の苦悩
星芒の碎片を手にした籬砂(り・さ)は、空虚な表情で複雑な心境に陥っていた。閣主が銀霄(ぎん・しょう)の記憶を操作したことで、彼女の努力はすべて水の泡と化してしまった。彼女は、人を想うことの難しさと辛さを痛感していた。
元一(げん・いつ)と玲瓏(れいろう)の戦い
一方、元一(げん・いつ)と玲瓏(れいろう)は街を散策していた。突如として、謎の力に操られた人物が通行人を襲い始めた。元一(げん・いつ)は素早く仮応し、襲撃者である骨蝕(こつしょく)と激闘を繰り広げる。玲瓏(れいろう)は神力を使って援護し、二人は息の合った連携で骨蝕(こつしょく)を撃破した。しかし、この出来事は悪意ある人物によって利用され、燭犀(しょく・さい)の部下の仕業とされてしまう。平亭(へいてい)城は再び波乱に包まれた。
火屠辛(かと・しん)と銀妝(ぎん・そう)の活躍
正義感の強い火屠辛(かと・しん)は、街で起こったいじめ事件に巻き込まれてしまう。烏縁(う・えん)の製止もむなしく、彼は単身で立ち向かう。夜になり、火屠辛(かと・しん)は銀妝(ぎん・そう)を連れて浮煙楼(ふえんろう)へ向かった。この伝説の悪の巣窟は、まもなく終焉を迎えることになる。銀妝(ぎん・そう)は念力だけで青楼を混乱に陥れ、悲鳴が響き渡る。護衛たちはまったく歯が立たない。銀妝(ぎん・そう)は自分を守るだけでなく、念力を駆使して火屠辛(かと・しん)の攻撃を防ぎ、二人は完璧な連携を見せた。
元一(げん・いつ)と玲瓏(れいろう)の会話
その頃、鋳器鋪では、元一(げん・いつ)が玲瓏(れいろう)と平江(へいこう)候について話し合おうとしていた。しかし、突然「黙れ」という警告が彼を遮った。元一(げん・いつ)はいたずらっぽく玲瓏(れいろう)の口元に触れ、気まずい空気が流れる。幸いなことに、火屠辛(かと・しん)が戻ってきたため、元一(げん・いつ)は烏縁(う・えん)に戦闘の後の処理を任せてその場を去った。実は、骨蝕(こつしょく)との戦いで市民が誤って負傷していた。しかし、彼らは玲瓏(れいろう)の治療を求めるのではなく、平江(へいこう)候の屋敷に駆け込んだ。平江(へいこう)候は負傷した市民に高額の補償を行っており、この措置により燭犀(しょく・さい)は平亭(へいてい)で民衆の支持を得ていた。
微生硯(びせい・けん)の思い
一方、微生硯(びせい・けん)は銀妝(ぎん・そう)と火屠辛(かと・しん)の行動を知ると、青楼から救出された女性の将来を静かに考えていた。彼は銀妝(ぎん・そう)に対する感情が当初の取引を超えており、心から彼女の幸せを願っていた。
玲瓏(れいろう)の夢
玲瓏(れいろう)の夢は再び仮面の男に侵され、記憶を失った彼女は彼の正体を見て驚愕する。しかし、夢の外からの呼びかけで目を覚まし、夢の束縛から逃れることができた。
昭都(しょうと)の動き
昭都(しょうと)では、西粛(せいしゅく)と大祭司の会談が烛罄(しょくけい)を不安にさせていた。平亭(へいてい)での地位を固めるため、烛罄(しょくけい)は急いで君主に謁見し、平江(へいこう)候に封じられることを願い出る。同時に、元一(げん・いつ)を利用して燭犀(しょく・さい)をおびき出す計画を立てる。交換条件として、元一(げん・いつ)も烛罄(しょくけい)に自分の要求を伝えた。
元一(げん・いつ)と夢盏(むそう)の交渉
元一(げん・いつ)は単身で茶館を訪れ、念光閣(ねんこうかく)の閣主である夢盏(むそう)と交渉する。彼は念光閣(ねんこうかく)が長年隠してきた秘密があると知り、それを切り札として念光閣(ねんこうかく)の真の目的を聞き出そうとした。同時に、玲瓏(れいろう)を連れてきて不測の事態に備えた。籬砂(り・さ)は玲瓏(れいろう)を阻止しようとしたが、結局失敗に終わった。玲瓏(れいろう)が到著すると、疲労のため眠りに落ちてしまう。夢盏(むそう)は彼女の夢の中で、念光閣(ねんこうかく)の使命を明かす。それは神主(しんじゅ)を守り、必要に応じて彼女の意識を保存することだった。このプロセスは長く、不可逆的であるため、夢盏(むそう)は元一(げん・いつ)に準備をするよう求めた。
平穏な夜
夜が更け、玲瓏は火屠辛(かと・しん)の背中で眠りについた。夢の中で、彼女は母親の錦児(きんじ)を呼び、過去の疑問や不解に満ちた心を抱いていた。目を覚ますと、元一(げん・いつ)と父親の姿を見て、かつてないほどの温もりと安心感を感じた。食卓では、皆が笑い合い、銀霄(ぎん・しょう)の「桃花の縁」が話題になり、火屠辛(かと・しん)と銀妝(ぎん・そう)の関係にも微妙な変化が訪れた。この夜は、すべての人にとって新しい始まりとなった。
第23話感想
第23話では、様々なキャラクターの葛藤や成長が描かれていました。特に印象深かったのは、籬砂(り・さ)の苦悩と火屠辛(かと・しん)の行動です。
籬砂(り・さ)は、閣主によって銀霄(ぎん・しょう)の記憶を操作されたことで、自分の努力がすべて水の泡と化してしまったことに絶望していました。彼女の空虚な表情と複雑な心境は、見ていて胸が痛みました。しかし、彼女は決して諦めず、自分の力で真実を掴み取ろうとする姿に勇気をもらいました。
一方、火屠辛(かと・しん)は、正義感の強さから街で起こったいじめ事件に単身で立ち向かいました。彼の無謀とも思える行動は、周囲の人々を心配させましたが、同時に彼の強い意誌と優しさを感じさせられました。また、銀妝(ぎん・そう)との連携も見事で、二人は最強のカップルと言えるでしょう。
つづく