幻想神国記 運命の旅路 第3話 あらすじ/ネタバレ

玲瓏(れいろう)と元一(げん・いつ)は田舎道を歩いている。玲瓏(れいろう)は彼生(ひせい)柱のこと、昭都(しょうと)の不安定な情勢、変身後の自分の容姿など、様々なことに興味津々だ。元一(げん・いつ)は彼女の質問に一つ一つ丁寧に答えていく。玲瓏(れいろう)の率直さに元一(げん・いつ)は少し戸惑い、頬を赤らめる。

一方、紫衣の女性は狡猾な計略で火屠辛(かと・しん)を密林の奥深くへ誘い込む。火屠辛(かと・しん)が気がついた時には、既に罠にかかっていた。紫衣の女性は軽く一撃を加え、火屠辛(かと・しん)は気を失ってしまう。彼は心の中で「父を捕まえれば、娘も必ず助けに来るだろう」と考える。

元一(げん・いつ)は玲瓏(れいろう)と共に栄光の石碑の前に立つ。それは織火(しょくか)村の誇りの象徴であり、玲瓏(れいろう)の心の奥底にある憧れでもある。彼女は地火(ちか)を守るために命を落とした戦士たちの名前を眺め、強い思いが湧き上がる。彼女は地火(ちか)を消し、自分の名前もこの栄光の石碑に刻みたいと願う。元一(げん・いつ)は彼女の気持ちを理解し、昭都(しょうと)に彼女だけの栄光の記念碑を建てると約束する。その約束は暖かい陽光のように、玲瓏(れいろう)の心を照らす。

信頼に満ちた玲瓏(れいろう)は、家に帰るが、父親の姿が見当たらない。二人は不安に駆られながら待つしかない。元一(げん・いつ)は初めて玲瓏(れいろう)の部屋に入るが、少し落ち著かない様子だ。玲瓏(れいろう)は果物を出して気まずい雰囲気を和らげる。彼女は眠ってしまった元一(げん・いつ)に毛布をかけようとした瞬間、彼の突然の仮応に自分も気まずくなってしまう。その直後、族長が部下を連れて突然部屋に押し入り、二人を秘密の牢屋に閉じ込めてしまう。数日分の食料も用意されていた。

一方、火屠辛(かと・しん)は森の中で目を覚ます。紫衣の女性のからかいと警告に、彼は焦燥感を募らせながら村に戻る。村の入り口で炭苗(たんびょう)と出会い、玲瓏(れいろう)と元一(げん・いつ)が囚われていることを知る。彼は一人で迫り来る危機に対峙することを決意する。平江(へいこう)候・燭犀(しょく・さい)の手下は、黒いマントと紫色の水晶を目印に、まるで幽霊のように村に現れる。火屠辛(かと・しん)は必死に抵抗するが、敵の力には到底及ばず、あっさりと捕らえられてしまう。彼は自害しようとするが、その瞬間、紫衣の女性が現れる。彼女は紫水晶と何らかの関係があるようで、火屠辛(かと・しん)を救い、無辜の人々を殺さないよう警告する。

紫水晶は村人を人質に取り、村の男たちに玲瓏(れいろう)の行方を捜させる。牢屋の中の玲瓏(れいろう)は焦燥に駆られ、神主(しんじゅ)に変身して皆を救おうとするが、自分の意誌で変身することができない。元一(げん・いつ)は元族の古訓を尊重し、軽率な行動を慎む。族長はそれを察し、彼らを小道から逃がそうとするが、玲瓏は村人、特に父親を置いて逃げることを頑なに拒否する。

議論の末、玲瓏は族長と共に紫水晶の前に立ち、自分の身と引き換えに村人の解放を要求する。紫水晶はそれを快諾し、火屠辛(かと・しん)だけを残す。理由は、紫衣の女性が彼に恋心を抱いているからだ。玲瓏は紫水晶を挑発しようとするが、彼女の強い意誌に一瞬で支配されてしまう。生死をかけたその時、玲瓏の体内の神主(しんじゅ)の力が覚醒する。彼女の目はクリスタルブルーに輝き、体は金色の炎に包まれる。強大な力が彼女の中から溢れ出し、周りの空気を震わせる。

玲瓏の覚醒とともに、前代未聞の嵐が織火(しょくか)村を襲う。彼女の運命は、この瞬間から大きく変わろうとしていた…

第3話感想

第3話は、玲瓏と元一(げん・いつ)の絆が深まる一方で、物語が大きく動き出す重要なエピソードでした。玲瓏の好奇心旺盛で率直な性格が魅力的で、元一(げん・いつ)とのやり取りは微笑ましくもあり、ハラハラドキドキする場面もありました。

紫衣の女性の存在も気になるところです。彼女は狡猾で謎が多く、火屠辛(かと・しん)や玲瓏とどのような関係があるのか、今後の展開が楽しみです。

また、玲瓏の覚醒シーンは圧巻でした。彼女の潜在能力がついに目覚め、織火(しょくか)村に大きな変化をもたらすことでしょう。

つづく