李海潮(リー・ハイチャオ)の麵店の改装は大詰めを迎え、彼は寝る間も惜しんで働いていた。心配する賀子秋(ハー・ズーチウ)は、李海潮(リー・ハイチャオ)に薬用オイルを塗ってマッサージをしながら、手伝いを申し出る。李海潮(リー・ハイチャオ)は笑顔で断り、500元を渡して賀子秋(ハー・ズーチウ)に謝師宴や同窓会へ行くように勧める。お金の心配は無用だと。お金を受け取った賀子秋(ハー・ズーチウ)は複雑な気持ちになり、趙華光(チャオ・ホワグアン)の言葉が蘇り、李海潮(リー・ハイチャオ)の苦労に胸が締め付けられる。

一方、凌霄(ソン・ウェイロン)は試験を終えると、李尖尖(リー・ジェンジェン)の勉強を見るために家に残る。しかし、李尖尖(リー・ジェンジェン)は上の空。凌霄(ソン・ウェイロン)は仕方なく、李尖尖(リー・ジェンジェン)の答案をチェックし、間違いを指摘するために彼女の頭を軽く叩く。それがきっかけで、二人はふざけ合い始める。凌霄(ソン・ウェイロン)が結婚しようという冗談を言うと、空気が微妙に変化。李尖尖(リー・ジェンジェン)は照れくさそうに答案用紙を引っ込め、二人の間には言葉にならない感情が流れる。

その時、凌和平(リン・ハーピン)が帰宅。凌霄(ソン・ウェイロン)の祖母が心筋梗塞で倒れたという悲報をもたらす。一家は騒然となり、凌霄(ソン・ウェイロン)と凌和平(リン・ハーピン)は急いで病院へ向かう。そこで彼らを待っていたのは、病危通知書と、死という残酷な現実だった。シンガポールにいる陳婷(チェン・ティン)は事情により帰国できず、さらに夫が彼女を空港へ送る途中で事故に遭い亡くなってしまう。自身も重傷を負った陳婷(チェン・ティン)。一連の出来事に、凌霄(ソン・ウェイロン)は息も絶え絶えになるが、悲しみを堪え、叔父と共に祖母の葬儀を済ませ、シンガポールへのビザの手続きを始める。

李海潮(リー・ハイチャオ)一家は家で連絡を待ち、深夜になって疲れ果てた凌和平(リン・ハーピン)が帰ってくる。陳婷(チェン・ティン)一家の不幸を知った李海潮(リー・ハイチャオ)は衝撃を受け、凌霄(ソン・ウェイロン)を心配する。凌和平(リン・ハーピン)は、凌霄(ソン・ウェイロン)も大人になったのだから、現実と向き合わなければならないと答える。

シンガポールでは、凌霄(ソン・ウェイロン)と叔父がICUの前で陳婷(チェン・ティン)の意識が戻るのを待っていた。息子の葬儀を終えた秦おばあちゃんは秦美央(チン・メイヨー)を連れてマレーシアへ帰ろうとするが、秦美央(チン・メイヨー)は凌霄(ソン・ウェイロン)のそばに残ることを決意。凌霄(ソン・ウェイロン)も彼女の思いに打たれ、残ることを許す。

一方、賀子秋(ハー・ズーチウ)は莊北(ジョアン・ベイ)に留学の相談をする。莊北(ジョアン・ベイ)は全面的に協力すると約束し、留学は李海潮(リー・ハイチャオ)の負担を軽減するだけでなく、賀子秋(ハー・ズーチウ)自身の成長にも繋がると言う。凌霄(ソン・ウェイロン)を心配するあまり、李尖尖(リー・ジェンジェン)は階段から落ちてしまう。幸い斉明月(チー・ミンユエ)が賀子秋(ハー・ズーチウ)に連絡し、賀子秋(ハー・ズーチウ)は急いで李尖尖(リー・ジェンジェン)を家まで送り届ける。しかし、そこで過労と栄養失調で李海潮(リー・ハイチャオ)が倒れ、病院に運ばれたことを知る。三人は病院で再会。李海潮(リー・ハイチャオ)は安静が必要なだけだとわかり、皆は安堵する。夜遅く、目覚めた李海潮(リー・ハイチャオ)は、傍らで自分を見守る李尖尖(リー・ジェンジェン)と賀子秋(ハー・ズーチウ)の姿に、温かい気持ちで胸がいっぱいになる。

第9話の感想

第9話は、まさに嵐の前の静けのような、不穏な空気が漂うエピソードでした。前半は李海潮(リー・ハイチャオ)の優しさ、凌霄と李尖尖(リー・ジェンジェン)の微妙な関係、賀子秋(ハー・ズーチウ)の複雑な心情など、心温まる日常が描かれています。しかし、後半で一気に闇雲が立ち込め、祖母の訃報、陳婷(チェン・ティン)一家の事故、李海潮(リー・ハイチャオ)の入院と、立て続けに不幸が襲いかかります。

特に印象的だったのは、凌霄と李尖尖(リー・ジェンジェン)のシーンです。試験後の和やかな雰囲気の中、凌霄の何気ない「結婚しよう」という言葉に、二人の間に流れる微妙な空気。ただの冗談とも、本気とも取れない、曖昧な感情が繊細に表現されていました。このシーンは、この後の悲劇との対比で、より一層切なく感じられます。

また、賀子秋(ハー・ズーチウ)の姿にも胸を打たれました。李海潮(ドゥー・ソンイエン)への感謝と趙華光(チャオ・ホワグアン)への負い目、そして留学という決断。様々な感情が交錯する中で、彼は大人になろうともがいているように見えます。李海潮(ドゥー・ソンイエン)の入院の際、真っ先に駆けつける姿は、彼の優しさと責任感を改めて感じさせました。

つづく