長月輝伝~愛と救世の輪廻~ 第13話 あらすじ/ネタバレ

神魔大戦の影が迫る中、稷澤(しょくたく)神君は不安を抱えつつも、弟子の怜華(れいか)が大切な山茶花を落としたことに心を痛める。その山茶花はただの飾りではなく、稷澤(しょくたく)と塵世との未練を象徴するものだった。神魔大戦の混乱を避け、怜華(れいか)を鍛えるために、稷澤(しょくたく)は山茶花の精を人間界に送ることを決意する。

一方、天界の十二神(じゅうにしん)は一堂に会し、魔族との戦いの対策を協議する。席上、稷澤(しょくたく)は初凰(しょおう)神君と共に、新婚間もない冥夜(めいや)神君に冗談を言って戦場を離れたことをからかう。しかし、冥夜(めいや)は相変わらず冷淡で、他人の冗談には動じない。天歡(てんかん)聖女について聞かれた冥夜(めいや)は、彼女には私情はなく、あくまで部下であると明言する。

桑酒(そうしゅ)は玉傾宮で退屈しのぎに仙奈樹の果実を盗み食いし、冥夜(めいや)に見つかってしまう。冥夜(めいや)は、この果実は自然に生えているものの、毒性があるかもしれないので誰も食べないことを説明する。桑酒(そうしゅ)は聞き入れて、もう乱暴に摘まないことを約束する。ある日、冥夜(めいや)は桑酒(そうしゅ)が弓術の練習をしているのを見て、自ら指導を買って出る。二人は不意に親密になり、お互いに気まずい思いをする。翌日、冥夜(めいや)は桑酒(そうしゅ)に精巧な弓を贈り、桑酒(そうしゅ)は喜ぶ。感謝の気持ちを表すため、桑酒(そうしゅ)は冥夜(めいや)を流星群を観賞に誘い、二人の関係は良好になっていく。

稷澤(しょくたく)と初凰(しょおう)は冥夜(めいや)の新しい妻に興味を持ち、玉傾宮を訪れる。そこで、冥夜(めいや)が桑酒(そうしゅ)に剣術を教えている場面に遭遇する。二人は桑酒(そうしゅ)に礼儀正しく迎えられる。稷澤(しょくたく)は桑酒(そうしゅ)との縁を大切に思い、「初心を忘れないように」と忠告する。初凰(しょおう)は桑酒(そうしゅ)に神力を授け、冥夜(めいや)を恋しくなった時に時空を超えて会えるようにする。

妖気が仮噬して心身ともに傷ついた桑酒(そうしゅ)は、兄の桑佑(そうゆう)に助けを求める。桑佑(そうゆう)は、桑酒(そうしゅ)は幼い頃から仙術を学んでおり、体質は仙人と同じだが、仙髄を失ったことで妖気が強くなり、製御できなくなる恐れがあると告げる。冥夜(めいや)が桑酒と合修して気息を調整していないことを知った桑佑(そうゆう)は不満を抱くが、妹の決断を尊重し、自分で解決するよう促す。

桑酒は勇気を振り絞って、妖気を鎮めるために冥夜に合修を申し出る。冥夜は直接承諾しなかったが、吐納法を伝授して苦しみを和らげようとする。怪我から回復した天歡(てんかん)は、冥夜が結婚したことを知って激怒し、玉傾宮に駆けつける。冥夜と桑酒が親密に修行している姿を見て、天歡(てんかん)は怒りをぶつけ、冥夜のために上古氷晶を手に入れたことを明かす。冥夜は初めて真相を知るが、今は争いを避けることにする。

嫉妬に駆られた天歡(てんかん)は、桑酒を陥れることを決意する。まずは、冥夜が大切にしていた仙奈樹を切り倒し、冥夜に罪をなすりつける。桑酒は冥夜に嫌われたと思い込んでしまう。そして、天歡(てんかん)は桑酒を滌髓泉に誘い、妖気を洗い流せると嘘をつき、弱水を混ぜて桑酒を完全に破壊しようとする。何も知らない桑酒は泉に入り、苦しみに耐えながら仙気と妖気を傷つけられる。

天歡(てんかん)は隙を見て冥夜に近づき、桑酒は新しい合修相手を見つけて冥夜に頼らなくなったと告げる。冥夜は複雑な気持ちになり、桑酒の安否をさらに心配するようになる。一方、桑酒は一連の出来事から冥夜を誤解し、二人の関係はかつてないほど悪化する。

果たして、桑酒と冥夜は誤解を解き、再び心を通わせることができるのか? 神魔大戦の行方は?

第13話の感想

第13話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。神魔大戦の影が迫り、各キャラクターの思惑が交錯する中で、桑酒と冥夜の関係に大きな変化が訪れます。

まず、桑酒の妖気が仮噬して心身ともに傷つくシーンは、見ていて胸が痛みました。幼い頃から仙術を学んできた桑酒が、仙髄を失ったことで苦しむ姿は、彼女の無力さを痛感させられます。しかし、兄の桑佑(そうゆう)に助けを求め、勇気を振り絞って冥夜に合修を申し出る姿は、彼女の強さと意誌の強さを感じさせられました。

一方、冥夜は桑酒の苦しみを目の当たりにして、複雑な感情を抱きます。彼は桑酒に私情はないと明言していますが、桑酒と親密に過ごすうちに、彼女に特別な感情を抱いていることに気づき始めます。しかし、天歡(てんかん)の策略によって二人の関係は悪化し、冥夜は桑酒を誤解してしまいます。

天歡(てんかん)の行動は、嫉妬と憎悪に満ちていて、見ていて不快でした。彼女は自分の思い通りにならないことを受け入れられず、桑酒を陥れるために手段を選びません。しかし、彼女の行動は最終的に冥夜を遠ざける結果となり、彼女自身の不幸につながるでしょう。

つづく