長月輝伝~愛と救世の輪廻~ 第33話 あらすじ/ネタバレ

滄九旻(そうきゅうみん)は、葉夕霧(ようせきむ)との過去と黎蘇蘇(りすす)との現在、どちらにも魔神(ましん)の影がつきまとうことを痛感していた。二人の未来のため、彼は魔神(ましん)復活を完全に阻止する方法を見つけ、宿命の枷鎖から解放されることを決意する。

決意を胸に、滄九旻(そうきゅうみん)は危険に満ちた荒淵へと足を踏み入れた。彼は魔神(ましん)に扮し、姒嬰(じえい)と驚滅(きょうめつ)から魔神(ましん)復活、魔胎と邪骨に関する秘密を聞き出そうとする。しかし、彼の偽装はすぐに見破られ、姒嬰(じえい)と驚滅(きょうめつ)は彼を畏れることなく、真の魔神(ましん)に忠誠を誓う。滄九旻(そうきゅうみん)は、彼らが操る傀儡になることはなく、破壊の道を歩むつもりはないことを断固として表明する。

荒淵から戻った滄九旻(そうきゅうみん)は、黎蘇蘇(りすす)を探して心配していたが、諦冕(ていべん)が娘を訪ねてきたところを目撃してしまう。誤解から、彼は諦冕(ていべん)が黎蘇蘇(りすす)に不利なことを企てていると思い、手を下そうとする。しかし、黎蘇蘇(りすす)が間に合い、誤解を解く。黎蘇蘇(りすす)の説明で、滄九旻(そうきゅうみん)は諦冕(ていべん)の正体と二人の複雑な関係を知る。同時に、幽冥川で屠神弩と融合した経緯や兆悠(ちょうゆう)真人に救われた経験を黎蘇蘇(りすす)に打ち明ける。二人の間には隔たりがあるものの、互いへの思いやりと信頼がより深まっている。

しかし、滄九旻(そうきゅうみん)が関係を再構築しようと提案すると、黎蘇蘇(りすす)は師姉弟として対応し、彼の心を再び沈ませる。しかし、彼は諦めず、500年前の縁が簡単には切れないと信じ、行動で決意を示す。

一方、妺女(もうじょ)は澹台燼(たんたいじん)への恨みから、滄九旻が魔胎であることを暴露し、仙門の力で彼を排除しようと企む。彼女は廿白羽(にじゅう・はくう)を魔界に送り込み、人間界では公冶寂(こうやせい)無(こうやじゃくむ)と出会い、蕭凛(しょうりん)への想いを利用して景都へ除妖に同行するよう仕向ける。

景国では、妖物が横行し、人々は苦しんでいた。滄九旻と黎蘇蘇(りすす)は偶然再会し、除妖の過程で過去の時間を過ごしたかのように、口では憎まれ口を叩きながらも、心の中では深い信頼と気遣いが深まっていく。公冶寂(こうやせい)無(こうやじゃくむ)の加入で、彼らのチームはさらに強くなるが、妺女(もうじょ)の陰謀が忍び寄る。

夜が訪れ、三人は別々に活動する。滄九旻は鋭い洞察力で妖物の偽装を見破り、公冶寂(こうやせい)無(こうやじゃくむ)は夜魅に襲われ命を落としかける。危機的状況の中、妺女(もうじょ)が現れて彼を救い、危機は一時的に回避される。

泼寒節に、滄九旻と黎蘇蘇(りすす)は心を開き、城壁の上で葉夕霧(ようせきむ)が彼に見せた人影が魔神(ましん)その人であったことを知る。この認識は彼を恐怖と確信に駆り立てる。仙門に受け入れられないこと、そして本当に破滅の道を歩むことを恐れる。しかし、黎蘇蘇(りすす)の信頼と励ましは、雲を突き抜ける暖かい日差しのように、彼の進む道を照らし出す。

二人は手を取り合い、来るべき嵐に立ち向かう。彼らは、愛と信念があれば、幸せへの道を阻むものは何もないと知っている。そして、滄九旻は、この旅の中で、自分自身の真の進むべき道と居場所を見つけていく。

つづく