唐の朝廷では、李沛言が弟の李漁と甥の李琿圓のために奔走し、唐王に寛大な処置を求めた。李沛言の提案で、李琿圓は華山岳(かざんがく)将軍の下で軍務に就くこととなる。夏天(か・てん)的もこの案を支持し、唐王は最終的にこれを認めた。
一方、陳皮皮(ちんぴぴ)は寧缺(ねい・けつ)に、二層楼の試験に合格すれば夫子(ふうし)の直弟子になれると告げる。これは大きな名誉だが、寧缺(ねい・けつ)にとっては大きな挑戦でもあった。後ろ盾のない寧缺(ねい・けつ)は自信を持てずにいたが、陳皮皮(ちんぴぴ)の強い勧めにより、挑戦を決意する。
陳皮皮(ちんぴぴ)は寧缺(ねい・けつ)を君陌(くんはく)の修行場へ連れて行き、君陌(くんはく)の圧倒的な力を見せる。雲を操る君陌(くんはく)の姿に、寧缺(ねい・けつ)は修行への情熱を燃やす。
同じ頃、隆慶皇子が唐の都に到著し、大きな騒ぎとなる。端麗な容姿と修行の噂で知られる隆慶は、多くの女性から熱狂的な歓迎を受ける。桑桑(そうそう)も隆慶を出迎えるために著飾り、寧缺(ねい・けつ)は面白くない気持ちを抱きつつも、隆慶について尋ねる。
軍営に入った李琿圓は、皇子としての特権を主張するが、冷遇される。華山岳(かざんがく)は彼に軍服を著せ、軍規に従うよう命じる。厳しい訓練に音を上げる李琿圓だが、華山岳(かざんがく)に仮抗的な態度を取り、衝突する。
また、夏侯(か・こう)の命を受けた林零は、都に潜入し、上官揚羽(じょうかんようう)に陳子賢(ちんしけん)殺害の真相を迫る。上官揚羽(じょうかんようう)は、脅迫と懐柔によりついに真実を語る。
二層楼の試験が近づくにつれ、書院(しょいん)の空気は緊張感を増す。術科弟子の鍾大俊(しょうだいしゅん)らは、必勝居で受験生のための激励会を開くことを提案する。乗り気でない寧缺だったが、司徒依蘭(しとぅいらん)に誘われ、渋々参加する。宴では、崇明(すうめい)が李漁に別れを告げ、燕王(えんおう)になる決意と李漁への想いを伝えるが、李漁は彼が望む人生を与えられないことを悟っている。
宴の最中、隆慶と程立雪(てい・りゅうせつ)が現れ、場の空気が変わる。二層楼の試験に意欲を燃やす隆慶に対し、華山岳(かざんがく)は敵意を隠さない。衝動的に隆慶に挑んだ謝承運(しゃしょううん)は敗北する。沈黙を破ったのは寧缺の声だった。彼は大声で場を和ませようとする。その後、華山岳(かざんがく)は隆慶と酒を酌み交わすが、先に酔いつぶれてしまう。桑桑(そうそう)はそんな様子を面白がり、楽しいひと時を過ごしていた。
第18話 感想
第18話は、それぞれのキャラクターの立場や心情が交錯する、見応えのあるエピソードでした。唐国の宮廷劇、書院(しょいん)での修行、そして迫りくる隆慶皇子…それぞれの舞台でドラマが展開され、今後の展開への期待が高まります。
特に印象的だったのは、寧缺の葛藤と成長です。夫子(ふうし)の直弟子という大きな目標を前に、自信の無さとプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、陳皮皮(ちんぴぴ)の励ましと君陌(くんはく)の圧倒的な力に触発され、挑戦を決意する姿は心を打たれました。才能や家柄に恵まれない彼だからこそ、努力で道を切り開こうとする姿に共感できます。
つづく