寧缺(ねい・けつ)との激論の末、顔瑟(がんしつ)は李青山の令牌を見せ、昊天道南門の名において寧缺(ねい・けつ)の弟子入りを主張する。黄鶴(こうかく)は密かに顔瑟(がんしつ)を呼び出し、寧缺(ねい・けつ)への思いを伝えるが、顔瑟(がんしつ)は激怒し、寧缺(ねい・けつ)を神符師に育て上げると譲らない。黄鶴(こうかく)も一歩も引かず、顔瑟(がんしつ)は仕方なく狂言を装う。

隆慶は寧缺(ねい・けつ)への敗北を認められず、己の心魔に苦悩する。君陌(くんはく)は隆慶を諭すが、隆慶は寧缺(ねい・けつ)の真意を探ろうとする。李沛言は隆慶を夫子(ふうし)の直弟子、寧缺を顔瑟(がんしつ)の弟子とする案を出し、顔瑟(がんしつ)は賛成するが、黄鶴(こうかく)は仮対。顔瑟は夫子(ふうし)の不在を理由に、君陌(くんはく)に直談判に向かう。

顔瑟は符術で君陌(くんはく)に挑むが、あっさり破られる。寧缺を神符師、そして唐国の国師にしたいと願う顔瑟に対し、君陌(くんはく)は寧缺が二層楼に登った後に顔瑟の弟子入りを認めるという夫子(ふうし)の考えを伝える。夫子(ふうし)の深慮に顔瑟は感服する。

目覚めた寧缺は見知らぬ場所に戸惑い、桑桑(そうそう)を呼ぶ。桑桑(そうそう)は二層楼到達を告げる。李沛言は寧缺に国師の地位を約束するが、寧缺は林将軍の件で李沛言を恨んでおり、今は時ではないと判断し、夫子(ふうし)の決定に従うと告げる。

選択に迷う寧缺は陳皮皮(ちんぴぴ)に相談し、夫子(ふうし)の弟子と顔瑟の弟子を兼任する案を得る。書院(しょいん)の学生たちは寧缺に謝罪し、謝承運(しゃしょううん)は南晋へ帰郷する。寧缺は皆に誇りを持ち続けるよう激励する。そこに顔瑟と黄鶴(こうかく)が現れ、顔瑟は寧缺を絶賛し、弟子入りを迫る。寧缺は承諾せざるを得なくなる。

唐王は林公公を通して寧缺に詩句を問う。寧缺は即答し、唐王に謁見することになる。寧缺は桑桑(そうそう)を先に帰し、書を換金しようと考える。程立雪(てい・りゅうせつ)は李沛言に寧缺の排除を依頼する。

寧缺は林将軍の復讐を唐王に訴えたいが、方法に悩む。林公公は宮廷の作法を教え、唐王の慈悲深さを語る。唐王は寧缺を温かく迎え、自身の過去を語り、意気投合する。李漁は寧缺を褒め称え、李琿圓の教育係に推挙する。

第22話の感想

第22話は、寧缺をめぐる師弟関係の駆け引きが中心となり、それぞれの思惑が交錯する展開が見応えがありました。特に顔瑟の執念と、それに対する黄鶴(こうかく)の複雑な心情が印象的です。寧缺を神符師に、ひいては国師に育て上げたいという顔瑟の野望は、弟子への愛情というよりも、己の功績への執著を感じさせます。対照的に、黄鶴(こうかく)は寧缺の才能を認めつつも、彼自身の意思を尊重する姿勢を見せており、二人の対比が鮮明に描かれています。

隆慶の苦悩もまた、見逃せないポイントです。心魔に打ち勝ちきれず、寧缺に敗れた彼は、プライドを傷つけられながらも、寧缺の強さの秘密を探ろうとします。この敗北が、今後の隆慶の成長にどう影響していくのか、注目したいところです。

つづく