陳皮皮(ちんぴぴ)はワクワクしながら思過崖を訪れ、寧缺(ねい・けつ)との再会を楽しみにしていたが、桑桑(そうそう)が忙しく食事の準備をしているところに遭遇する。洞窟の入り口で出入りを繰り返す皮皮の悪戯に寧缺(ねい・けつ)は呆れながらも、軽く製圧する。落ち著くと、皮皮は魔宗聖女、唐小棠(とう・しょうとう)の魅力を熱く語り、彼女への想いを隠そうともしない。寧缺(ねい・けつ)は友人の恋心に気づき、世間の目を気にせず想いを貫くよう励ます。皮皮は「書院(しょいん)不器意」を寧缺(ねい・けつ)に渡し、理解を深めるよう促し、柳亦青が挑戦を待ち望んでいることを伝える。
書院(しょいん)の外で寧缺(ねい・けつ)との対決を待ちわびる柳亦青は、寧缺(ねい・けつ)が長期間の修行に入っていることを知らされる。大婶の慰めも彼の決意を揺るがすことはできず、寧缺(ねい・けつ)が容易な相手ではないと理解しつつも、挑戦への意誌はさらに固くなる。
一方、夫子(ふうし)の命を受けた余簾は唐小棠(とう・しょうとう)を弟子に迎えようとするが、夫子(ふうし)の直弟子となることを夢見る小棠は、余簾の申し出を受け入れない。そこで余簾は滝壺への飛び込みを課題として与える。簡単な課題だと考えた小棠だが、79回飛び込んだところで体力の限界を迎える。皮皮の励ましと自身の強い意誌で、最終的に129回の飛び込みを達成するも、疲労困憊で倒れてしまう。目を覚ました小棠は正式に余簾の弟子となり、思過崖で寧缺(ねい・けつ)に紹介される。寧缺(ねい・けつ)は新たな小師叔という立場に戸惑いながらも、小棠に行動を慎むよう忠告する。
花を摘んで戻ってきた桑桑(そうそう)は、唐小棠(とう・しょうとう)を見て嫉妬心を抱く。そんな中、余簾は寧缺(ねい・けつ)に貴重な書物を届け、師兄師姐たちも交代で彼を訪ね、穏やかで温かい日々が流れる。木柚は桑桑(そうそう)に刺繍を教え、四師兄と六師兄は協力して寧缺(ねい・けつ)のための特別な刀を鍛える。忙しいながらも楽しい日々が過ぎていく。
しかし、平和は長くは続かない。程立雪(てい・りゅうせつ)と天諭大神官(だいしんかん)が現れ、桑桑(そうそう)が冥王の娘だと主張し、西陵(せいりょう)へ連れ帰ろうとする。この知らせに激怒した寧缺(ねい・けつ)は、桑桑(そうそう)を守ると誓う。夫子(ふうし)と師兄弟たちの支えを受け、深い修練と揺るぎない意誌で禁製を破り、下山して桑桑(そうそう)を救出に向かう。程立雪(てい・りゅうせつ)の詰問に対し、寧缺は桑桑(そうそう)と運命を共にすると断言し、世界を敵に回しても彼女を守ると宣言する。
寧缺が桑桑(そうそう)を連れて立ち去ろうとしたその時、柳亦青が朝小樹(ちょう・しょうしゅ)の青鋼の剣と共に現れ、朝小樹(ちょう・しょうしゅ)の行方を餌に寧缺に挑戦状を叩きつける。激しい戦いが繰り広げられ、劣勢に立たされた柳亦青は、朝小樹(ちょう・しょうしゅ)の秘密を盾に形勢逆転を図ろうとする。しかし寧缺は動じず、浩然気と昊天神輝(こうてんしんき)を融合させ、柳亦青に重傷を負わせ、抵抗を諦めさせる。最終的に寧缺は朝小樹(ちょう・しょうしゅ)の剣と桑桑(そうそう)を連れてその場を去り、程立雪(てい・りゅうせつ)をはじめとする人々は寧缺の実力に驚愕する。夫子(ふうし)は寧缺の成長と悟りに感嘆し、彼の将来に大きな期待を寄せるのだった。
第51話の感想
第51話は、様々な感情が交錯する、見応えのあるエピソードでした。陳皮皮(ちんぴぴ)の唐小棠(とう・しょうとう)への恋心、柳亦青の寧缺への執著、そして寧缺と桑桑(そうそう)の揺るぎない絆、それぞれの想いが複雑に絡み合い、物語に深みを与えています。
特に印象的だったのは、寧缺が桑桑(そうそう)を守るため、世界を敵に回しても構わないという強い決意を示したシーンです。愛する人を守るための彼の覚悟と、桑桑(そうそう)への深い愛情がひしひしと伝わってきて、胸を打たれました。
また、柳亦青の執念深い性格も際立っていました。寧缺への挑戦を通じて、彼のプライドの高さと、認められたいという強い欲求が垣間見えました。敗北後もなお、朝小樹(ちょう・しょうしゅ)の秘密を盾に抵抗しようとする姿は、彼の複雑な内面を象徴しているかのようでした。
つづく