『将夜 戦乱の帝国』最終回 第60話 あらすじ/ネタバレ

夫子(ふうし)は思過崖で李慢慢に15年前の出来事を語った。寧缺(ねい・けつ)が将軍府から逃げ出し、死体の中から桑桑(そうそう)を救い出し、大きな黒い傘をさして逃げる様子、そして馬賊を皆殺しにする様を夫子(ふうし)は見ていたのだ。その後、書院(しょいん)の裏山で寧缺(ねい・けつ)に柯浩然(ここうぜん)の影を見た夫子(ふうし)は、寧缺(ねい・けつ)が負けることを心配する李慢慢に自信たっぷりに、公平な競争の場を用意するだけだと告げ、七念と葉青が寧缺(ねい・けつ)に手を出さないよう李慢慢に指示した。

葉青は寧缺(ねい・けつ)の屋敷に夜襲をかけ、殺すと脅すが、葉紅魚(よう・こうぎょ)は寧缺(ねい・けつ)の味方につき葉青を睨みつけた。怒り狂う葉青が攻撃しようとしたその時、李慢慢が駆けつけ、明日の雁鳴山での観戦を促し、寧缺(ねい・けつ)には部屋で休むように言ったため、葉青はやむなく引き下がった。

翌日、葉青は李慢慢に決闘を申し込み、生死を問わず勝負を決すると宣言。二人は塔の頂上へ移動し、葉青は無形の剣で李慢慢を攻撃するが、李慢慢は冷静にそれを防ぎ、剣は葉青の体を貫通。葉青は石化し敗北を認め、李慢慢は彼の呪縛を解いた。

夏侯(か・こう)は万全の準備を整え雁鳴湖へ向かい、寧缺(ねい・けつ)も後を追う。一晩中雪が降り、湖は凍っていた。葉青、葉紅魚(よう・こうぎょ)、李慢慢、そして君陌(くんはく)と陳皮皮(ちんぴぴ)も観戦に訪れ、君陌(くんはく)は寧缺(ねい・けつ)の身を案じ、許世(きょせい)は寧缺(ねい・けつ)の勝ち目はないと考えていた。遠く離れた皇宮では、夏天(か・てん)と唐王もこの世紀の一戦を見守っていた。

寧缺(ねい・けつ)はまず元十三箭を使い、夏侯(か・こう)は余裕の表情で自慢の明光鎧を見せつける。寧缺(ねい・けつ)は矢を放ち続け、剣の翼で神符を描き夏侯(か・こう)を閉じ込めるが、夏侯(か・こう)は槍で脱出。寧缺が最後の矢を放つと木柚の陣が起動し、夏侯(か・こう)は炎に包まれる。しかし、夏侯(か・こう)は寧缺の戦略を見抜いており、陣を破り寧缺に奥の手を迫る。寧缺は宝刀を抜き、夏侯(か・こう)と切り結んだ。

激しい戦いの末、寧缺は浩然剣を繰り出し、目にも留まらぬ速さで動き回るも、夏侯(か・こう)の刀で負傷する。君陌(くんはく)と李慢慢は固唾を呑んで見守る中、寧缺は大声で叫び、柳白の大河剣意を放つ。夏侯(か・こう)は深手を負い、夏天(か・てん)は柳白の力を使うのは unfair だと言うが、唐王は意に介さなかった。

激怒した夏侯(か・こう)は、自分は不滅だと叫び、再び寧缺に襲いかかる。寧缺は湖底に沈み、なかなか上がってこない。陳皮皮(ちんぴぴ)はいてもたってもいられず助けに行こうとするが、君陌(くんはく)は軽挙妄動を戒める。そこへ桑桑(そうそう)が駆けつけ夏侯(か・こう)と戦うも、倒されてしまう。湖に沈んでいく寧缺は、母や無残に殺された人々、そして苦しむ桑桑(そうそう)の姿を思い出し、憎しみに燃える。

夏侯(か・こう)が桑桑(そうそう)にとどめを刺そうとした瞬間、寧缺は湖から飛び出し仮撃する。しかし、次第に力尽き、夏侯に倒され血を吐く。寧缺は這い上がり、宝刀と本命物である桑桑(そうそう)を起動させると力がみなぎり、夏侯を切り倒す。桑桑(そうそう)は地面に落ち、夏侯は最後の力を振り絞り、通天丸の半分を飲み込むと、たちまち力が回復し寧缺の首を締め上げる。

寧缺は瀕死の状態になるが、突如夏侯は体中から血を噴き出し、西陵(せいりょう)掌教(しょうきょう)にハメられたことに気づく。息絶え絶えの夏侯は寧缺に夏天(か・てん)を守るよう頼み、最後の力を寧缺に与え、微笑みながら灰となって消えていった。

夏天(か・てん)はこの結果を受け入れられず、悲しみに暮れる。何明池(か・めいち)は急いで御書房(ごしょぼう)へ行き、李漁と李琿円に夏侯の死を報告する。二人は喜び、李漁は李琿円に皇帝になることを誓い、父のような立派な皇帝になるよう諭す。寧缺は桑桑(そうそう)を抱きしめ、桑桑(そうそう)は満足そうに微笑みながら息を引き取る。寧缺は悲痛の叫びをあげる。隆慶は寧缺と夏侯の決闘の結果を待ち続け、ついにその時が来たとばかりに、復讐のため下山へと向かうのだった。

第60話の感想

『将夜 戦乱の帝国』ついに最終回!怒涛の展開で息つく暇もない60話でした。寧缺と夏侯の最終決戦は、まさに手に汗握る激闘。元十三箭、浩然剣、そして柳白の大河剣意と、寧缺の持てる力の全てを出し切る姿は圧巻でした。特に、湖底から蘇るシーンは、まさに主人公の底力を見せつけられた気がします。

しかし、勝利の代償はあまりにも大きかった。桑桑(そうそう)の死は、あまりにも悲しく、胸が締め付けられました。寧缺の絶望的な叫びは、視聴者の心を深く抉り、涙なしでは見られません。二人の愛の深さを改めて感じ、感動的でありながらも、残酷な結末でした。

夏侯の最末も印象的でした。西陵(せいりょう)掌教(しょうきょう)に利用されていたと悟り、最後は寧缺に力を託し、夏天(か・てん)を守るよう頼む姿は、敵でありながらもどこか憎めない、人間味を感じさせるものでした。

そして、物語はこれで終わりではありません。隆慶はまだ生きており、復讐の念を抱きながら下山していきます。続編があるのか、それとも視聴者の想像に委ねられるのか、今後の展開が非常に気になります。全体を通して、壮大なスケールで描かれた物語、魅力的なキャラクター、そして美しい映像と、見応えのある作品でした。

続編をお楽しみに

『将夜 戦乱の帝国』の続編となる『~冥王の子』

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