あらすじ
第30話は、欧思客が寧栄栄を無事に救出し、史蘭客学苑へ送り届ける様子を描いています。一方、寧風致はオークションで唐三の仙草を高額で落札しますが、寧栄栄の史蘭客学苑と魂師大会への参加を禁じてしまいます。それでも、唐三はチームを率いて大会にエントリーします。大会に向けて、生徒たちは魂力を高めるため、日没森林へと魂獣を探しに出かけます。その中で、柳二龍と玉小剛の想いが徐々に明らかになっていきます。森の中では、史蘭客学苑のメンバーそれぞれが様々な試練に遭遇し、中でも地穴魔蛛との激しい戦闘は印象的です。そしてついに、斗羅大陸魂師大会が開幕し、史蘭客学苑チームは初戦でロイヤルアカデミー二軍と対戦、欧思客が先鋒として出場します。
ネタバレ
欧思客は、寧栄栄を助けに行かないと言いながら、こっそり塵心の元へ近づき、お世辞で信頼を得てから、武魂のキウイフルーツを召喚し、たらふく食べた。塵心が油断している隙に、欧思客は寧栄栄を抱えて飛び去った。寧栄栄は欧思客に感謝するも、二人は地面に落下。寧栄栄は欧思客を連れ、急いで学苑へ戻ろうとする。
寧風緻は、唐三の仙草を2500金魂幣で買い取り、追加費用も支払った。そして寧栄栄を連れ戻したことを認め、彼女が史蘭客学苑に戻らないこと、魂師大赛にも出場しないことを宣言する。唐三は小舞と共に、蘭徳の勧めで大赛に申し込み、史蘭客学苑チームとして出場することになった。
雪星親王は、史蘭客学苑チームのメンバーリストを泰隆に渡し、泰隆はこのチームを侮る。雪星親王は、初戦で史蘭客チームを潰すよう泰隆に命じる。
寧風緻は、欧思客が寧栄栄を助けたことを知り、塵心を叱責する。塵心は欧思客の行動を評価し、寧栄栄に自由を与えるよう寧風緻を説得する。学苑に戻った欧思客は、塵心が非常に強いことを知り、寧風緻が再び寧栄栄を連れ戻しに来るのではないかと恐れる。寧栄栄は欧思客の傷の手当てをし、学苑を離れないと約束する。
玉小剛は、大赛の日程を受け取り、史蘭客チームの初戦の相手が王立学苑二軍だと知る。生徒たちは仙草を服用し、魂力は満タン。あとは魂獣を狩り、魂環を上げるだけだ。蘭徳と玉小剛は相談し、生徒たちを落日森林へ連れて行き、魂獣を探すことにする。
蘭徳、柳二龍、玉小剛は生徒たちを落日森林へ連れて行く。効率を上げるため、玉小剛は皆で別行動をとることを提案する。蘭徳は戴沐白、朱竹清、馬紅俊と、欧思客と寧栄栄は柳二龍と、玉小剛は唐三と小舞と組む。柳二龍は道に迷ったふりをして玉小剛に同行を願い、寧栄栄と欧思客は蘭徳と組むことになる。玉小剛はそれに同意する。
小舞は柳二龍が玉小剛に好意を持っていることに気づく。柳二龍もそれを認め、玉小剛は慌てて話題を変える。柳二龍は巨大なアオムシに遭遇し、武魂の赤火龍で倒す。戦闘後、柳二龍は服を著替える必要があり、玉小剛は小舞に手伝いを頼む。柳二龍は、玉小剛だけが自分の著替えを見たことがあると言い、玉小剛はそれが偶然だったと説明する。
その後、人面魔蛛が唐三たちに近づくが、すぐに姿を消す。彼らが追跡を続けると、地穴魔蛛が飛び出し、蜘蛛の巣で玉小剛と柳二龍を捕らえる。玉小剛は唐三と小舞に逃げるよう警告し、二人はすぐに逃走するが、地穴魔蛛は追ってくる。柳二龍は蜘蛛の巣を焼き払い、唐三は藍銀草で地穴魔蛛を捕らえる。魔蛛は小舞の胸に足を突き刺そうとするが、唐三が身を挺して守る。小舞は相思断腸紅を取り出し、一命を取り留める。玉小剛と柳二龍が駆けつけた時には、小舞は無事だった。地穴魔蛛は藍銀草から逃れるも、柳二龍の助けもあり、唐三はそれを仕留める。唐三は地穴魔蛛の魂環を吸収して魂技を上げることを考えるが、玉小剛は地穴魔蛛が万年レベルの修為を持つため、失敗すれば命を落とす危険があると警告する。唐三は、母が残した氷火両儀眼を使って魂環吸収を行うことを計画する。
柳二龍、玉小剛たちは蘭徳たちと合流する。欧思客、寧栄栄、朱竹清、馬紅俊はそれぞれ魂獣を狩り、三魂環に昇格、仙草の効果で魂力は満タンになり、再び魂獣を狩り四魂環に昇格したことがわかる。しかし、戴沐白と馬紅俊は自身の限界を超える魂獣を狩り、まだ意識を取り戻していない。
斗羅大陸魂師大赛が正式に開幕。開幕戦は史蘭客学苑チーム対王立学苑二軍。唐三は魂環吸収中、戴沐白と馬紅俊は意識不明のため、蘭徳は欧思客を最初の出場選手とする。試合開始時、空から巨大な蓮の花が降りてきて、審判はその花の中心から指示を出す。欧思客は鉄拐杖を使って煙幕を発生させ、空中戦を仕掛ける。相手はすぐに欧思客を見つけ出し、地上に落とすが、欧思客は道具の氷結機能で自らを固定し、逆立ちで体勢を維持。その後、相手を感電させて場外に落とし、第一回戦に勝利する。試合を見ていた寧風緻は欧思客の活躍に感銘を受け、塵心と共に彼を宗門に招き入れるかどうかを話し合う。
王立学苑二軍の二人目の選手が欧思客に挑戦するが、欧思客は試合を放棄する。これに寧風緻は激怒し、欧思客を宗門に招き入れないことを決める。柳二龍は二番手として出場しようとするが、玉小剛は審判の正体がわからないため、軽挙妄動は避けるよう忠告する。一方、雪星親王は審判に皇家チームに有利な判定をするよう指示を出す。審判の正体は武魂殿の菊斗羅であり、彼は雪星親王を助けると約束し、天斗王国の王位継承権争いへの協力を申し出る。しかし雪星親王は、王位継承権争いに武魂殿が介入すべきではないと考える。
第30話の感想
第30話は、斗羅大陸シリーズの中でも特に盛り沢山なエピソードだったと言えるでしょう。まず、欧思客の機転と勇気、そして少しばかりのお調子者ぶりが際立つ展開でした。寧栄栄を救出する場面はコミカルながらも、彼の優しさが垣間見え、好感度が上がりました。塵心の隙を突く頭の回転の速さも印象的です。しかし、その後の試合放棄は少々残念。寧風緻の評価を覆すチャンスだっただけに、もったいないと感じました。
一方、唐三は相変わらずの冷静沈著ぶり。地穴魔蛛との戦闘シーンは手に汗握る展開で、小舞を守る姿はまさにヒーローでした。相思断腸紅の登場は、二人の絆を改めて感じさせる感動的なシーンでしたね。万年レベルの地穴魔蛛の魂環吸収に挑戦する決断は、彼の並外れた覚悟と強さを示しています。今後の成長がますます楽しみです。
また、柳二龍と玉小剛の関係性の進展も注目ポイント。小舞のさりげないアシストもあり、二人の距離は少し縮まったように見えます。柳二龍のストレートな告白は、見ているこちらもドキドキさせられました。玉小剛の戸惑いながらも嬉しそうな表情も印象的です。
そして、魂師大赛の開幕!欧思客の活躍と意外な敗北、そして審判の正体が菊斗羅であるという衝撃の事実。今後の展開に大きな影響を与えそうな伏線が散りばめられており、ますます目が離せません。特に、雪星親王と菊斗羅の密約は、今後の波乱を予感させます。王位継承権争いへの武魂殿の介入は、斗羅大陸全体の勢力図を揺るがす大きな事件に発展する可能性も秘めています。
つづく