あらすじ
第34話では、泰隆は欧思客が繁星劇団に戻ることを選んで激怒するが、唐三は彼に欧思客の決断を理解するよう説得する。雪星親王は欧思客に学業を諦めるよう説得を試みるも、欧思客は学苑に残ることを選択する。
重要な試合で、蒼暉学苑は葉知秋ただ一人が出場し、意外にもあっさり負けを認めたため、史蘭客学苑は楽に勝利を収める。試合後、葉知秋は唐三にその裏の事情を明かし、彼を励ます。
一方、菊斗羅は戴沐白を弟子にしようと試みるが、断られてしまう。
ネタバレ
第34話、泰隆は欧思客の劇団入り宣言に激怒し、「裏切り者!」と罵倒する。しかし、唐三は欧思客の夢を応援し、泰隆を慰める。欧思客は、誘惑する雪星親王の言葉に揺らぎながらも、最終的には仲間と共に戦う道を選び、史蘭客学苑に残ることを決めた。
いよいよ蒼暉学苑との対戦当日。玉小剛先生率いる史蘭客学苑メンバーは、気合十分で試合に臨む。先鋒の戴沐白は魂環を披露するが、審判の菊斗羅は戴沐白が服用した奇茸通天菊に気づき、弟子にしようと勧誘する。しかし、戴沐白は勝利に集中しており、丁重に断る。
試合開始。史蘭客学苑全員が戦闘態勢に入る中、蒼暉学苑からは葉知秋ただ一人が出場。驚くべきことに、葉知秋は戦わずに降伏し、史蘭客学苑は不戦勝となる。試合後、葉知秋は唐三に接触し、降伏の真意を明かす。それは、時年が唐三の実力を高く評価し、史蘭客学苑の決勝進出を後押しするためだった。葉知秋は唐三に夜の街での密会をもちかけ、重要な話があると告げる。
菊斗羅は試合後も戴沐白への勧誘をやめず、弟子入りを迫るが、再び拒否される。一方、雪星親王は武魂殿に操られていると疑う雪清河を調査するが、実は千仞雪が変装していた雪清河に捕らえられてしまう。
夜、唐三の不審な行動に気づいた小舞は、彼を尾行し、葉知秋との密会現場へ。そこで、葉知秋は唐三と小舞に衝撃の事実を明かす。蒼暉学苑の残りのメンバー4人は、時年の武魂「残夢」によって操られ、意識のない操り人形にされてしまったのだ。葉知秋は唐三に助けを求め、仲間を救い、時年の支配から逃れたいと願う。
しかし、その最中、小舞は謎の攻撃「虚無の矛」に襲われる。この武器は「帰来鏡」によって無限に複製され、小舞を苦しめる。唐三の助けもあり、小舞は瞬移で危機を脱する。
葉知秋は「虚無の矛」の由来と、操られた仲間を救う方法を唐三に説明する。唐三と小舞は葉知秋に協力し、時年に対抗することを決意。共に解決策を探し、蒼暉学苑の仲間たちの解放を目指す。
その頃、戴沐白はチームメイトが謎の力によって昏睡させられているのを発見し、菊斗羅の仕業だと気づく。菊斗羅は再び戴沐白に弟子入りを迫り、戴惟仕を倒す手助け、更には星羅王国の王位まで約束するが、戴沐白は断固拒否。最終的に菊斗羅は史蘭客学苑メンバーを解放し、自ら朱竹清を目覚めさせる。
こうして、唐三、小舞、葉知秋は時年に対抗する同盟を結び、戴沐白は次の試合と菊斗羅の策略への警戒という新たな課題に直面することになった。
第34話の感想
第34話は、波乱の展開に息を呑む、見応えのあるエピソードでした。欧思客の劇団入りをめぐる葛藤、蒼暉学苑との不戦勝、そして時年の恐るべき陰謀の発覚と、様々な出来事が怒涛のように押し寄せます。
まず、欧思客の選択には心を打たれました。雪星親王からの魅力的な誘いを断り、仲間との絆を選んだ彼の決断は、史蘭客学苑の強い結束力を改めて感じさせます。泰隆の怒りも理解できますが、唐三の言葉が彼の心を落ち著かせたのは、チームにとって大きなプラスだったと言えるでしょう。
蒼暉学苑との試合は、予想外の展開でした。葉知秋の不戦勝は、一見すると拍子抜けするようにも思えますが、その裏に隠された時年の策略を知ると、戦慄を覚えます。操られた蒼暉学苑のメンバーたちの運命を思うと、胸が締め付けられます。
そして、小舞が「虚無の矛」に襲われるシーンは、緊迫感に満ち溢れていました。無限に複製される矛の攻撃は、まさに悪夢のような光景です。唐三の機転と小舞の瞬移によって危機を脱したものの、時年の底知れぬ恐ろしさを改めて実感させられました。
菊斗羅の戴沐白への執著も、不気味な印象を与えます。実力者である戴沐白を弟子にしたいという気持ちは理解できますが、その強引なやり方は、武魂殿の傲慢さを象徴しているかのようです。戴沐白が誘惑に屈せず、毅然とした態度を貫いたのは、彼の強い意誌の表れでしょう。
つづく