あらすじ
第36話では、唐三と玉小剛は両親が追われた真相を探るため、蔵書閣へと足を踏み入れた。一方、外では戴沐白が強敵・戴惟仕に遭遇し、武魂に損傷を受けてしまう。蔵書閣で唐三は重要な資料が盗まれていることを発見し、得られた情報は父・唐昊がかつて海神島へ隊を率いて行ったことのみだった。傷を負い落胆する戴沐白を励ますため、仲間たちは朱竹清が窮地に陥ったように見せかける計略を立てる。
時を同じくして、独孤博と寧風致は首宗・比比東の暗殺指令を受け、唐三は父が関わっているのではないかと疑念を抱く。戴惟仕に挑戦する朱竹清の知らせを聞いた戴沐白は、闘志を再び燃え上がらせ、武魂の修復に成功する。決闘は菊斗羅によって阻止されるも、戴沐白は大会で雪辱を果たすことを決意する。
魂獣の群れが武魂城に迫り、比比東は斗羅たちを派遣して迎撃態勢を整える。時年は蒼暉学苑の生徒たちを操り、大会の雰囲気は緊迫感を増していく。そして、史蘭客学苑は星羅王国チームとの対戦を目前に控えていた。
ネタバレ
唐三は武魂令を手に玉小剛と共に、両親を襲った者の手がかりを求め蔵書閣へ向かった。彼は両親を襲撃した者の情報を探し出すことに焦りを感じていた。一方、戴沐白はチームを率いて街へ入るが、そこで戴惟仕と遭遇。戴惟仕は戴沐白の武魂・白虎爪を砕き、試合で出会ったら殺すと脅迫する。
蔵書閣では、唐三は玉小剛に首宗・比比東について尋ね、彼女の武魂が死亡蛛皇と噬魂蛛皇であることを知る。唐三は以前、比比東に何らかの方法で操られ、無意識に武魂を解放してしまったのではないかと推測する。玉小剛は、たとえ封号斗羅でもそんな能力は持っているはずがないと考え、比比東が何か特別な魂技を修練しているのではないかと推測した。
唐三は資料を調べているうちに、両親の襲撃に関する重要な文書が持ち去られていることに気付く。人の気配を追うが、文書には千尋疾の重傷と大祭に関する記録しか残っていなかった。玉小剛は襲撃以前の記録を調べ、千尋疾が唐昊を隊長とする精鋭艦隊を海神島へ派遣していた情報を見つける。玉小剛は唐昊が海神島で唐三の母親と出会い、襲撃事件はこの出航と関係があると推測した。
玉小剛と唐三が宿に戻ると、蘭徳が試合の組み合わせ表を見せた。天斗王立学苑と武魂殿は同じ組、史蘭客学苑、熾火学苑、蒼暉学苑は別の組となった。彼らの最初の対戦相手は戴惟仕のいる星羅王国チームだ。戴沐白が戴惟仕に怪我を負わされたと聞き、唐三と玉小剛は急いで駆けつける。戴沐白は武魂を損傷し、ひどく落ち込んでおり、ただ朱竹清に側にいてほしいと願っていた。
戴沐白を励ますため、玉小剛と蘭徳は朱竹清が危険に遭ったと見せかける作戦を立てる。一方、独孤博と寧風緻は比比東闇殺の密命を受ける。独孤博は唐三に相談し、唐三はこれが父親の指示ではないかと疑うが、比比東は闇殺への関与を否定する。唐三は試合後、葉知秋に真相を尋ね、同時に戴沐白を次の試合に向けてサポートすることを決意する。
落ち込んでいた戴沐白は、朱竹清が戴惟仕に決闘を挑みに行ったと聞き、急いで助けに向かう。朱竹清と戴惟仕が衝突し、戴惟仕は朱竹清を傷つけようとするが、駆けつけた戴沐白がそれを阻止する。戴沐白は闘誌を取り戻し、武魂も回復した。菊斗羅が現れ、彼らの争いを止め、武魂融合技を使うよう助言する。
菊斗羅は星斗の森から、獣王が多くの魂獣を率いて武魂城へ向かっているという知らせを受ける。比比東は全ての封号斗羅に出撃を命じるが、菊斗羅と鬼斗羅は残し、試合の審判と自身の護衛を命じる。
小舞は森の魂獣を心配するが、唐三は獣王が無益な犠牲は出させないだろうと慰める。時年は蒼暉学苑の四人に何らかの影響を与え、彼らを狂乱状態に陥れる。そして葉知秋に矢を渡し、武魂殿の誰かに渡すよう指示するが、それ以上の質問は許さなかった。
いよいよ試合が始まり、勝者には二つの魂骨が与えられる。初日の対戦は史蘭客学苑対星羅王国。比比東も観戦に訪れる。戴沐白は一対一の勝負を申し出て、朱竹清と共に武魂融合技を使う準備をする。戴惟仕とチームメイトも準備を整え、両者一歩も引かぬ激戦の火蓋が切られた。
第36話の感想
第36話は、様々な伏線が散りばめられ、今後の展開への期待が高まるエピソードでした。唐三の両親に関する謎が深まる一方で、戴沐白と朱竹清の絆が試される展開は、彼らの成長を感じさせます。
特に印象的だったのは、戴沐白が戴惟仕に武魂を砕かれ、絶望の淵に立たされるシーンです。彼の弱気な姿は、これまでチームのリーダーとして頼もしい存在であった彼からは想像もつかないものでした。しかし、朱竹清の危機を目の当たりにしたことで、彼は再び闘誌を取り戻し、武魂も回復します。このシーンは、二人の強い絆と、戴沐白の内なる強さを改めて認識させられる感動的な場面でした。
また、比比東闇殺の密命や、獣王の武魂城への進撃など、不穏な出来事が次々と起こり、物語はますます緊迫感を増しています。唐三の両親の謎、比比東の真意、そして迫りくる獣王との戦い。これらの要素がどのように絡み合い、物語がどう展開していくのか、非常に楽しみです。
つづく