あらすじ
第39話では、唐三は、自らを彼の父・唐昊と名乗る人物との出会いを心待ちにしていた。しかし、次第にその人物が本当の父親ではなく、時年の変装であることに気づく。時年は、唐三を操ることによって試合結果に干渉し、蒼暉学苑を勝利に導こうと企んでいたのだ。唐三は、体内に宿る母の力によって時年の正体を見破り、これを打ち破る。
その後、唐三は独孤博や寧風致らと菊斗羅への対抗策を協議するが、そこに首宗・比比東が現れ、独孤博たちを連れ去ってしまう。この一連の出来事の中で、比比東は菊斗羅の秘密裏の研究に関する情報を得ると同時に、小舞の真の身分にも気づいていることを示唆するが、今はそれを明らかにしないでおくことを選ぶ。
そして、いよいよ最終決戦が迫る中、玉小剛と蘭德は、生徒たちに戦いを前に激励の言葉をかけた。
ネタバレ
激しい雨の中、唐三は昊天斗羅、父・唐昊との再会に胸を躍らせながら進んでいく。傘を差す後ろ姿を見つけ、ついに父だと確信した瞬間、喜びも束の間、唐三は唐昊から思いもよらぬ計画を聞かされる。それは、蒼暉学苑を勝たせ、首宗・比比東と対決するための策略だった。特殊な能力で相手の武魂を封じる魂師を用意し、虚無の矛と帰還の鏡でその魂師を守るという。しかし、能力の使用は魂師の命と引き換えとなる危険な賭けだった。
唐三は危険すぎる計画を止めようとするが、唐昊は聞き入れない。そこに戴沐白率いる史蘭客学苑の仲間たちが到著し、両者は衝突する。争いを止めようとする唐三に対し、唐昊は小舞の命を盾に試合からの棄権を迫る。しかし、唐昊の言動に違和感を覚えた唐三は、目の前の唐昊が時年の変装であることを見破る。時年は唐三を操ろうとしていたが、計画は失敗に終わる。
唐三は藍銀草と母の形見の力で時年を倒す。時年の支配から解放された蒼暉学苑の生徒たちは、葉知秋と共に武魂城を去る。一方、唐三は独孤博、寧風緻、塵心と菊斗羅への対抗策を練り、罠を仕掛けて罪を暴こうとする。
そんな中、千仞雪が現れ、武魂令の返還と捜査の中止を要求する。唐三は菊斗羅の令牌が悪用されている可能性、そして過去の追跡事件との関連を疑い、鬼斗羅の陰謀ではないかと考える。そして独孤博たちの暴走を止めようと急ぐ。
間一髪、唐三と千仞雪は現場に到著し、戦闘を阻止する。比比東も現れ、気絶した独孤博たちを連れ去り、試合後に解放すると約束する。比比東は背後で糸を引く者の存在に気づいており、さらに小舞の正体――秘密の空間を出入りできる魂獣であること――も知っていることを明かす。そして、試合までは静観する姿勢を示す。
決勝戦を前に、玉小剛と蘭徳は生徒たちに最後の激励を送る。卒業を間近に控えた生徒たちは、それぞれの夢と未来に向かって歩み出す。戴沐白は星羅王国へ、朱竹清は彼と共に、欧思客は史蘭客学苑に残って寧栄栄を探し、唐三は父を探し続け、小舞は彼を支え、馬紅俊は斗羅大陸の謎を解き明かそうとする。それぞれの希望を胸に、彼らは未来へと進んでいく。
第39話の感想
第39話は、まさに怒涛の展開でした。唐三と唐昊の再会かと思いきや、まさかの時年の変装!緊迫感あふれる演出と、唐三の機転によって偽物が暴かれるシーンは、手に汗握る見応えでした。時年の不気味な笑みと、正体が露呈した時の狼狽えぶりは、まさに悪役の鑑と言えるでしょう。
唐三の成長も目覚ましいものがあります。藍銀草と母の遺した力で時年を倒すシーンは、彼の強さと優しさが同時に表現されていて感動的でした。また、仲間たちとの絆もより深まっていると感じられます。戴沐白をはじめとする史蘭客学苑の仲間たちが、唐三を助けに駆けつけるシーンは、彼らの友情の強さを改めて実感させられました。
比比東の存在感も圧倒的です。全てを見透かしたような彼女の言動は、物語に更なる謎と深みを与えています。小舞の正体を知っているという発言は、今後の展開に大きな影響を与えそうですね。
つづく