あらすじ
第六話では、唐三、小舞、そして玉小剛が監禁から脱出するまでの手に汗握る展開と、その後の出来事が描かれています。唐三は電撃を受けながらも鉄格子を破壊することに成功しますが、一行は蕭塵宇の脅威に直面します。玉小剛は唐三の作った火薬で煙幕を発生させ、混乱に乗じて脱出を図ります。蕭塵宇から報復をほのめかされた玉小剛は、毅然とした態度で反撃の意志を示します。 安全を確保するため、三人は聖魂村へ向かうことを決意します。道中、蕭塵宇は王聖に討たれます。この知らせを聞いた凌風は、すぐに部下を引き連れて聖魂村へと追跡を開始します。
聖魂村に到着した一行の前に、唐昊が姿を現します。彼は自らの正体を明かし、鬼藤を使って唐三の第二魂環獲得を助けることを約束します。唐昊が去った後、凌風たちが聖魂村に到達し、鬼藤との戦闘が始まります。唐三と小舞は暗器を使って凌風たちに立ち向かいますが、その効果は限定的でした。
ネタバレ
闇い牢獄の中で、唐三は電撃の激痛に耐えていた。歯を食いしばり、両手で藍銀草を握りしめ、鉄格子に巻き付けて、渾身の力を込めて引っ張る。電流によって藍銀草は少しずつ枯れていくが、唐三は諦めない。口鼻から血を流し始め、ついに鉄格子が大きく歪んだ。しかし、力尽きて倒れてしまう。小舞と玉小剛は、その隙に牢から脱出し、唐三を支え起こした。
意識を取り戻した唐三は、再び藍銀草を召喚しようとするが、どう頑張っても仮応がない。玉小剛は首を振り、無駄な抵抗はやめるように諭す。武魂は完全に壊れてしまったのだ。そこへ蕭塵宇が現れ、唐三を嘲弄し、服従を強いる。玉小剛は身を挺して二人を守ろうと、二つの魂環を発動する。しかし、蕭塵宇は意に介さず、玉小剛を「役立たず」と罵る。
蕭塵宇の傲慢さに、玉小剛は唐三と小舞に息を止めるように指示する。そして、羅三砲を召喚。羅三砲は跳び上がり、蕭塵宇たちに煙弾を放つ。煙が充満し、蕭塵宇と柳龍たちはその場で気を失った。蕭塵宇は倒れる寸前、聖魂村まで追いかけて皆殺しにすると叫んだ。それを聞いた玉小剛は激怒し、蕭塵宇を叩きのめす。蕭塵宇は恐怖に慄き、命乞いをする。
蕭塵宇がこのままでは済まさないと考えた玉小剛は、唐三に聖魂村へ戻り父親を連れて逃げることを提案する。しかし、王聖は復讐の機会を逃すまいと、隙を見て蕭塵宇を刺殺してしまう。凌風が駆けつけると、蕭塵宇は喉を掻き切られていた。激昂した凌風は、気絶していた柳龍を揺り起こし事情を聞く。曲がった鉄格子を見て、玉小剛、唐三、小舞の仕業だと確信する。凌風は柳龍に、護衛全員を聖魂村へ招集し、三人を殺すよう命じる。城主の怒りを買えば、全員が殉葬になると脅迫した。
唐三たちは急いで聖魂村へ戻るが、唐昊は不在だった。家具に積もった厚い埃を見て、玉小剛は長い間誰も住んでいないことに気づく。唐三に藍銀草を召喚させるが、やはり仮応はない。焦る玉小剛は、第二の魂環を見つけ、唐三の藍銀草を修復しようと考える。しかし、成功確率は10%、しかもすぐに適切な魂環を見つけるのは難しい。
その時、唐昊が戻ってきた。蕭塵宇の死を告げ、巻き添えになる前に逃げるよう促す。唐三は混乱する。争いはしたが、殺してはいない。しかし、時間がないため、小舞に早く逃げるよう説得する。小舞は拒否し、一緒に村長のところへ行こうと言う。
玉小剛は唐昊に見覚えがあると感じ、よく見るとかつて武魂殿にいた昊天斗羅だと気付く。既に死んだと思っていた玉小剛は、変わり果てた姿に驚き、敬意を表する。唐昊は武魂昊天錘を召喚し、地面に埋め込まれた隕石を叩き割り、封印されていた600年の鬼藤を解放する。それは妻が唐三のために用意した魂環だった。
唐昊は、マンダラヘビを倒した唐三の戦いぶりを全て見ていたと明かす。一人で立ち向かえるように、あえて手を出さなかったのだ。そして、玉小剛に自分の過去を唐三に明かさないよう頼む。その後、唐昊は諾丁城へ行き、問題の根源を処理すると告げる。玉小剛には聖魂村で唐三を助けるよう指示する。しかし、玉小剛は第二魂環しか持たず、城主府から派遣された魂師には敵わないと言い訳する。唐昊は彼が藍電覇王宗の人間であり、羅三砲が藍電覇王龍の変異だと見抜く。それでも玉小剛は言い訳を続ける。唐昊は聞く耳を持たず、去ってしまう。
死にたくないが、唐三を放っておけない玉小剛。その時、村人に迷惑をかけまいと、唐三は村長に自分を捕らえ城主府に引き渡すよう頼む。凌風と柳龍はすぐに聖魂村に到著し、村長、小舞、唐三を捕えていく。唐昊の家を通りかかると、玉小剛が戻ってきた。彼は唐昊の指示通り、鬼藤を解放する。鬼藤は屋根を突き破り、絡み合いながら伸び上がり、枝を振って柳龍たちをなぎ倒していく。凌風はあらゆる術を使い鬼藤と戦う。強力な電流を放ち、鬼藤を寄せ付けない。
玉小剛は唐三と小舞を家に呼び込み、鬼藤に凌風を捕らえさせれば、力を発揮できなくなると伝える。唐三は特製の闇器、鉄釘で凌風を攻撃するが、全て凌風にかわされてしまう。小舞も加勢するが、凌風は軽くあしらって小舞を倒す。玉小剛は羅三砲を召喚し、唐三は事前に打ち合わせていた通り、木板で凌風の放つ電流を防いだ。不意を突かれた凌風は、鬼藤にしっかりと絡め取られた。
玉小剛は唐三に斧を手渡し、鬼藤を切断すれば第二魂環が手に入ると告げた。小舞は袖剣を唐三の手首に巻き付けた。唐三は大斧を振り下ろし、火花が散る中、鬼藤の中央に巨大な魂環が現れた。唐三が手を伸ばそうとした瞬間、鬼藤の強力な電流に撃たれて気を失ってしまう。玉小剛は間一髪で駆けつけ、鬼藤の攻撃から唐三を守った。
徐々に意識を取り戻した柳龍は、小舞と激しい戦いを繰り広げた後、逃げ去った。小舞は部屋に戻ると、唐三と玉小剛が二人とも気を失っているのを見つける。彼女は大声で唐三を呼ぶが、唐三は深い眠りから覚めない。そこで小舞は全力を尽くし、唐三を昏睡状態から目覚めさせた。
唐三と小舞は玉小剛を呼び起こした。唐三は無事に双魂環を召喚することに成功し、玉小剛と小舞は共に喜んだ。玉小剛は自ら、唐三の威力を試すための的になると申し出た。
第6話 感想
第6話は、息詰まる展開と衝撃的な出来事が連続する、非常にスリリングなエピソードでした。唐三の窮地、玉小剛の機転、そして唐昊の登場と、目まぐるしく変化する状況に目が離せませんでした。
特に印象的だったのは、唐三の絶望感と不屈の精神です。牢獄での電撃拷問は見ているこちらが辛くなるほどでしたが、それでも諦めずに脱出を試みる姿は、彼の強い意誌を感じさせました。藍銀草が使えなくなったという絶望的な状況の中でも、希望を捨てない唐三の姿に心を打たれました。
玉小剛の活躍も光っていました。一見頼りなく見える彼ですが、羅三砲を使った奇策で蕭塵宇たちを翻弄し、窮地を脱するなど、意外な機転を見せてくれます。また、唐昊の登場シーンは圧巻でした。圧倒的な力を持つ彼の存在感は、物語に大きな変化をもたらす予感を感じさせます。
つづく