あらすじ
第七話では、唐三の成長と冒険が描かれています。彼は、藍銀草の能力において新たな突破を遂げ、鬼藤の寄生能力を受け継ぎました。
一方、唐昊は密かに諾丁城主を暗殺するという行動に出ます。この出来事は、唐昊の強大な実力を示すだけでなく、息子である唐三への深い父性愛をも表しています。しかし、彼は唐三に何も告げずに姿を消してしまいます。
真実を知った唐三は、父への深い愛情と、傍にいたいという切なる願いを吐露します。それでも最終的には、玉小剛の助言を受け入れ、史蘭客学苑へと進学することを決意します。
このエピソードでは、唐三と小舞の友情も描かれています。二人は、史蘭客学苑へ向かう道中で様々な困難に直面します。入学試験の受験料の問題もその一つです。唐三は、持ち前の誠実さと正直さで、ランドの信頼を勝ち取り、学苑の最初の試験を突破します。
ネタバレ
唐三は藍銀草を召喚し、玉小剛の腕に巻き付けた。藍銀草は新たな蔓を生やし、寄生能力を発揮。痛みを感じない玉小剛は喜び、唐三の第二魂環が鬼藤の能力を継承したことを確信した。これで敵に気づかれず藍銀草の種を植え付け、鬼藤で束縛することが可能になったのだ。
一方、覆面姿の唐昊は諾丁城に現れ、城主を殺害。民衆は歓喜し、自発的に夜間外出禁止令を解除、街で祝杯をあげた。夜陰に紛れて聖魂村に戻った唐昊は、唐三と小舞を避け、こっそりと玉小剛を呼び出し、武魂修復の薬を渡した。一晩休めば全快すると告げ、諾丁城主殺害の事実を唐三に隠したまま、立ち去ろうとした。
しかし、唐三は藍銀草を通して唐昊の存在を感知。父の前に跪き、家出の謝罪と二度と過去の事を問わないことを誓い、静かに暮らしたいと願った。唐昊は唐三の成長を願い、玉小剛に最適な修行場所へ連れて行くよう助言し、姿を消した。
唐三は玉小剛に父の素性を尋ねるも、玉小剛は口を閉ざした。最強の魂師を目指し、最高の魂師学苑への入学を希望する唐三。武魂殿への加入を禁じられているため、玉小剛は七大宗門の学苑を紹介するが、唐三は排他的な雰囲気に懸念を抱いた。
玉小剛はソトの史蘭客学苑が最適だと考え、詳しく説明。唐三は玉小剛に弟子入りを誌願。玉小剛は固辞するも、唐三の熱意に押し負けて承諾し、翌日ソトへ出発することを約束した。その夜、唐三と小舞はそれぞれの家族を思い、悲しみに暮れる。小舞は唐三の家族になると言い、唐三も小舞を妹のように思い、永遠に守ると誓った。
翌日、玉小剛、唐三、小舞は史蘭客学苑の入学試験を受けるため、ローズホテルへ。試験官は史蘭客学苑の院長、蘭徳とその弟子の戴沐白。受験料は一人金魂幣50枚だが、唐三と小舞は金魂幣1枚と小銭しか持っていなかった。そこに素雲涛と女性が到著、女性は受験料を支払い、奥の待機場所へ。唐三と小舞が諦めかけたその時、ホテル従業員の欧思客が蘭徳の指示で二人を助け、受験を許可された。
続いて朱竹清が現れ、戴沐白との決闘を要求。蘭徳は仮対するも、朱竹清は金魂幣50枚を支払い、戴沐白のもとへ向かった。
唐三は床の板晶に龍鬚糸が含まれていることに気づき、購入を希望。蘭徳は10枚を要求するが、唐三は金欠のため、小舞が朱砂蓮と交換を申し出るも、蘭徳は50枚を要求。唐三が板晶購入の理由を説明すると、蘭徳はその熱意に感銘を受け、無償で譲渡。唐三は学苑の第一関門を突破した。
欧思客は唐三と小舞を宿泊部屋へ案内。道中、未だ戴沐白を探し続ける朱竹清を説得し、部屋に戻らせた。同じ部屋を与えられた唐三と小舞。唐三は板晶から龍鬚糸を取り出し、武器に加工。欧思客から夜の警戒を促され、案の定、夜中にローズホテルに乱入者が現れ、受験生全員に決闘を挑む。捕まった欧思客は脅され、怯えながら命乞いをしていた。
第7話の感想
第7話は、唐三の成長と新たな旅立ち、そして様々な人間模様が交錯する、盛りだくさんのエピソードでした。唐昊の登場は短いながらも強い印象を残し、父としての複雑な心情が垣間見えます。諾丁城主を殺害した理由や、唐三に真実を隠す苦悩など、謎めいた部分が多く、今後の展開が気になります。唐三への愛情は深く、息子の成長を願う気持ちは本物であることが伝わってきました。
玉小剛は、唐三の才能を見抜き、導こうとする師としての姿が印象的です。自身の武魂の限界を理解しながらも、唐三の可能性を信じ、史蘭客学苑を勧める姿には、真の教育者としての情熱を感じます。唐三と小舞の強い絆も描かれ、互いを思いやる純粋な気持ちが胸を打ちます。小舞の「私があなたの家族になる」という言葉は、二人の特別な関係性を象徴する名シーンと言えるでしょう。
史蘭客学苑入学試験の場面では、蘭徳院長や戴沐白、そして謎の多い朱竹清が登場し、今後の物語への期待が高まります。唐三の機転と誠実さで板晶を入手するシーンは、彼の賢さと人間性を改めて示すものでした。一方で、夜中に現れた乱入者によって、これから始まる試練の厳しさを予感させ、緊張感が高まります。
つづく