玟小六(びんしょうりく)の穏やかな日々は、相柳(そうりゅう)の突然の出現によってかき乱された。ある日、自由奔放に振る舞う玟小六(びんしょうりく)を見て、相柳(そうりゅう)は悪戯心から彼女の首筋を噛んだ。驚愕する玟小六(びんしょうりく)を、相柳(そうりゅう)は自ら家まで送り届ける。河岸で待つ十七は、玟小六(びんしょうりく)の首の赤い痕を見て、複雑な心境になる。相柳(そうりゅう)の行為に腹を立てた玟小六(びんしょうりく)は、不満を示すため、十七と距離を置くことにした。

一方、均亦(きんよく)は任務で内通者と会う約束をしていたが、その相手はなんと相柳(そうりゅう)が化けた姿だった。力の差は歴然で、均亦(きんよく)はあっという間に敗北。精心した陣形も相柳(そうりゅう)にあっさり破られ、相柳(そうりゅう)は逃走する。

その後、玟小六(びんしょうりく)は十七への態度を一変させる。会話はするものの、明らかに以前より冷たくなっていた。十七は玟小六(びんしょうりく)の好物でいっぱいの豪華な昼食を用意して機嫌を取ろうとするが、玟小六(びんしょうりく)は気に留めず、老木(ろうぼく)の安否を気遣う。老木(ろうぼく)が無事でいると知り、玟小六(びんしょうりく)はようやく安心する。

串子(チュアンズ)は酒場の件で怒り心頭で、復讐を叫ぶ。玟小六(びんしょうりく)は止めようとするが、自身も納得できず、一人で酒場へ乗り込んで挑発する。瑲玹(そうげん)は怒るどころか、贈り物を持って謝罪に訪れ、老木(ろうぼく)と酒を酌み交わし、和解する。玟小六(びんしょうりく)は瑲玹(そうげん)の手腕に密かに感心する。

しかし、怪我をした相柳(そうりゅう)は治療のため、こっそり回春堂へ行き、玟小六(びんしょうりく)の血を使って回復を図る。異変に気付いた玟小六は、相柳(そうりゅう)に毒を盛り、いたずら書きをする。怒る相柳(そうりゅう)だが、治療中で抵抗できない。玟小六は十七に相柳(そうりゅう)の看病を任せ、自分は瑲玹(そうげん)の酒蔵に隠れる。そこで偶然、瑲玹(そうげん)が相柳(そうりゅう)を排除しようとしている計画を知り、不安を抱く。

翌朝、十七は相柳が既に去った後であることを発見する。ベッドに残された髪の毛を見て、嫉妬に駆られる十七は寝具を取り替える。瑲玹(そうげん)は玟小六を朝食に誘い、二人は表面上は穏やかに、しかしそれぞれ心に思惑を秘めて食事をする。玟小六を取り戻そうと、十七は手作りのお菓子を贈り、二度と失望させないと約束する。その誠意に心動かされた玟小六は、十七を許す。

そんな中、老木(ろうぼく)と十七、玟小六は、偶然、串子(チュアンズ)と遊女の桑甜児(そうてんじ)が親密にしている場面を目撃する。激怒した老木(ろうぼく)は怒ってその場を去る。玟小六は十七をからかうが、逆に彼の澄んだ瞳に見つめられ、顔を赤らめる。

この回で、玟小六と十七、相柳、瑲玹(そうげん)の複雑な関係はさらに深まり、串子(チュアンズ)の恋の発覚も物語に新たな波乱を巻き起こす。

第5話 感想

第5話は、玟小六を中心とした人間関係の複雑な絡み合いが描かれ、先の展開が気になる回でした。特に、相柳との関係は緊張感がありながらも、どこか不思議な繋がりを感じさせます。悪戯っぽく首を噛むシーンは、彼の玟小六に対する複雑な感情を表しているようで、今後の展開が非常に気になります。

一方、十七との関係は、玟小六の素直になれない気持ちと、十七のひたむきな愛情が丁寧に描かれていました。手作りのお菓子や、真剣な眼差しで「二度と失望させない」と約束するシーンは、胸がキュンとしました。玟小六が最終的に彼を許す場面は、二人の絆を感じさせる温かいシーンでした。

瑲玹(そうげん)は、表面的には穏やかですが、内に秘めた野心や計画を感じさせる存在です。酒蔵のシーンは、彼が今後どのような行動に出るのかを闇示しており、物語のキーパーソンとなる予感がします。

また、串子(チュアンズ)の恋の行方も気になるところです。老木(ろうぼく)との関係や、桑甜児(そうてんじ)との恋の進展が、物語にどのような影響を与えるのか、今後の展開に期待が高まります。

つづく