江湖英雄伝~HEROES~

ストーリー

心優しい青年・王小石(おう しょうせき)は、江湖へと旅立ちます。そこで運命的な出会いを果たすのは、洛陽の王女・溫柔(おんじゅう)、謎めいた飄零人・白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)、京城に名を轟かせる紅袖刀の使い手・蘇夢枕(そむちん)、雪の中でも凛とした美しさを放つ雷純(らいじゅん)といった個性豊かな面々。彼らは固い友情で結ばれ、波乱に満ちた江湖の世界で共に成長し、英雄へと歩んでいきます。しかし、それぞれの選んだ道は、やがて交差することなく分かれていくことに…。

このドラマは、原作小説の重厚な世界観を現代的な感性で再構築しています。アイドル出身の俳優を起用し、若者たちの友情や葛藤、恋愛模様に焦点を当てたストーリー展開となっています。原作小説のハードボイルドな雰囲気とは一線を画し、より明るく、青春ドラマのようなテイストに仕上がっているのが特徴です。

衣装やメイク、舞台美術も現代風で、軽快なテンポで物語が進んでいきます。激しい戦闘シーンなども盛り込まれていますが、原作小説のような重苦しい雰囲気はなく、ゲームのような感覚で楽しめる作品となっています。原作ファンにとっては、この改変が物足りないと感じる部分もあるかもしれません。しかし、武侠ドラマ初心者や、軽いタッチで楽しめる作品を求める視聴者には、うってつけの作品と言えるでしょう。

金風細雨(きんぷうさいう)楼

蘇遮幕(そしゃばく)によって創立され、後にその子である蘇夢枕(そむちん)が楼主の座を引き継ぎました。金風細雨(きんぷうさいう)楼は「情義を重んじる」ことを旨とし、多くの侠客や名門貴族を惹きつけました。蘇夢枕(そむちん)が楼主となってからは、彼の鉄腕と情に厚く利に薄い性格により、金風細雨(きんぷうさいう)楼は都において重大な影響力を持つ一大勢力へと成長しました。「情義を重んじ、天下皆兄弟」をスローガンに掲げ、情義と団結を特に重視しています。

六分半(ろくぶはん)堂

雷震雷(らいしんらい)によって創立され、その構成員は商人、職人、地方官吏など、様々な社会階層の人々から成っています。六分半(ろくぶはん)堂は知力と武力を駆使して勝利を掴み、「道理をもって人に服させ、知恵をもって人を制する」ことを重視しています。「道理をもって人に服させ、知恵をもって人を制する」という教えは、六分半(ろくぶはん)堂独自の文化と戦略を象徴しています。

勢力比較

金風細雨(きんぷうさいう)楼と六分半(ろくぶはん)堂は、天下の武林において最大規模を誇る二大勢力であり、ほとんど全ての門派がこのどちらかに属しています。両者はしばしば水面下で争いを繰り広げていますが、明確な勝敗は未だについていません。金風細雨(きんぷうさいう)楼は情義と団結、六分半(ろくぶはん)堂は知力と武力をそれぞれ重視しており、両者には異なる特色が見られます。

この物語は、温瑞安(ウェン・ルイアン)による武侠小説シリーズ「説英雄、誰是英雄」を原作としています。

各話あらすじ(全38話)

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  • 25 - 28
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  • 13 - 16
  • 9 - 12
  • 5 - 8
  • 1 - 4

38話(最終回)

第三十八話は、蘇夢枕(そむちん)の帰還によって引き起こされた一連の感情の葛藤と決断を描いています。かつて金蘭の契りを交わした蘇夢枕(そむちん)、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)、小石(しょうせき)の三兄弟は、江湖の確執によって道を分かちました。白愁飛は蘇夢枕の生存を知ると、自らの過去と向き合う道を選び、雷媚(らいび)の手を借りて最期を迎えました。蘇夢枕もまた、楊無邪(ようむじゃ)との約束を守るため、白愁飛と同じ運命を選びました。これらの出来事を目の当たりにした小石は、新たな楼主の座を辞退し、自由を求める道を選びます。そして、溫柔(おんじゅう)たちと共に京城を離れ、より広い世界へと旅立ちました。

37話

第三十七話は、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)が王小石(おう しょうせき)の辞令入手を知り、しかも蔡京(さいきょう)が自分よりも先にそれを把握していたことに不満を抱く場面から始まります。彼は溫柔(おんじゅう)に対し、蘇夢枕(そむちん)への恨みを吐露し、かつての三人で過ごした良き日々を回想します。溫柔(おんじゅう)は、以前白愁飛が描いた絵を返しますが、その絵には白愁飛自身も描き加えられており、彼の心は複雑な思いに揺れます。

一方、小石(しょうせき)は溫柔(おんじゅう)が白愁飛に連れ去られたことを知り、救出を決意し行動を開始します。官家を狙ったある一件で、小石は無事に官家に辞令を渡すことに成功しますが、白愁飛は任怨(じんえん)を殺害してしまいます。

そしてついに、金風細雨(きんぷうさいう)楼の中で小石と白愁飛が激しく衝突、両者とも重傷を負います。溫柔(おんじゅう)は密道を使って、操り人形と化したかに見える蘇夢枕(そむちん)を救出します。蘇夢枕は、この夜の全てのために、自らの自由意思を失うという大きな犠牲を払っていたことが明らかになります。

36話

第三十六話は、雷純(らいじゅん)の失踪を知った白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の心の動揺と、蘇夢枕(そむちん)の遺志を継ぎ、朱小腰(しゅしょうよう)の leadership のもと、細雨楼の残党が耐え忍び生き延びようとする様子を描いています。朱小腰(しゅしょうよう)は小石(しょうせき)の帰りを毎日待ち続け、ついに再会を果たします。蘇夢枕(そむちん)の死を知った小石は深い悲しみに暮れ、白愁飛と激しく対立します。白愁飛は蘇夢枕への裏切りと殺害を認め、小石に都からの逃亡を勧めます。しかし、小石は蘇夢枕の仇を討ち、蔡相(さいしょう)の罪を証明する証拠を探す決意を固めます。劉世安(りゅうせいあん)と諸葛正我(しょかつしょうが)との話し合いの後、皇帝が大仏寺へ参拝する際に証拠を提出する計画を立てます。その後、小石は小さな町で人々の信頼と支持を集め、新たな門派「象鼻塔(しょうび)」を設立することを決意します。象鼻塔は新たな始まりと正義の力の象徴となるのです。

35話

第35話は、劉世安(りゅうせいあん)が天衣居士(てんいこじ)の後事を済ませ次第、証拠を京城へ送る決意をする場面から始まります。溫柔(おんじゅう)は天衣居士の死に深い悲しみを覚えますが、小石(しょうせき)を心配させまいと、その悲しみを懸命にこらえます。一方、小石は食事をすることで心の痛みを紛らわし、関外へ向かう決心をします。道中、既に亡くなっている狄飛驚(てきひきょう)に遭遇し、彼のために墓を建てた後、小石は心に未練が残っていることに気づき、劉世安の京城への護送に戻ることを決意します。

その頃、蘇夢枕(そむちん)は体が弱り、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)との最終決戦が近いことを予感していました。蘇夢枕(そむちん)は周りの者たちを遠ざけ、白愁飛の攻撃に一人で立ち向かいます。高い武功の持ち主である蘇夢枕ですが、体力の衰えには勝てず、白愁飛に重傷を負わされ、地下道へ逃げ込みます。白愁飛は金風細雨(きんぷうさいう)楼の支配権を握り、小石がまだ生きているという知らせに激昂します。師無愧(しむき)、楊無邪(ようむじゃ)、そして朱小腰(しゅしょうよう)は蘇夢枕の「訃報」を聞き、深い悲しみに暮れます。

34話

第34話は、天衣居士(てんいこじ)と元十三限(げんじゅうさんげん)の深い因縁と、師匠と愛する溫柔(おんじゅう)を救うため小石(しょうせき)が挑む数々の冒険を描いています。かつて自在門を裏切った元十三限を、天衣居士は門の規律を守るため討とうとしますが、逆に元十三限の仮撃を受けます。

一方、元十三限に捕らわれた天衣居士と溫柔(おんじゅう)を救うため、小石は方応看(ほうおうかん)との最終決戦に挑み、ついに決著をつけます。そして元十三限との決戦においても、小石は勇敢に天衣居士を守ろうとしますが、残念ながら天衣居士は命を落としてしまいます。

33話

第三十三話は、幾つもの複雑に絡み合う感情と権力争いを描いています。

まず、小石(しょうせき)と溫柔(おんじゅう)の結婚式は心温まるロマンチックなもので、二人の深い愛情が見て取れます。一方、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は雷媚(らいび)の好意を前に、表面的には遊び半分な態度を取りながらも、最終的には彼女への敬意を示し、複雑な感情を抱いていることを垣間見せます。

また、蘇夢枕(そむちん)は雷純(らいじゅん)と白愁飛の結婚を知り、落胆しながらも冷静さと知性を保ちます。白愁飛の野心を察知した彼は、直接対決するのではなく、時機を待つことを選びます。

さらに、白愁飛は自らの勢力を利用して死士を育成し、地位の強化を図ります。それに対し、蘇夢枕(そむちん)は友人を危険に晒したくないという思いから、行動を抑制します。

最後に、小石が元十三限(げんじゅうさんげん)の襲撃と、方応看(ほうおうかん)が冷酷な手段で拷問を行う場面を目撃し、物語の緊張感と不確実性を高めます。

この話は、登場人物たちの感情の揺れ動きを描写するだけでなく、今後起こるであろう大きな衝突の予兆を示唆しています。

32話

第三十二話は、対照的な二組の婚礼を描いています。

まず一つ目は、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)と雷純(らいじゅん)の婚礼です。白愁飛は雷純(らいじゅん)の意思を全く無視し、蔡京(さいきょう)の後ろ盾を得て、彼女を娶ることを強行しました。雷純はこの結婚に愛情を抱いておらず、白愁飛に対し冷淡な態度を取り続けていましたが、蔡京の圧力には逆らえず、運命を受け入れるしかありませんでした。

一方、小石(しょうせき)は逃亡する前に溫柔(おんじゅう)に求婚し、二人は月光の下で愛を誓い合います。そして、天衣居士(てんいこじ)の立会いのもと、簡素ながらも心温まる結婚式を挙げました。

雷純は強制された結婚に苦しみ、白愁飛は雷純が未だ蘇夢枕(そむちん)に想いを寄せていることを知り、怒りに任せて彼女を責め立てます。その結果、蘇夢枕(そむちん)は持ち物の墜子が壊れるのを感じ、傷を負ってしまいます。

愛と幸福に満ちた小石と溫柔(おんじゅう)の婚礼、そして、強制と悲しみに満ちた白愁飛と雷純の婚礼。この二つの婚礼は、互いに際立った対比を見せています。

31話

第三十一話は、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の裏切りにより、蘇夢枕(そむちん)を救出しに向かった仲間たちが皆命を落とした場面から始まります。蘇夢枕(そむちん)は深い悲しみに暮れながらも、白愁飛と会い、彼を連れ戻そうとします。しかし、白愁飛は蘇夢枕との決別を宣言します。別れる間際、白愁飛は雷媚(らいび)に朱小腰(しゅしょうよう)の居場所を密告します。その後、蘇夢枕は虐待を受けていた朱小腰(しゅしょうよう)を救出します。

一方、小石(しょうせき)は溫柔(おんじゅう)の無事を天に祈っていました。すると奇跡的に溫柔(おんじゅう)は一命を取り留めます。そして、小石は両親の死の真相を知り、父の仇を討つ決意を固めます。溫柔(おんじゅう)も小石の復讐を後押しします。

その頃、小石の死によって孤独を感じていた白愁飛は、雷純(らいじゅん)の提案を受け入れ、彼女と手を組み武林の覇権を握ろうと企みます。

30話

第30話は、溫柔(おんじゅう)が小石(しょうせき)を救うため、自らの疲労と危険を顧みず、ロープを作って崖下から脱出させた時の出来事を描いています。溫柔(おんじゅう)が地上に戻って気を失った後、小石は彼女を背負って北へ向かいます。厳しい寒さに見舞われる中、小石は溫柔(おんじゅう)を守るために全力を尽くし、二人は吹雪の中、抱き合って寒い夜を過ごします。

一方、小石は夢の中で師匠の天衣居士(てんいこじ)に出会い、劉世安(りゅうせいあん)の入関計画と蘇夢枕(そむちん)が彼を出関させた背景、そして方歌吟(ほうかぎん)が遼人と戦い、蔡京(さいきょう)に陥れられた過去を知ります。

その頃、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は自身の過去に関する幻覚に囚われます。そして、再び現れた蔡京の誘いを受け、彼の陣営に加わることを決意します。朱小腰(しゅしょうよう)たちは白愁飛を救おうとしますが、彼は既に仲間を裏切り、敵の一員となっていたのです。そして、かつての兄弟を自らの手で殺めてしまうのでした。

29話

第二十九話は、主に雷純(らいじゅん)が蔡京(さいきょう)に小石(しょうせき)の訃報を確認した後、この知らせを利用して蘇夢枕(そむちん)に復讐することを決意する様子を描いています。

一方、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は小石の死を知り、深い悲しみに暮れます。しかし、彼は気丈に振る舞い、「自分が生きている限り、何も失っていない」と語ります。神侯(しんこう)は白愁飛を救うため、刑部大牢の見取り図を細雨楼に提供します。

溫柔(おんじゅう)もまた、小石の死の知らせに打ちひしがれ、方応看(ほうおうかん)に監禁されます。しかし、彼女は勇敢に抵抗し、知恵を絞って脱出に成功します。小石が崖から落ちた場所に戻り、手がかりを探し始めます。

そして、谷底で目を覚ました小石は、自分が絶体絶命の状況にいることに気づきます。しかし、幸運にも谷を隔てて溫柔(おんじゅう)と声を交わし、互いに愛情と励ましを伝え合うのでした。

28話

第二十八話は、蘇夢枕(そむちん)が白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)を救うため、雷純(らいじゅん)に助けを求めざるを得ない状況を描いています。雷純(らいじゅん)は当初拒否しますが、複雑な想いが交錯する中で、最終的に蘇夢枕(そむちん)を助けることを承諾し、自ら金風細雨(きんぷうさいう)楼まで送り届けます。同時に、六分半(ろくぶはん)堂からの圧力に直面する雷純は、他人に頼らず自立した強い一面を見せます。

一方、牢獄の中で白愁飛は白高唐(はくこうとう)という新しい獄友と出会い、白高唐は自身の過去について語り始めます。六分半堂の金風細雨楼への攻撃は止むことなく、蘇夢枕は白愁飛を救うため、極端な手段を講じようと計画します。蔡京(さいきょう)は、自身の家柄と名門勢力の重要性を説き、白愁飛を説得しようと試みます。

そして、王小石(おう しょうせき)と溫柔(おんじゅう)は密林の中で方応看(ほうおうかん)に追いつかれ、小石(しょうせき)は崖から落ちてしまい、物語は緊迫した状況を迎えます。

27話

第二十七話は、逃亡中の小石(しょうせき)と溫柔(おんじゅう)が様々な危機に直面する様子を描いています。

まず、二人は甜山鎮で朝廷の追手に捕まりそうになりますが、小石の勇気と武芸によって相手の敬意を勝ち取り、無事に逃れることができました。

一方、刑部大牢に囚われた白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は、過酷な拷問を受け、薬物を飲まされて幻覚を見せられます。それは、小石が殺される場面や、蘇夢枕(そむちん)と雷純(らいじゅん)が親密にしている様子で、白愁飛にとって大きな苦痛となりました。

白愁飛を救うため、蘇夢枕(そむちん)は雷純(らいじゅん)との面会を決意しますが、怒りと心配が重なり、病に倒れてしまいます。

さらに、九現神龍の戚少商(せきしょうしょう)が現れ、小石に白毛堡への道を示し、無事に国境を越えられるように手助けをします。

こうした出来事を通して、逆境における主人公たちの逞しさと知恵が描かれています。

26話

第二十六話は、復讐心に燃える小石(しょうせき)が危険な場所に深く踏み込み、元十三限(げんじゅうさんげん)に追われ撤退を余儀なくされる場面で幕を閉じました。辛くも細雨楼の仲間に救出され、命からがら逃げ延びることができました。苦水鋪で白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)と蘇夢枕(そむちん)が小石の帰りを待っていました。蘇夢枕(そむちん)は一時的に裏方に回り、白愁飛に細雨楼の指揮を委ねると決め、重臣暗殺の罪を一人で被るつもりであることを明かしました。小石が去る前、蘇夢枕は溫柔(おんじゅう)の面倒を見ると約束しました。

翌朝、小石は溫柔(おんじゅう)と出会い、二人は互いに寄り添い、温かい別れを告げました。朝廷が細雨楼を包囲した時、白愁飛は新楼主として名乗りを上げ、責任を負いました。雷純(らいじゅん)は白愁飛を連れ去りました。

一方、蔡相(さいしょう)は方応看(ほうおうかん)を傅宗書(ふそうしょ)の代わりに任命しました。雷純(らいじゅん)は蔡相に、なぜ白愁飛だけを連れ帰ったのかを説明し、この行動が細雨楼を制御し、不必要な流血の衝突を避けるのに有利だと主張しました。蔡相は方応看(ほうおうかん)に強い印象を持ち、何かを察知したようでした。

25話

第二十五話は、主に雷純(らいじゅん)が白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)に自身の真の目的を告白する場面を描いています。彼女は霹靂(へきれき)堂の奪還だけでなく、蔡相(さいしょう)の密命を帯びて有橋集団に潜入したことを明かしました。白愁飛は彼女を助けると申し出ますが、すぐにその場を後にします。

一方、溫柔(おんじゅう)は小石(しょうせき)との過去を思い返し、彼の誤った道を正そうと決意します。楊無邪(ようむじゃ)は溫柔(おんじゅう)に、小石が诸葛神侯(しんこう)を有橋集団の首領だと考えていることを伝えます。

小石は蘇夢枕(そむちん)に手紙を書き、蔡相の正体と細作の名簿を暴露し、単独行動に出ることを告げます。溫柔(おんじゅう)は説得の末、小石に危険な計画を諦めさせます。

白愁飛は話師に警告されますが、意に介しません。小石は計画通り青雲観へ向かい、诸葛神侯に近づき、自身の決意を示すために料理人を斬殺します。蘇夢枕(そむちん)は小石を守るよう命令を下します。

青雲観で小石は傅宗書(ふそうしょ)と対峙し、非凡な武芸を披露します。

24話

第二十四話は、複雑に絡み合う江湖の因縁と登場人物たちの関係性を描いています。小石(しょうせき)は自身の洞察力によって、黒幕が蔡であることを突き止め、さらに诸葛神侯(しんこう)の正体にも疑念を抱き始め、ひょっとしたら有橋グループの黒幕なのではないかと考えます。溫柔(おんじゅう)は小石の態度に戸惑いながらも、変わらず彼を気遣います。

一方、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)と雷純(らいじゅん)のやり取りからは、二人の微妙な関係性と、雷純(らいじゅん)が霹靂(へきれき)堂における権力闘争に勝利する過程が描かれています。雷純は白愁飛を救い出すだけでなく、雷天(らいてん)の裏切りにも屈せず、見事霹靂堂を掌握し、その知略と決断力を示しました。

また、この回では朱小腰(しゅしょうよう)の心情の変化にも焦点が当てられています。彼女は過去の選択を振り返り、自分の気持ちと向き合うことを決意します。

全体として、第二十四話は登場人物それぞれの性格への理解を深めるとともに、物語を大きく展開させる重要なエピソードとなっています。

23話

第二十三話は、狄飛驚(てきひきょう)が雷純(らいじゅん)の救出を試みるも失敗に終わり、雷純(らいじゅん)は仕方なく相爺に六分半(ろくぶはん)堂を率いる能力を示すことを迫られ、父の臨終の言葉を思い出す場面から始まります。雷純の侍女である沫児(まつじ)は白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)を見つけ、江南霹靂(へきれき)堂の掌握に手を貸してくれるよう懇願します。白愁飛は雷純の護衛として同行することを決意します。

一方、傅宗書(ふそうしょ)は相爺に蘇夢枕(そむちん)を排除して危険の芽を摘むよう進言し、元十三限(げんじゅうさんげん)は小石(しょうせき)に诸葛正我の暗殺を唆します。元十三限との会見で翻弄された小石は、诸葛正我への信頼を揺るがされます。

最終的に、小石は狄飛驚(てきひきょう)と有橋集団の真相について話し合い、二人は共に有橋集団に立ち向かうことの危険性を認識しつつも、真相を探る決意を固めます。

22話

第二十二話は、六分半(ろくぶはん)堂と金風細雨(きんぷうさいう)楼の対立を軸に展開します。蘇夢枕(そむちん)が六分半堂からの贈り物を受け取った後、雷損(らいそん)が突如棺の中から現れ、激しい乱闘が始まります。その最中、驚くべきことに雷媚(らいび)が雷損を刺殺し、彼女の復讐への道のりが明らかになります。

雷損の死後、狄飛驚(てきひきょう)が六分半堂の指揮を執り、雷動天(らいどうてん)にすぐさま復讐することを諫めます。一方、小石(しょうせき)は真実を探るため旅立ち、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は次の蘇夢枕(そむちん)になるという野望を口にします。雷純(らいじゅん)は金風細雨楼との決別を宣言し、父の遺志を継ぎ、金風細雨楼に立ち向かうことを誓います。

そして最後に、元十三限(げんじゅうさんげん)が六分半堂を掌握する命を受け、新たな堂主を連れてきます。物語は緊迫感を増し、今後の展開が全く読めない状況となります。

21話

第二十一話は、蘇夢枕(そむちん)と雷損(らいそん)の対決を描いています。蘇夢枕(そむちん)は単身、雷損(らいそん)との交渉に臨み、有橋グループに対抗するために共闘を呼びかけます。しかし、雷損(らいそん)は目前の脅威である蘇夢枕(そむちん)の排除を優先しようとします。雷損(らいそん)の部下、狄飛驚(てきひきょう)の指示で六分半(ろくぶはん)堂の配下が蘇夢枕(そむちん)を取り囲みますが、蘇夢枕(そむちん)は凄まじい実力を見せつけ、襲撃者を瞬く間に倒していきます。

一方、小石(しょうせき)は謎の襲撃を受けた溫柔(おんじゅう)と雷純(らいじゅん)を見つけ出します。雷純(らいじゅん)は不幸に見舞われながらも、蘇夢枕(そむちん)の身を案じていました。一連の戦闘の後、雷損(らいそん)は狄飛驚(てきひきょう)によって爆破された亭に突き落とされます。死んだかに見えましたが、実は狄飛驚(てきひきょう)によって救出されていました。

意識を取り戻した雷損(らいそん)は狄飛驚(てきひきょう)の行為に激怒しますが、雷純(らいじゅん)の安全を考慮し、ひとまず身を隠すことを承諾します。狄飛驚(てきひきょう)は雷損に深い忠誠心を抱き、雷純(らいじゅん)を守ると誓います。蘇夢枕(そむちん)は飛天跨海堂で宴を催し、江湖の英雄たちを招待することにします。彼らの反応を探り、裏切りを警戒するためです。白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)と小石(しょうせき)は英雄の定義について議論を交わし、それぞれの価値観の違いを明らかにします。方応看(ほうおうかん)は自ら出席することはありませんでしたが、贈り物だけを送り、背にある複雑な権力争いを暗示させました。

20話

第二十話は、方応看(ほうおうかん)が白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)に賭博を持ちかけ、それをきっかけに京城の権力構造、蘇夢枕(そむちん)、雷損(らいそん)、傅宗書(ふそうしょ)らの地位について議論する場面から始まります。白愁飛は、小石(しょうせき)と狄飛驚(てきひきょう)の実力を認めつつも、方応看(ほうおうかん)からの協力の申し出を断り、兄弟分の蘇夢枕(そむちん)を裏切らない意思を明確にします。

一方、雷損は娘の雷純(らいじゅん)に金風細雨(きんぷうさいう)楼の苦境を打ち明け、蘇夢枕を排除するための罠を仕掛けようとします。雷純(らいじゅん)は父の計画を止めようとしますが、捕らえられてしまいます。

その頃、小石は方応看と一風変わった相撲勝負を行い、見事勝利を収めます。白愁飛は様々な思いを抱え、酒楼で一人酒を飲んでいると、溫柔(おんじゅう)と小石が慰めに来ます。白愁飛は金風細雨楼を去る決意を固めます。

脱出に成功した雷純は溫柔(おんじゅう)と出会いますが、助けを求めようとしたところを狄飛驚(てきひきょう)に気絶させられてしまいます。その後、雷純は溫柔(おんじゅう)を連れて逃走し、道中、謎の人物と遭遇します。蘇夢枕は雷純からの手紙を受け取り、事件の裏に隠された真相について考え始めます。

19話

第十九話は、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)が独断で兄弟分を率いて六分半(ろくぶはん)堂の倉庫を襲撃するも、空振りに終わる様子を描いています。その後、霹靂(へきれき)堂の高手たちに待ち伏せされ、撃退には成功するものの、白愁飛は体力を使い果たしてしまいます。そこへ蘇夢枕(そむちん)が駆けつけ、これが六分半堂の罠であったことを明かします。

一方、雷媚(らいび)は父の仇を討つため、六分半堂の内部情報を蘇夢枕(そむちん)に提供します。雷損(らいそん)は火雷製造所の破壊を受け、雷媚を疑いますが、彼女の弁明を受け入れ、疑いを解きます。

また、白愁飛と蘇夢枕は方応看(ほうおうかん)への対応で意見が対立します。白愁飛は目的達成のための方応看(ほうおうかん)との協力を肯定的に捉える一方、蘇夢枕は互いに利用し合う関係だと考えています。

最後に、今回の事件で有橋グループから叱責を受けた雷損は、蘇夢枕への怒りを募らせます。両者の対立が深まる中、傅宗書(ふそうしょ)は事態の収拾のため、蘇夢枕の排除を提案します。

18話

第十八話は、雷損(らいそん)が雷純(らいじゅん)を連れて蘇遮幕(そしゃばく)を訪ね、両家の縁組を提案する場面から始まります。そこで雷純(らいじゅん)は紅衣の若者、蘇夢枕(そむちん)に出会い、二人は互いに惹かれ合います。蘇夢枕(そむちん)は雷純を守るため、迷天盟の人間を殺害し、その功績から雷純は彼に「蘇夢枕紅袖第一刀」という名を贈ります。

一方、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は雷純が自分の書画を買っていたのが実は蘇夢枕のためだったと知り、落胆します。しかし、同時に雷純への想いはより一層深まります。

雷損と方応看(ほうおうかん)の対立は激化し、雷損は方応看(ほうおうかん)に六分半(ろくぶはん)堂の利益を侵害しないよう警告します。また、雷損は霹靂(へきれき)堂の五人の高手が雷媚(らいび)に招かれてやって来たことを知ります。雷媚は北方の商売を乗っ取ろうと企んでいたのです。

蘇夢枕と雷純の関係は、六分半堂と細雨楼が関七(かんしち)に対抗するために協力するという複雑な状況に直面します。白愁飛は愛情と派閥争いの間で葛藤しますが、最終的には雷損に対抗することを決意します。

17話

第17話は、小石(しょうせき)と溫柔(おんじゅう)、そして白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の三人が、未だぎこちない雰囲気ながらも、王室庭園である瓊林苑へ花見に出かける様子を描いています。一方、雷純(らいじゅん)は梅干しを買えなかったことで侍女と口論になり、結局、蘇夢枕(そむちん)が買い占めていたことが分かります。方応看(ほうおうかん)は溫柔(おんじゅう)に自身の辛い過去を打ち明け、慰めを受けます。小石は書道の会で独自の解釈を披露し、周囲の賞賛を集めます。夜には、影絵芝居をきっかけに、溫柔(おんじゅう)が小石と白愁飛の仲を取り持ち、三人はようやく和解します。白愁飛は田純(でんじゅん)からの手紙を受け取り、彼女こそが自分の書画の大口顧客だったことを知ります。溫柔(おんじゅう)は雷純(らいじゅん)の気持ちを汲み取り、白愁飛に対して友情以上の感情を抱くことはできないと伝え、それとなく雷純が想いを寄せているのは蘇夢枕(そむちん)だと示唆します。真実を知った白愁飛は、その現実を受け入れるのでした。

16話

第十六話では、小双(しょうそう)と関七(かんしち)を安全に街から出すため、朱小腰(しゅしょうよう)は二人を別々に逃がす計画を立てました。しかし、街を出た関七は突如朱小腰(しゅしょうよう)を襲撃します。小双が自分の息子だと知ってようやく攻撃の手を止めました。その時、小石(しょうせき)が駆けつけ朱小腰を救い、怒りにまかせて関七を殺そうとしますが、朱小腰に止められます。関七は有橋グループの悪事と、その背後にあるさらに大きな陰謀を明かします。その後、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)が現れ、関七を殺害しただけでなく、朱小腰にも重傷を負わせ、「師の仇だ」と告げます。小石は白愁飛の行為に憤慨し、関七と変わらないと非難し、二人は対立します。朱小腰は規則違反のため蘇夢枕(そむちん)に罰せられ、金風細雨(きんぷうさいう)楼から追放されますが、蘇夢枕(そむちん)は彼女を友人として接し続けます。夜、小石は去っていく朱小腰を見送り、過ぎ去った日々への懐かしさと、将来への不安に胸を締め付けられました。

15話

第15話は、溫柔(おんじゅう)と小石(しょうせき)が、夫子(ふうし)が関七(かんしち)との決闘で命を落とし、最期の言葉を遺したことを知る場面から始まります。

関七は街中で大暴れし、多くの者を殺害します。この事態を重く見た六分半(ろくぶはん)堂と金風細雨(きんぷうさいう)楼は、傅宗書(ふそうしょ)の安全を確保しつつ、関七を討つために手を組むことを決意します。

綿密に計画された待ち伏せ攻撃によって、関七は一時的に捕らえられます。しかし、朱小腰(しゅしょうよう)によって救出されてしまいます。朱小腰(しゅしょうよう)の関七への忠誠心は意外であり、二人の深い関係が明らかになります。

小石は、大黄(おおきいぬ)と共に、関七と朱小腰の行方を追います。夫子の遺志を継ぎ、友を思う小石の強い想いが描かれています。

14話

第十四話では、傅宗書(ふそうしょ)を守るため、小石(しょうせき)が関七(かんしち)とその配下たちと衝突し、瀕死の重傷を負う様子が描かれています。関七との闘いで命を落としかけた小石は、溫柔(おんじゅう)に間一髪で発見され、細雨楼へと運び込まれます。一命を取り留めた小石は溫柔(おんじゅう)に感謝の意を表し、その気持ちの証として玉のペンダントを贈ります。

一方、方応看(ほうおうかん)が細雨楼を訪れ、関七を逃がした理由と有橋グループへの不満を明かします。細雨楼は朝廷の争いに巻き込まれたくないと考えていましたが、方応看(ほうおうかん)の提案を受け、協力について話し合いを始めます。蘇夢枕(そむちん)は同盟に慎重な姿勢を示し、金風細雨(きんぷうさいう)楼の信条を強調します。

また、夫子(ふうし)は小石に迷天盟と関七の過去の出来事を語り、雷損(らいそん)の野心を暴露します。関七の脅威を懸念する傅宗書は、蘇夢枕(そむちん)と雷損に対策を協議するよう持ち掛けますが、二人の態度は事態をより複雑なものにしていきます。

13話

第十三話は、小石(しょうせき)が救出した謎の人物、関七(かんしち)の正体とその過去にまつわる因縁を中心に描かれています。関七は武芸の達人で、恐れられる存在でしたが、かつて信頼していた兄弟分、顔鶴髪(がんかくはつ)の裏切りによって投獄されていました。出獄後、復讐に燃える関七は、顔鶴髪一家を皆殺しにしたばかりか、小石の命までも脅かすようになります。小石は関七の暴挙を止めようとしますが、返り討ちに遭ってしまいます。関七は雷損(らいそん)との血縁関係、そして己の利益のために雷損が自分を陥れた事実を明かします。一方、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)はこの一件を巧みに利用し、雷損と関七の関係を暴露することで、六分半(ろくぶはん)堂を窮地に追い込みます。また、小石を探し求める溫柔(おんじゅう)は、相撲の試合に出場することを余儀なくされますが、持ち前の根性で勝利を収めます。最後に、関七は小石を傅宗書(ふそうしょ)のもとへ送り届け、爆破装置で傅宗書を殺害しようと企みますが、小石は間一髪で難を逃れ、関七は傅宗書と直接対決することになります。

12話

第12話は、様々な登場人物たちの交流と衝突を描いています。雷純(らいじゅん)と蘇夢枕(そむちん)は互いに贈り物をするのですが、雷純(らいじゅん)は門の外の壊れた提灯という些細な出来事に不安を覚えます。これは、これから起こる不吉な出来事を暗示しているかのようです。蘇夢枕(そむちん)は、いずれ雷損(らいそん)と衝突するであろう未来と、雷純(らいじゅん)への対応に思い悩んでいます。

一方、小石(しょうせき)と溫柔(おんじゅう)は傅宗書(ふそうしょ)を懲らしめようと待ち伏せしますが、失敗に終わります。それどころか、溫柔(おんじゅう)を「お嫁さん」と呼ぶ方応看(ほうおうかん)に出くわし、小石(しょうせき)は彼の策略によって翻弄され、挙句の果てには溫柔(おんじゅう)の香袋まで盗まれてしまいます。雷媚(らいび)は北方の商売を引き継ぐにあたり、雷損(らいそん)の条件を呑まなければならず、板挟みの状態に陥っています。

方応看(ほうおうかん)は義父である元十三限(げんじゅうさんげん)に会おうとしますが、拒絶されます。元十三限(げんじゅうさんげん)は彼に、京での出来事には干渉しないよう警告します。方応看(ほうおうかん)と小石(しょうせき)は香袋のことで口論になり、最終的に小石(しょうせき)は井戸に落とされてしまいます。そこで小石(しょうせき)は、雷損(らいそん)に濡れ衣を着せられ、長年閉じ込められていたと語る人物に出会います。この人物の出現は、雷損(らいそん)の隠された秘密をさらに明らかにし、今後の展開への伏線を張っています。

11話

第十一話では、関龍嘯青を救出しようとする石琇(せきしゅう)が朱小腰(しゅしょうよう)と出会い、共に六分半(ろくぶはん)堂の敵に立ち向かう様子が描かれています。朱小腰(しゅしょうよう)は実は金風細雨(きんぷうさいう)楼の弓の名手で、非凡な武芸の腕前を披露します。一方、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は李念堂(りねんどう)の暗殺に成功するも、逃走中に六分半堂の手下によって網に捕らえられてしまいます。しかし、謎の紫の衣を纏った人物に助けられ、窮地を脱します。蘇夢枕(そむちん)は追われていた龍八を救い、共に六分半堂の包囲網に立ち向かうことを決意します。最終的に、刑部の手勢が到着する前に、両者は一時休戦に至ります。

また、石琇と溫柔(おんじゅう)の仲は更に進展を見せ、白愁飛の芸術作品は雷純(らいじゅん)によって高値で買い取られます。しかし、蘇夢枕(そむちん)と雷損(らいそん)の会談は物別れに終わり、今後の衝突を予感させます。

10話

第十話では、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)が楊無邪(ようむじゃ)に連れられて金風細雨(きんぷうさいう)楼に加入し、蘇夢枕(そむちん)によって副楼主に取り立てられるまでが描かれています。細雨楼内部ではこの人事に少なからず異論がありましたが、蘇夢枕(そむちん)は自らの決定を曲げませんでした。蘇夢枕は白愁飛と小石(しょうせき)のために住居を用意する一方、細雨楼は水面下で二人の身元調査を進めていました。

その頃、六分半(ろくぶはん)堂の雷損(らいそん)と傅宗書(ふそうしょ)は蘇夢枕に対抗する策を練り、狄飛驚(てきひきょう)は情報操作によって細雨楼内部の不和を煽っていました。雷純(らいじゅん)は田姑娘(でんくうにゃん)を名乗り、新加入のメンバーを招いて会を開きます。その席で、白愁飛は雷純(らいじゅん)の言動に不審な点を感じ取ります。

夜更けに、六分半堂は細雨楼の縄張りを襲撃し、大きな損害を与えます。この危機に際し、蘇夢枕は狄飛驚(てきひきょう)との協力の可能性も含め、捕らえられた龍嘯青の救出など、様々な対応策を講じることを決意します。

9話

第九話では、小石(しょうせき)が六分半(ろくぶはん)堂による放火を疑い、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)と生き方について意見が対立する様子が描かれます。白愁飛は芸術に妥協すべきではないと考えますが、小石は生きることの方が大切だと主張します。二人を救うため溫柔(おんじゅう)は逃げ出し、途中で語り部に出会います。小石は大道芸で生計を立てますが、六分半堂に嵌められそうになったところを白愁飛に助けられます。金風細雨(きんぷうさいう)楼の門を叩くべきか迷った末、小石は立ち去ることを選びます。雷損(らいそん)は二人から接触がなければ見逃すよう部下に命じますが、命令に背こうとする者が現れ、小石に阻まれます。雷媚(らいび)は白愁飛に都を離れるよう説得を試みますが、彼は一人都を出る決意をします。しかし、城門を出たところで小石が待っていて、二人は共に旅立ちます。一方、蘇夢枕(そむちん)は任務を達成しますが、傅宗書(ふそうしょ)の罠に嵌められます。しかし、機転を利かせて危機を脱し、傅宗書と六分半堂の陰謀を暴きます。最後に、小石と白愁飛、そして溫柔(おんじゅう)は蘇夢枕(そむちん)と再会し、義兄弟の契りを交わして共に敵に立ち向かうことを誓います。

8話

第八話では、六分半(ろくぶはん)堂の追手から逃れる小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の姿が描かれます。二人は京の都で邪魔者扱いされ、善意で落とし物を返しても誤解され、拒絶される始末。雷媚(らいび)は狄飛驚(てきひきょう)が二人を始末しなかったことに疑問を抱き、平和を維持するためとはいえ、総堂主の意に反する行動だと考えます。一方、溫柔(おんじゅう)は二人を陰ながら助け、茶花(さか)婆婆(ばあば)を通じて隠れ家を提供します。新居で小石は自身の出生を思い返し、複雑な感情に胸を締め付けられます。沃夫子(ふうし)はかつての情誼から、雷損(らいそん)に小石と白愁飛を害しないと約束します。細雨楼の支援を受け、二人は絵を売ったり薬屋を営んだりして、新たな生活に馴染んでいきます。しかし、それも束の間、薬屋が何者かに破壊され、穏やかな生活の裏に大きな危機が潜んでいることを暗示します。

7話

第七話は、牢獄に入れられた小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の過酷な境遇と、彼らを救おうとする外の世界の奮闘を描いています。刑部尚書の傅宗書(ふそうしょ)は、二人に容赦ない拷問を加え、屈服させようとしますが、小石と白愁飛は鋼の意志で耐え抜きます。白愁飛は傅宗書の詰問に対し、信念を曲げず、友情を裏切るようなことは決してしないと断言します。牢獄の中では、小石と白愁飛は互いに支え合い、過酷な環境に立ち向かいます。

一方、二人の救出を図る溫柔(おんじゅう)は、大胆な行動に出ます。傅宗書を爆竹で襲撃したり、夜空に花火を打ち上げて二人に希望の光を届けたりします。また、蘇夢枕(そむちん)も二人のために、傅宗書の要求を受け入れ、西北への任務に赴くことを決意します。

最終的に、小石と白愁飛は六分半(ろくぶはん)堂への加入を迫られますが、彼らは自らの心に従い、自分たちの道を進むことを選びます。

6話

第六話では、花無錯(かむさく)が京師で六分半(ろくぶはん)堂の襲撃に遭い、内部の裏切り者である魯箭三(ろせんさん)に刺殺される様子が描かれます。小石(しょうせき)は間に合わず救出することができませんでした。同時に、回想シーンを通して蘇夢枕(そむちん)と師叔(ししゅく)の関係、そして彼が怜心(れいしん)に抱く深い愛情が明らかになります。

一方、截江(せっこう)剣の莫言(ばくげん)は六分半堂の狄飛驚(てきひきょう)に助けを求めますが、同行していた者天仇(しゃてんしゅう)が仮逆者とみなされたため、命を落とすことになります。

白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)、溫柔(おんじゅう)、そして小石は追っ手から逃げる途中、小石は朱小腰(しゅしょうよう)に薬を盛られ意識を失ってしまいます。その後、白愁飛と溫柔(おんじゅう)の助けにより小石は脱出しますが、三人は程なくして刑部に捕らえられ、取り調べを受けることとなります。

5話

第五話では、蘇夢枕(そむちん)と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)が手を組み、金風細雨(きんぷうさいう)楼へ潜入する様子が描かれます。目的は、蘇夢枕(そむちん)が父・蘇遮慕(そしゃぼ)に会うことでした。潜入中、彼らは花無錯(かむさく)率いる一団に幾度となく阻まれます。様々な計略や武力の応酬、そして蘇夢枕の替え玉として小石(しょうせき)を利用するなど、工夫を凝らした末、蘇夢枕は病床の父と遂に対面を果たします。そこで彼は、楼主の証である扳指と、花無錯と六分半(ろくぶはん)堂の繋がりを暴く書状を受け取ります。

蘇遮慕の死後、蘇夢枕は正式に金風細雨楼の新たな楼主となります。彼は花無錯に改心の機会を与えようと、楼から追放することを決断します。

最後に、白愁飛は金風細雨楼への加入を申し出、溫柔(おんじゅう)、小石と共に未来への展望を語り合います。

4話

第四話では、蘇遮幕(そしゃばく)の病後の回復と花無錯(かむさく)との対立の激化が描かれています。蘇遮幕の持つ「催命符」が自身の地位を脅かすことを危惧した花無錯は、蘇遮幕を軟禁し、柳怜心(りゅうれいしん)だけに彼の世話を任せました。柳怜心(れいしん)は薬の処方箋に闇号を仕込み、莫北辰(ばくほくしん)に異変があれば身の安全を図るよう密かに伝えました。

一方、蘇夢枕(そむちん)を救うため、楊無邪(ようむじゃ)は溫柔(おんじゅう)を人質に同行します。蘇夢枕(そむちん)は二つの策を練りました。一つは白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)に自分を装わせて敵の目を欺くこと、もう一つは蘇夢枕自身が時機を伺って行動することです。小石(しょうせき)は自ら誌願し、白愁飛の代わりに蘇夢枕を装う役目を引き受け、蘇夢枕から紅袖刀と特殊な技の訓練を受けました。都へ向かう道中、小石と溫柔(おんじゅう)の間には微妙な感情の変化が芽生えました。

そして、蘇夢枕は雷純(らいじゅん)と再会を果たし、二人の深い愛情が確認されます。同時に、李念堂(りねんどう)と龍嘯青は蘇夢枕からの書状を受け取り、翌日会う約束を取り付けました。

3話

第三話は、六分半(ろくぶはん)堂と金風細雨(きんぷうさいう)楼の闇闘を描いています。六分半堂の狄飛驚(てきひきょう)は、雷恨(らいこん)に金風細雨楼の首領・蘇夢枕(そむちん)の闇殺を命じます。雷恨は配下を集め、行動を開始します。

一方、蘇夢枕(そむちん)は小石(しょうせき)と出会います。小石は蘇夢枕の身分を知っても驚きを見せず、むしろ好意を抱き、二人は友人となります。蘇夢枕を出迎えた古董(ことう)は、彼を闇殺しようとしますが、蘇夢枕は巧みにこれをかわします。

その後、蘇夢枕は雷恨たちと衝突します。小石と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の助けもあり、敵を撃退することに成功します。病弱な蘇夢枕ですが、頭脳は明晰で、小石と白愁飛を金風細雨楼に引き入れようと決意します。

続いて、蘇夢枕は白愁飛と共に破板門へ雷損(らいそん)との交渉に向かいます。道中、紫の衣を纏った謎の刺客に襲撃されますが、小石によって撃退されます。

2話

第二話では、蘇夢枕(そむちん)が宋遼国境で敵軍の首領を討ち取り、楊無邪(ようむじゃ)と合流する場面から始まります。二人は楊(よう)将軍の遺体を守り抜くことを誓い、都へと向かいます。道中、薛西神(せつせいしん)の死と花無錯(かむさく)による楼主の座を狙う動きを知った蘇夢枕(そむちん)は、急ぎ都へ入ることを決意します。三人は碼頭に到着し、琴の音を合図に雷純(らいじゅん)が用意した大船に乗り込みます。船上では、雷純(らいじゅん)が重要な匣を難なく手に入れ、総堂の計画を知ると、配下の者天仇(しゃてんしゅう)を水中に投げ捨てます。夜のとばりが下りた金風細雨(きんぷうさいう)楼では、花無錯が蘇遮慕(そしゃぼ)の追及を受け、かつて六分半(ろくぶはん)堂の臥底であったことを白状します。同時に、匣の中の名单が自身を救うと同時に破滅させる可能性も秘めていることを知ります。翌日、蘇夢枕は苦水鋪で小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)に再会します。溫柔(おんじゅう)は自分が追い出されることを恐れ、白愁飛と口論の末、一人で去ってしまいます。

1話

第一話では、王小石(おう しょうせき)が重要な白玉の箱を携え、細柳(さいりゅう)鎮で蘇夢枕(そむちん)を探し求める物語が描かれます。道中、語り部の歌を耳にした王小石(しょうせき)は、過去の江湖の恩怨を思い起こします。細柳鎮は再び騒乱に巻き込まれ、様々な英雄たちが箱を巡り激しい争奪戦を繰り広げます。混乱の中、王小石は溫柔(おんじゅう)と薛西神(せつせいしん)に出会います。薛西神は家族が脅迫されたことで裏切り、箱は一時的に失われてしまいます。しかし、王小石は知勇兼備の男。捕らわれた溫柔(おんじゅう)を救い出し、巧みに箱の秘密を守り抜きます。最終的に、彼は真の連絡役である白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)を見つけ、溫柔(おんじゅう)と共に都へ向かい、箱の中の秘密を無事に届けます。

全38話ネタバレ

キャスト、登場人物

江湖英雄伝~HEROES~

王小石(おう しょうせき)
曾舜晞 (ツォン・シュンシー)

江湖英雄伝~HEROES~

溫柔(おんじゅう)
楊超越(ヤン・チャオユエ)

江湖英雄伝~HEROES~

白愁飛(はくしゅうひ)
劉宇寧(リウ・ユーニン)

江湖英雄伝~HEROES~

蘇夢枕(そむちん)
陳楚河(バロン・チェン)