あらすじ
第二十三話は、狄飛驚(てきひきょう)が雷純(らいじゅん)の救出を試みるも失敗に終わり、雷純(らいじゅん)は仕方なく相爺に六分半(ろくぶはん)堂を率いる能力を示すことを迫られ、父の臨終の言葉を思い出す場面から始まります。雷純の侍女である沫児(まつじ)は白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)を見つけ、江南霹靂(へきれき)堂の掌握に手を貸してくれるよう懇願します。白愁飛は雷純の護衛として同行することを決意します。
一方、傅宗書(ふそうしょ)は相爺に蘇夢枕(そむちん)を排除して危険の芽を摘むよう進言し、元十三限(げんじゅうさんげん)は小石(しょうせき)に诸葛正我の暗殺を唆します。元十三限との会見で翻弄された小石は、诸葛正我への信頼を揺るがされます。
最終的に、小石は狄飛驚(てきひきょう)と有橋集団の真相について話し合い、二人は共に有橋集団に立ち向かうことの危険性を認識しつつも、真相を探る決意を固めます。
ネタバレ
狄飛驚(てきひきょう)は雷純(らいじゅん)を助けようとするも、元十三限(げんじゅうさんげん)に敵わず倒れ、血を吐く。それでもなお立ち上がろうとする狄飛驚(てきひきょう)。その時、屋敷から血まみれの雷純(らいじゅん)が現れる。彼女の目は血走り、かんざしが目に突き刺さっていた。元十三限(げんじゅうさんげん)は動じず、雷純(らいじゅん)を明日、宰相に会わせるよう告げる。元十三限(げんじゅうさんげん)が去ると、雷純(らいじゅん)は力なく崩れ落ち、涙を流す。狄飛驚(てきひきょう)は彼女の頭を優しく抱きしめ、泣きじゃくる彼女を慰めた。
翌日、雷純(らいじゅん)は宰相に謁見し、六分半(ろくぶはん)堂を率いるのに最適な人物は自分だと断言する。宰相は疑念を抱くも、雷純(らいじゅん)は自らの能力を証明すると約束する。亭子で琴を奏でる雷純(らいじゅん)は、父の死に際に「復讐するなら白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)を頼れ」と言われたことを思い出す。
雷純(らいじゅん)の侍女、沫児(まつじ)は白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)を訪ね、雷純(らいじゅん)が六分半(ろくぶはん)堂を掌握しようと計画しているが、力不足であることを伝える。江南霹靂(へきれき)堂の力を借りるため、そして安全確保のため、雷純(らいじゅん)は白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)に同行を依頼する。白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は少し迷うものの、はっきりと断りはしなかった。
白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は墨をすり、小石(しょうせき)と溫柔(おんじゅう)を呼び、二人に幸運を祈る絵を描く。溫柔(おんじゅう)はその意味を理解しかねるも、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)に付き合う。絵を描き終えた白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は、絵には二人しか描いていないと告げる。明日、京城を離れるため、戻ったら自分の姿も描き足すと言うのだ。雷純(らいじゅん)が楚河(そが)鎮へ行く際の護衛のためだと説明すると、小石(しょうせき)と溫柔(おんじゅう)は別れを惜しみつつも、彼の行動を支持し、安全を祈った。
傅宗書(ふそうしょ)は、蘇夢枕(そむちん)が北方の情勢に関心を示すことが脅威になると考え、宰相に蘇夢枕(そむちん)の排除を進言する。元十三限(げんじゅうさんげん)について、傅宗書(ふそうしょ)は彼の武功が最強であると指摘するが、蘇夢枕(そむちん)を討つ理由付けには慎重さを要すると語る。元十三限(げんじゅうさんげん)は、諸葛正我(しょかつしょうが)を小石(しょうせき)に闇殺させることで、注意をそらすことを提案する。
小石(しょうせき)は元十三限(げんじゅうさんげん)に会い、ある老人の元へ連れて行かれる。小石(しょうせき)はそれが宰相だとは知らない。宰相は小石(しょうせき)に、有橋集団が悪事を働いており、その首領は諸葛正我(しょかつしょうが)だと告げる。半信半疑の小石(しょうせき)に、宰相は証拠を見せる。傅宗書(ふそうしょ)も同席し、宰相と共に小石(しょうせき)を説得する。小石(しょうせき)は諸葛正我(しょかつしょうが)に疑念を抱き始める。
思い悩む小石(しょうせき)は夜道を歩き、ある老人から、とある駕籠に乗っている者が不正な税を取り立てていることを聞く。やがて、一人の男が駕籠の前に跪き、命乞いを始める。小石(しょうせき)が止めに入ると、駕籠の中の人は四大名捕(めいほ)の一人、無情(むじょう)だとわかる。無情(むじょう)は諸葛正我(しょかつしょうが)の部下だった。男は酒場に入り祝杯をあげるが、それが彼の最後の晩餐となる。
小石(しょうせき)は狄飛驚(てきひきょう)を訪ね、有橋集団の真の黒幕は誰なのかを尋ねる。狄飛驚(てきひきょう)は、有橋集団に立ち向かうことの危険性を警告する。小石はそれを承知の上で、誰かが立ち上がらなければならないと語る。二人は機の上に同じ字を書き、顔を見合わせ、何かを共有したように微笑む。
第23話の感想
第23話は、それぞれのキャラクターの思惑が交錯し、緊張感が高まる展開でした。雷純(らいじゅん)の復讐心、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の優しさ、小石の正義感、そして権力争いの影――それぞれの感情が複雑に絡み合い、今後の展開がますます予測不可能になっています。
特に印象的だったのは、雷純(らいじゅん)の変わり果てた姿です。愛する狄飛驚(てきひきょう)のために自らを犠牲にし、復讐という険しい道を選ぶ彼女の決意は、見ていて胸が締め付けられるようでした。かつての純粋な少女の姿はどこへやら、冷酷な表情で宰相に自分の価値を訴える姿は、彼女の背負うものの大きさを物語っています。
白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は、そんな雷純(らいじゅん)を守るため、危険を顧みず同行を決意します。小石と溫柔(おんじゅう)の絵を描くシーンは、彼の優しさと、これから待ち受けるであろう過酷な運命を闇示しているようで、切なくなりました。
一方、小石は元十三限(げんじゅうさんげん)の策略によって、諸葛正我(しょかつしょうが)への疑念を抱き始めます。正義感の強い小石が、陰謀に巻き込まれていく様子は、今後の物語の大きな鍵となるでしょう。狄飛驚(てきひきょう)との最後のシーンで見せた二人の共犯者のような表情は、どのような行動を起こすのか、期待と不安が入り混じります。
つづく