あらすじ
第三話は、六分半(ろくぶはん)堂と金風細雨(きんぷうさいう)楼の闇闘を描いています。六分半堂の狄飛驚(てきひきょう)は、雷恨(らいこん)に金風細雨楼の首領・蘇夢枕(そむちん)の闇殺を命じます。雷恨は配下を集め、行動を開始します。
一方、蘇夢枕(そむちん)は小石(しょうせき)と出会います。小石は蘇夢枕の身分を知っても驚きを見せず、むしろ好意を抱き、二人は友人となります。蘇夢枕を出迎えた古董(ことう)は、彼を闇殺しようとしますが、蘇夢枕は巧みにこれをかわします。
その後、蘇夢枕は雷恨たちと衝突します。小石と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の助けもあり、敵を撃退することに成功します。病弱な蘇夢枕ですが、頭脳は明晰で、小石と白愁飛を金風細雨楼に引き入れようと決意します。
続いて、蘇夢枕は白愁飛と共に破板門へ雷損(らいそん)との交渉に向かいます。道中、紫の衣を纏った謎の刺客に襲撃されますが、小石によって撃退されます。
ネタバレ
第三話、六分半(ろくぶはん)堂の頭領・狄飛驚(てきひきょう)は金風細雨(きんぷうさいう)楼の頭領・蘇夢枕(そむちん)の闇殺を命じ、雷恨(らいこん)を送り込む。六分半(ろくぶはん)堂内の豆子婆婆(ばあば)は無償で引き受けようと申し出るが、花衣和尚(かいしょうじょう)は猫一匹でも金を取ると主張し、口論になる。雷恨(らいこん)は二人を叱責し、蘇夢枕(そむちん)の首を取ることを誓う。
一方、小石(しょうせき)は相手の手の剣を見て状況を理解し、天衣居士(てんいこじ)からの手紙を楊無邪(ようむじゃ)に渡す。蘇夢枕(そむちん)の名に皆が驚く中、小石(しょうせき)は冷静で、蘇夢枕(そむちん)と対峙しても臆さない。蘇夢枕(そむちん)は小石(しょうせき)に興味を持ち、友となることを決める。
雷損(らいそん)は、ある箱さえ手に入れば両組織の交渉が可能だと言っていたが、雷損(らいそん)が約束を破ったため、雷純(らいじゅん)は箱を取り戻す意味を見失う。家に帰れば叱責を受けると知りながらも、想う人のためなら何でもできると考える。
夜、苦水鋪に一隊が到著。楊無邪(ようむじゃ)は古董(ことう)を見つけ、彼は蘇夢枕(そむちん)を出迎えると言い、楼内に裏切り者がいると告げる。古董(ことう)が蘇夢枕(そむちん)に渡そうとした名簿は白紙で、蘇夢枕(そむちん)は襲撃を受けるが、間一髪でかわす。蘇夢枕(そむちん)と古董(ことう)が戦う中、周囲も巻き込まれる。小石(しょうせき)は蘇夢枕(そむちん)を助けようとするが、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は蘇夢枕(そむちん)の実力を信じ、静観する。
蘇夢枕(そむちん)は鋭い目つきで敵を次々と倒す。弓兵が現れ窮地に陥るも、楊無邪(ようむじゃ)と協力し、飛刀で攻撃を防ぐ。雷恨(らいこん)は増援を率いて現れ、蘇夢枕を捕らえると自信満々だが、激しい風雨の中、小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)が加勢する。形勢不利と見た雷恨(らいこん)は撤退を命じ、風雨も収まる。蘇夢枕は病を抱えながらも、それが自身を強くすると語る。小石(しょうせき)と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は自然と金風細雨(きんぷうさいう)楼の一員となり、共に破扳門へ向かうことになり、楊無邪(ようむじゃ)は溫柔(おんじゅう)の護衛を任される。
破扳門では、金風細雨(きんぷうさいう)楼の師無愧(しむき)とその弟子たちが待機していた。六分半(ろくぶはん)堂も雷媚(らいび)に守りを固めさせ、狄飛驚(てきひきょう)も待ち構えている。蘇夢枕は小石を関所に残し、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)と街に入る。二人は表向きは友好的だが、互いに腹を探り合う。破扳門は一見穏やかだが、水面下では波乱が渦巻いている。蘇夢枕は雷損(らいそん)が陰で様子を窺っていることを見抜く。その後、両組織は衝突し、双方に死傷者が出る。
緊迫した状況の中、紫の服を著た覆面の男が城門外に現れ攻撃を開始する。小石は応戦し、男を撃退する。城楼の蘇夢枕は安堵する。刑部尚書・傅宗書(ふそうしょ)は物足りなさを感じ、立ち去り、部下に小石と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の調査を命じる。狄飛驚(てきひきょう)は病身の蘇夢枕が生きていることに驚き、もし理由があるとすれば奇跡だと考える。
第3話の感想
第3話は、まさに息もつかせぬ展開でした。六分半(ろくぶはん)堂と金風細雨(きんぷうさいう)楼の対立が激化し、蘇夢枕を狙う刺客や裏切り者、そして謎の紫の覆面人物の登場など、次々と事件が起こり、目が離せないストーリーでした。
特に印象的だったのは、蘇夢枕の圧倒的な強さとカリスマ性です。病魔に侵されながらも、冷静な判断力と卓越した武芸で敵をなぎ倒していく姿は、まさに英雄と呼ぶにふさわしい風格でした。また、小石と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)が蘇夢枕に惹かれ、金風細雨(きんぷうさいう)楼に加わるシーンも感動的でした。二人の成長と活躍が今後の物語の鍵を握りそうです。
一方で、雷純(らいじゅん)の苦悩も胸を締め付けます。父である雷損(らいそん)の非情なやり方に心を痛めながらも、愛する人のために危険を顧みない彼女の姿は、切なくも美しいものでした。今後の彼女の選択が、物語にどのような影響を与えるのか、注目したいところです。
つづく