あらすじ

第六話では、花無錯(かむさく)が京師で六分半(ろくぶはん)堂の襲撃に遭い、内部の裏切り者である魯箭三(ろせんさん)に刺殺される様子が描かれます。小石(しょうせき)は間に合わず救出することができませんでした。同時に、回想シーンを通して蘇夢枕(そむちん)と師叔(ししゅく)の関係、そして彼が怜心(れいしん)に抱く深い愛情が明らかになります。

一方、截江(せっこう)剣の莫言(ばくげん)は六分半堂の狄飛驚(てきひきょう)に助けを求めますが、同行していた者天仇(しゃてんしゅう)が仮逆者とみなされたため、命を落とすことになります。

白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)、溫柔(おんじゅう)、そして小石は追っ手から逃げる途中、小石は朱小腰(しゅしょうよう)に薬を盛られ意識を失ってしまいます。その後、白愁飛と溫柔(おんじゅう)の助けにより小石は脱出しますが、三人は程なくして刑部に捕らえられ、取り調べを受けることとなります。

ネタバレ

華無錯は都のにぎやかな街並みを眺め、感慨にふけっていた。そこへ石琇(せきしゅう)がやってきて、昼間の決闘は立場が違う故であり、恨みはないと告げる。自由な暮らしを求めて静かに立ち去ろうとしていた華無錯だったが、運命はそれを許さない。歩き出した矢先、六分半(ろくぶはん)堂の者に拉緻され、人気のない路地裏へ連れ込まれる。そこで彼を待ち受けていたのは、なんと魯箭三(ろせんさん)だった。魯箭三(ろせんさん)もまた、六分半(ろくぶはん)堂が細雨楼に送り込んだ内通者だったのだ。

一方、蘇夢枕(そむちん)は過去を回想していた。かつて蘇家が遼国に抵抗した際、蘇遮慕(そしゃぼ)への恩義に報いるため、蘇夢枕(そむちん)の師叔(ししゅく)は遼国の追手から彼を逃がしたが、遼国最強の高手、天下第六に敗れ命を落とした。蘇遮慕(そしゃぼ)の病もその時の傷が原因だった。応州は十五上人の墓所であり、また怜心(れいしん)の父の眠る地でもある。蘇遮慕(そしゃぼ)に引き取られた怜心(れいしん)は、長年細雨楼に尽くし、二人の間には家族のような強い絆が生まれていた。そのため、怜心(れいしん)が隠退を申し出た時、蘇夢枕(そむちん)は快諾し、応州の小さな家で穏やかな余生を送れるよう手配した。

その時、馬車が猛スピードで走り去り、危うく茶花(さか)婆婆(ばあば)を轢きそうになる。石琇(せきしゅう)たちは咄嗟に茶花(さか)婆婆(ばあば)を守った。白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は馬車を追おうとするが、六分半(ろくぶはん)堂の縄張りであることを考え、諦める。馬車は街中で止まり、降りてきたのは截江(せっこう)剣莫言(ばくげん)だった。彼は狄飛驚(てきひきょう)に会い、仲間の隠れ家を求めていた。莫言(ばくげん)は馬車の中に怪我をした者天仇(しゃてんしゅう)がいることを伝える。手柄になると思ったのも束の間、狄飛驚(てきひきょう)から者天仇(しゃてんしゅう)は六分半(ろくぶはん)堂の裏切り者で、お嬢様に危害を加えようとしたと聞かされる。莫言(ばくげん)は慌てて謝罪し、者天仇(しゃてんしゅう)も命令に従っただけだと弁明するが、狄飛驚(てきひきょう)は彼の罪を認め、自害を命じる。そして、部下たちは衆人環視の中、莫言(ばくげん)を処刑する。周りの人々は、まるで日常茶飯事のように、何の仮応も見せない。

白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)が自分の未来を占ってもらおうとしていたところ、溫柔(おんじゅう)と石琇(せきしゅう)が現れ、彼を連れて走り出す。背後には数人の大男が追いかけてくる。石琇(せきしゅう)は偶然逃げ込んだ部屋で、芸人の朱小腰(しゅしょうよう)という女性に出会う。逃げようとする石琇(せきしゅう)に、朱小腰(しゅしょうよう)は自分の名声に関わると言って引き止める。恩を感じた石琇(せきしゅう)は、彼女の頼みを聞き入れる。しばらく話をした後、石琇(せきしゅう)はここが危険だと感じ、窓から逃げようとする。朱小腰(しゅしょうよう)が突然泣き出し、同情した石琇(せきしゅう)は彼女から渡された酒を飲む。すると、体が痺れ始め、少年小双(しょうそう)の目の前で意識を失ってしまう。

夜遅く、石琇(せきしゅう)は目を覚ますと、朱小腰(しゅしょうよう)と同じ部屋にいることに気づき、何かあったのではないかと慌てる。すぐに窓から飛び降りると、探しに来ていた白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)と溫柔(おんじゅう)に出会う。朱小腰(しゅしょうよう)は石琇(せきしゅう)の服を窓から投げ捨てる。溫柔(おんじゅう)は怒って石琇(せきしゅう)を問い詰めるが、状況を説明することができない。石琇(せきしゅう)を見つけ出した後、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は自分の占い結果を見に戻るが、見る間もなく刑部の者に捕らえられてしまう。店主は白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)の占いを開き、深くため息をつく。

石琇と白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)は刑部の大牢に連行される。そこはまるで地獄のような劣悪な環境だった。刑部の者は石琇を拷問し、何かを吐かせようとする。

第6話の感想

第6話は、それぞれの登場人物の運命が大きく動き出す、緊迫感あふれるエピソードでした。華無錯は自由を求めてもなお、逃れられない争いの渦に巻き込まれ、魯箭三(ろせんさん)の裏切りによって窮地に立たされます。彼の行く末がどうなるのか、非常に気になります。

蘇夢枕(そむちん)の回想シーンは、彼の過去や蘇遮慕(そしゃぼ)、怜心(れいしん)との関係性を深く理解する上で重要な場面でした。師叔(ししゅく)の犠牲、蘇遮慕(そしゃぼ)の病、怜心(れいしん)の献身…それぞれの想いが交錯し、胸を締め付けられます。特に、怜心(れいしん)との別れは、静かながらも深い悲しみを感じさせ、今後の細雨楼の展開にも影響を与えそうです。

一方、白愁飛(はくしゅうひ)(はくしゅうひ)、石琇、溫柔(おんじゅう)のトリオは、今回も予期せぬトラブルに巻き込まれます。特に石琇と朱小腰(しゅしょうよう)の出会いは、今後の物語にどう関わってくるのか、非常に興味深いところです。朱小腰(しゅしょうよう)の涙の真意、そして小双(しょうそう)の存在も謎めいており、今後の展開が待ちきれません。

つづく