あらすじとネタバレ

沈驚鴻(しんきょうこう)の絶望と柔嘉(じゅうか)の豹変

親友だった孫雲謙(そんうんけん)が死んだ。その知らせを聞いた沈驚鴻(しんきょうこう)は、完全に自分を見失ってる。孫家を守るって約束したのに、結局何もできなかった。俺のせいだって、酒を飲みながら自分を責め続けるんだ。

でも、劉皎(りゅうきょう)の反応がヤバい。沈驚鴻が苦しんでる横で、彼女は孫家の自業自得だって平気な顔で言うんだよ。弱い人間は生きる価値がないとまで言い放つ始末。これには沈驚鴻もドン引きだ。彼が知ってる、民のために粥を配ってた優しい公主はどこに行ったんだ?目の前にいるのは、女帝になるっていう野心のために、人の心まで捨てた別人だった。

劉衍(りゅうえん)の説得と柔嘉(じゅうか)の宣戦布告

劉衍(りゅうえん)も、さすがに柔嘉の暴走を止めようとする。先帝が兄弟仲良くって願ってたのを持ち出して、もうやめろって説得するんだ。でも、今の柔嘉にそんな言葉は届かない。彼女はもう引き返す気なんてまったくない。誰が最後に笑うか、見てましょうよって、劉衍にハッキリと宣戦布告するんだ。もう、完全にタガが外れちゃってる。

慕灼華(ぼしゃくか)の決別宣言

同じ頃、慕灼華(ぼしゃくか)も沈驚鴻と酒を酌み交わしていた。彼女は、自分の師匠が死んだのも柔嘉のせいだと打ち明ける。そして、孫雲謙(そんうんけん)の死も、裏で糸を引いているのが柔嘉だと確信していた。慕灼華は、もう黙ってられない。

彼女は柔嘉に会いに行く。そして、かつて友情の証として贈られた簪(かんざし)をテーブルに叩きつけたんだ。あんたとの友情は、この簪と同じで終わりだって。これで、二人の道は完全に分かれた。柔嘉は去っていく慕灼華の背中を見ながら、容赦しないって呟く。もう、かつての親友同士の面影はどこにもない。

揺れる沈驚鴻と柔嘉の次なる一手

慕灼華に真実を突きつけられた沈驚鴻は、ショックで街中で倒れてしまう。そこに偶然通りかかったのが耶沐蓁(やぼくしん)だ。彼女は熱を出した沈驚鴻を介抱する。

そこに柔嘉が現れる。心配するふりをして近づくけど、沈驚鴻は彼女を拒絶する。プライドを傷つけられた柔嘉は一度立ち去るが、また戻ってきて彼の看病を始めるんだ。弱っている沈驚鴻に優しくして、再び彼を自分の駒にしようっていう魂胆が見え見えだ。

その裏で、柔嘉はもっと恐ろしい計画を進めていた。皇姑祖(こうぐそ)が持っている誅邪剣を手に入れるために、彼女に薬を盛るんだ。もう、野心のためなら手段を選ばない。彼女の暴走は、誰にも止められないところまで来ている。

第34話の感想

いやあ、今回はマジで息が詰まる回だったな。特に柔嘉の変貌ぶりが凄まじい。今までも野心家なのは分かってたけど、ここまで冷酷非情になるとは思わなかった。親友の死を弱いから死んだって切り捨てる姿は、見ていてゾッとしたよ。彼女の中で、もう善悪の基準が完全に壊れちゃってる。女帝になるっていう目標が、彼女を怪物に変えてしまった感じだ。

それに振り回される沈驚鴻が、また見ていて辛いんだ。理想と現実のギャップに苦しんで、信じていた人に裏切られて、ボロボロになっていく。彼の純粋さが、逆に自分を追い詰めてるのが皮肉だよな。

そんな中で、慕灼華の決断は見ていてスッキリした。間違ってることには、たとえ相手が誰であろうとノーを突きつける。あの簪を叩きつけるシーンは、彼女の強さと覚悟が全部詰まってた。劉衍も彼女も、ブレない軸があるから安心して見ていられる。

物語が完全にダークな方向に舵を切った感じだ。柔嘉が手に入れたい誅邪剣が、これからどう使われるのか。もう、誰も信じられない状況で、灼華と劉衍がどう立ち向かっていくのか。目が離せない展開になってきた。

つづく