黎萌萌(リー・モンモン)は授業中、親友の朵児(どじ)から「いつもの場所で待ってる。サプライズがあるよ!」とメッセージを受け取る。放課後、先生に呼び止められ、オフィスでの用事を済ませると、外は大雨。母親を待てずに一人で家まで走る。朵児(どじ)と会い、憧れのアイドルのサインをもらって大喜びするが、既に午後8時。急いで帰宅する途中、玄関先に黄色い傘を見つけ、それを手に取る。

家に入るとすぐに母親と口論になり、部屋に閉じこもる。母親は仕事の電話を受け、食事を残して出かけてしまう。黎萌萌(リー・モンモン)は不満を漏らしながら、カバンの荷物をベッドに投げ出し、例の黄色い傘を持って家を出る。携帯電話の父親の写真を見つめ、寂しさに胸を締め付けられる。傘を差しながら父親の墓前に到著し、生前の思い出に浸る。

雨足が強まる中、父親がかつて修繕した橋を渡ると、突然、古代風の建物が現れる。不思議に思い、足を踏み入れるとそこは水たまりだった。母親に叱られたことを思い出し、黎萌萌(リー・モンモン)は「消えてしまおう」という突拍子もない考えを思いつき、水たまりに飛び込む。

その頃、古代祈国では、龍星体の出現に伴い、雨乞いの大祭が行われていた。祁炎(きえん)皇帝と民たちはひざまずき祈りを捧げる。すると雨が降り始めるが、すぐに止んでしまう。祁炎(きえん)皇帝が立ち去ろうとした時、大祭司(だいさいし)がもう一度祈ることを提案する。その時、水缸に動きがあり、祁炎(きえん)皇帝が近づくと、突然手をつかまれる。周囲は「刺客だ!」と騒ぎ出し、黎萌萌(リー・モンモン)を殺そうとする。黎萌萌(リー・モンモン)はとっさに「私は天が遣わした雨の神使だ!」と叫び、「蕭神使ここにあり!雨を降らせたまえ!」と天に向かって叫ぶ。二度叫ぶと、雷鳴が轟き、雨が降り始める。大臣たちは黎萌萌(リー・モンモン)の言葉を信じ、ひざまずいて祈りを捧げる。黎萌萌(リー・モンモン)は隙を見て逃げ出すが、祁炎(きえん)皇帝が自分を敵国のスパイではないかと疑い、「見つけ次第、処刑せよ」と命じるのを聞いてしまう。黎萌萌(リー・モンモン)は一刻も早く逃げようと、大臣の服に著替えて逃亡を図る。

翌朝の朝議で、祁炎(きえん)皇帝は大臣たちに「神使を名乗る女を知っているか」と尋ね、情報があればすぐに報告するように命じる。退朝後、黎萌萌(リー・モンモン)は自分のカバンを探すが、祁炎(きえん)皇帝の部屋にあることに気づく。祁炎(きえん)皇帝の宦官(かんがん)がカバンの中身を尋ねていると、突然携帯電話が鳴り響き、二人は驚く。宦官(かんがん)はそれを危険物だと考え、祁炎(きえん)皇帝は剣で壊そうとするが、黎萌萌(リー・モンモン)は慌てて止める。祁炎(きえん)皇帝は黎萌萌(リー・モンモン)に身分を問いただし、黎萌萌(リー・モンモン)は様々な言い訳で切り抜ける。

第1話の感想

「オレ様陛下と溺愛未満」第1話は、現代の女子高生・黎萌萌がひょんなことから古代中国にタイムスリップしてしまうという、ファンタジーロマンスの幕開けとして非常に魅力的なエピソードでした。冒頭は、どこにでもいるような等身大の女子高生の日常が描かれ、アイドルのサインに喜ぶ姿や母親との些細な喧嘩など、共感できる描写が多く、黎萌萌というキャラクターに親近感を覚えました。

しかし、父親の墓参り中に不思議な水たまりに落ちた途端、物語は急展開。古代祈国にタイムスリップし、いきなり「雨の神使」として祭り上げられるという、波乱万丈な展開に一気に引き込まれました。予期せぬ状況に戸惑いながらも、機転を利かせて危機を乗り越えようとする黎萌萌の逞しさは、今後の展開への期待を高めます。

特に印象的だったのは、祁炎(きえん)皇帝との出会い。冷静沈著で威厳のある皇帝と、現代っ子で自由奔放な黎萌萌の対比が面白く、二人の今後の関係性がどのように発展していくのか、非常に気になります。また、黎萌萌が持ち込んだ現代のアイテム、特に携帯電話が物語にどう影響していくのかも注目ポイントです。

つづく