祁炎(きえん)は朝起きると黎萌萌(リー・モンモン)の姿が見えず、探し回った末、工事現場で作業員に水を配る彼女を見つける。黎(リー)大人にも気を配る萌萌の様子に、祁炎(きえん)はヤキモチを焼く。萌萌は祁炎(きえん)の機嫌を損ねていることに気づき、彼に水を差し出す。祁炎(きえん)はそれを一気に飲み幹し、萌萌は彼を追いかけて昨晩よく眠れなかったのかと尋ねる。祁炎(きえん)は、最近萌萌が黎(リー)大人の後ばかりついて回っていると文句を言う。萌萌は、黎(リー)大人が亡くなった父親にそっくりで、彼を見ると父親を思い出すのだと説明する。それを聞いた祁炎(きえん)は怒りを鎮め、事情を知らなかったと謝る。
一方、祁粛(きしゅく)は、崔婉児(さいえんじ)が崔清洛(せいらく)に突き飛ばされたのは偶然だったと知り、二人の関係を考慮してこれ以上追及しないことにする。部下から、祁炎(きえん)が盧(ろ)県で運河の開削工事をしており、腕の立つ護衛に守られていると報告を受け、祁粛(きしゅく)は祁炎(きえん)を誤解していたことに気づき、自ら盧(ろ)県へ向かうことを決意する。
山でランニング中の萌萌は、黎(リー)大人の筋肉痛を和らげるための薬草を採りたいと祁炎(きえん)に話す。萌萌の知識に祁炎(きえん)は驚き、萌萌は故郷の便利さを懐かしむ。祁炎(きえん)はここに来たことを後悔しているかと尋ね、萌萌は最初は少し後悔したが、今は友達ができたから大丈夫だと答える。薬草を見つけた萌萌が足をくじくと、祁炎(きえん)は彼女の足をマッサージし、背負って下山する。萌萌はこれが最高の幸せだと呟くが、「男女授受不親」の考えから、祁炎(きえん)に自分を降ろすように頼む。帰宅後、祁炎(きえん)は萌萌が自分に気があるのかと考えを巡らせるが、萌萌は既に祁炎(きえん)に心を寄せているのだった。
太后は祁炎(きえん)を心配し、見舞いに行く準備をする。魯歓(ろかん)はそれに気づき、孔暗(こうあん)に祁炎(きえん)の替え玉を頼むが、孔暗(こうあん)は拒否するため、魯歓(ろかん)が自ら祁炎(きえん)に扮することに。太后が到著すると、魯歓(ろかん)は萌萌が祁炎(きえん)のために録音したメッセージを再生する。太后は異変に気づき、孔暗(こうあん)が何か隠していると疑う。太后が萌萌の名前を出した瞬間、部屋の中に鍾の音が響き、外では風が吹き始める。孔暗(こうあん)は、それが萌萌の予知能力によるものだと説明し、太后はそれを信じ、何かあれば知らせるようにと言い残して去る。
水路の完成を祝う祁炎(きえん)と萌萌は、黒装束の集団に襲われる。祁粛(きしゅく)が駆けつけ、負傷しながらも祁炎(きえん)と共に敵を撃退する。目を覚ました祁粛(きしゅく)は、崔婉児(さいえんじ)から真実を聞かされ、祁炎(きえん)への誤解が解けたことを伝える。祁粛(きしゅく)は崔婉児(さいえんじ)を連れて辺境へ行くつもりだと語り、祁炎(きえん)は二人をからかう。祁炎(きえん)は萌萌がもうすぐここを去るかもしれないと思い、自分の気持ちを伝える決意をする。
第11話の感想
第11話は、祁炎と黎萌萌(リー・モンモン)の関係が進展する一方で、祁炎と祁粛(きしゅく)の兄弟の確執が解消されるという、重要な転換点となるエピソードでした。特に、祁炎が萌萌にヤキモチを焼くシーンや、怪我をした萌萌を背負って下山するシーンは、二人の距離が縮まっていることを強く感じさせ、胸キュン必至でした。萌萌が父親を思い出すから黎(リー)大人に優しく接していたという説明も、彼女の優しさや純粋さを際立たせており、祁炎の誤解が解けることで、二人の関係がさらに深まることを期待させます。
一方、祁粛(きしゅく)が誤解を解き、祁炎と和解する展開も大きな見どころでした。これまで敵対していた兄弟が協力して敵を倒すシーンは、非常に感動的で、今後の二人の関係の変化にも注目したいところです。崔婉児(さいえんじ)との関係も進展しており、祁粛(きしゅく)の今後の幸せも願わずにはいられません。
また、太后の見舞いのシーンでは、魯歓(ろかん)の機転と孔暗(こうあん)の協力によって、祁炎の不在がバレずに済んだものの、萌萌の予知能力を示唆するような演出は、今後の展開にどう関わってくるのか、非常に気になるところです。黒装束の集団の襲撃や、萌萌の故郷への思いなど、伏線も散りばめられており、今後の物語がますます楽しみです。全体を通して、恋愛要素だけでなく、兄弟愛や陰謀など、様々な要素が絡み合い、目が離せない展開でした。
つづく