黎萌萌(リー・モンモン)と李(リー)公子は灯籠祭に出かけるところ、祁炎(きえん)が現れ、二人を問いただす。賽雪(さいせつ)も現れ、萌萌たちに先に祭りを楽しむよう促し、自分は用事があると告げる。三人で祭りを楽しむ中、李(リー)公子は萌萌に服を買ってあげようとするが、萌萌は金がないと断る。李(リー)公子がそれでも買ってあげると言うと、祁炎(きえん)は二人の関係を疑い、口論になる。萌萌は二人をなだめ、自分で買うことにする。

孔暗(こうあん)と魯歓(ろかん)は李(リー)公子を調べ始め、孔暗(こうあん)は李(リー)公子が昨夜、賽(さい)家に泊まっていないことを突き止める。祭りの射的屋で、萌萌は子犬に興味を持つ。祁炎(きえん)は萌萌のために子犬を射止めるが、李(リー)公子も負けじと挑戦する。結局、祁炎(きえん)が勝利する。李(リー)公子は祁炎(きえん)にわざとだろうと詰め寄るが、祁炎(きえん)は意に介さない。口論が激しくなるのを避けるため、萌萌は空腹を訴え、三人は食事に向かう。

賽雪(さいせつ)が現れ、祁炎(きえん)に揚州名物の包子を取り分けてあげる。祁炎(きえん)もお返しに賽雪(さいせつ)の皿に料理を盛る。この様子に萌萌は居心地が悪くなる。賽雪(さいせつ)は二本の赤い紐を取り出し、灯籠祭の風習を紹介する。恋人同士が最後まで紐を結び合っていれば、賞金がもらえるという。祁炎(きえん)は慣習に従い、賽雪(さいせつ)と紐を結ぶ。李(リー)公子は祁炎(きえん)を皮肉るが、祁炎(きえん)は郷に入っては郷に従えと説明する。萌萌は落胆し、その場を離れる。実は、祁炎(きえん)は賽雪(さいせつ)に頼んでこの芝居を打っていた。萌萌は二人が一緒に灯籠を作っているのを見て、さらに気持ちが沈む。

萌萌は李(リー)公子に、人を好きになるのに理由が必要かどうか尋ねる。李(リー)公子は理由などいらない、理由が必要になったら打算になってしまうと答える。賽雪(さいせつ)は萌萌に祁炎(きえん)のような一途な男性がいて羨ましいと言う。祁炎(きえん)は萌萌も自分のために色々としてくれていると明かす。賽雪(さいせつ)は二人はもっと努力すべきだと励ます。その時、夜空に花火が上がる。賽雪(さいせつ)に誘われ、皆で花火を見物する。賽雪(さいせつ)が祁炎(きえん)の肩にもたれかかるのを見て、萌萌は複雑な気持ちになるが、たとえ自分が祁炎(きえん)と一緒にいなくても、彼には寄り添う人がいて、愛してくれる人がいるのだと考え、少し気持ちが楽になる。

萌萌と祁炎(きえん)はようやく二人きりになる時間を持つ。祁炎(きえん)は萌萌に悩んでいることを話すように促す。萌萌は人違いだったと言ってごまかそうとするが、祁炎(きえん)は贈った腕輪を返せと言う。萌萌は一度贈ったものは返せないと言って拒否する。祁炎(きえん)は他に言い訳はないかと問いただし、萌萌は何もないと答える。二人は誤解を解き、抱き合ってキスをする。孔暗(こうあん)は祁炎(きえん)に、李(リー)公子の屋敷で手がかりを見つけたと言い、賽(さい)家の地図を渡す。祁炎(きえん)はこれがおそらく救済物資と関係があると推測する。その時、萌萌が知らない男に連れ去られる。男は李(リー)公子の護衛で、萌萌を罠にかけようとしていた。祁炎(きえん)は萌萌の後を追って飛び降りる。

二人は枯れ井戸の中で互いの気持ちを確認し合う。そこへ、二人を助けに来た魯歓(ろかん)と孔暗(こうあん)も井戸に落ちてくる。四人は井戸の底で朝廷の救済物資を偶然発見する。祁炎(きえん)はこれが李(リー)公子の仕組んだ罠だと気付く。李(リー)公子は祁炎にこの物資を持ち去らせるつもりだったのだ。魯歓(ろかん)に今後の行動を聞かれた祁炎は、皆に作戦を耳打ちする。賽(サイ)老爷は屋敷に物資が隠されていることを知り、その後、無事に帰ってきた祁炎と萌萌と会う。

第15話の感想

第15話は、ドキドキハラハラな展開で、萌萌と祁炎の恋模様が大きく進展する一方、李(リー)公子をめぐる陰謀が明らかになる重要な回でした。

まず、灯籠祭のシーンでは、祁炎と李(リー)公子の間で萌萌を巡る火花が散ります。李(リー)公子は萌萌に優しく接し、祁炎は嫉妬心を隠しきれません。二人の男の間で揺れる萌萌の姿は、見ているこちらも胸が締め付けられるようでした。特に、賽雪(さいせつ)との赤い紐のシーンは、祁炎の真意が分からず、萌萌の不安が痛いほど伝わってきました。

しかし、この一見辛い展開も、実は祁炎の作戦だったということが後で明らかになり、彼の萌萌への深い愛情に改めて感動させられました。一見冷たく見える行動も、全ては萌萌を守るためだったのです。誤解が解け、二人がついに結ばれるシーンは、これまでのやきもきが一気に吹き飛ぶほどの感動的な場面でした。

つづく