運河のほとりで黎萌萌(リー・モンモン)が写真を撮っていると、祁炎(きえん)が現れ、萌萌はとっさに彼の写真を撮る。祁炎(きえん)がうっかり萌萌の鞄を倒してしまい、中から縫い直されたお守りが出てくる。萌萌は鞄は新しく買ったものだと説明するが、祁(き)国へ来る前に母親が鞄に触れているのを見たと言う。二人は少し口論になる。母親との関係を聞かれた萌萌は、厳しく、よく叱られると話す。祁炎(きえん)は自分の母親には滅多に会えないと語り、萌萌を羨ましがる。祁炎(きえん)の勧めで萌萌がお守りを解くと、中から手紙が出てくる。そこには、母親が自分の幸せと引き換えに萌萌の無事を願う言葉が綴られていた。萌萌は涙を流し、母への想いを募らせる。

一方、崔安石(さいあんせき)は祁炎(きえん)が御書房に作った秘密の部屋「内研閣(ないけんかく)」を発見する。祁炎(きえん)が宮殿を離れたのは好機と捉え、部下に各城門を封鎖し、祁炎(きえん)の帰還を阻止するよう命じる。同時に、崔婉児(さいえんじ)は夜馬に乗る常の祁粛(きしゅく)に贈るためのマントを作っている。李淘(りとう)は彼女の器用さを褒め、二人が話していると不審な人影を見つける。李淘(りとう)は追いかけるが、姿を確認することはできなかった。黎萌萌(リー・モンモン)と祁炎(きえん)は手をつなぎながら歩き、魯歓(ろかん)と孔暗(こうあん)の邪魔から一時的に逃れる。しかし、すぐに刺客に襲われ、祁炎(きえん)は萌萌を船に隠す。刺客との戦闘で祁炎(きえん)は負傷する。萌萌を守るため、祁炎(きえん)は彼女を連れて川へ飛び込む。

買い物から戻った孔暗(こうあん)と魯歓(ろかん)は騒然とした現場を見て、計画的な犯行だと気付く。負傷した祁炎(きえん)を連れて萌萌は宿を見つけ、彼の傷の手当てをする。祁炎は萌萌の世話に深く感謝し、彼女を強く抱きしめる。賽雪(さいせつ)と李淘(りとう)は街を歩いていると、官府が祁炎と萌萌の指名手配書を貼っているのを見つける。同じ頃、崔婉児(さいえんじ)は家で助けを求める声を聞き、扉を開けると崔安石(さいあんせき)の部下に襲われ、連れ去られる。祁炎の傷が悪化するのを心配した萌萌は助けを求めて外出し、危うく官府に捕まりそうになるが、李淘(りとう)が間一髪で助け出す。萌萌は李淘(りとう)に、黒幕は崔安石(さいあんせき)の可能性が高いと伝える。

崔婉児(さいえんじ)は崔府に連れ戻され、崔安石(さいあんせき)は彼女を利用して祁粛(きしゅく)を脅迫する。小蓮(しょうれん)は崔婉児(さいえんじ)に食事を運ぶ機会に彼女を逃がす。脱出した崔婉児(さいえんじ)は、崔安石(さいあんせき)が祁炎を殺し、帝位を簒奪しようと企んでいることを知り、祁粛(きしゅく)に知らせようと決意する。しかし、屋敷の門を出たところで再び崔安石(さいあんせき)の部下に捕まってしまう。崔婉児(さいえんじ)が再び捕らえられるという緊迫した場面で、物語は幕を閉じる。

第19話の感想

第19話は、まさに怒涛の展開でした。祁炎と黎萌萌(リー・モンモン)の穏やかなひとときは刺客の襲撃によって脆くも崩れ去り、二人の逃亡劇が始まります。お守りに隠された母の愛を知り、涙する萌萌の姿は胸を締め付けられました。祁炎は命をかけて萌萌を守り、二人の絆がより一層深まったと感じます。

一方、崔安石の陰謀は著々と進み、宮廷内外の緊張感は高まるばかりです。秘密の部屋「内研閣(ないけんかく)」の発見、そして祁炎と萌萌の指名手配。冷酷な崔安石の野望が、物語に闇い影を落としています。

つづく