黎萌萌(リー・モンモン)は、多くの男性が暮らす監欄院の一室で生活していた。夜、周りのいびきと蚊の羽音で眠れず、こっそり塀を乗り越えて抜け出した。そこで出会ったのは周泉(しゅうせん)。彼は自分の本を売りつけようとし、見面礼として一つ質問に答えると言った。萌萌は皇帝のことを尋ね、周泉(しゅうせん)は皇帝の名が祁炎(きえん)で、短気な性格だと教えた。萌萌が金がないと言うと、彼女が金豆を取り出したのを見て新入りだと見抜き、気を付けるよう忠告した。
監欄院に戻ると、萌萌は他の住人からいじめられ、食事では割り込まれてスープすら飲めなかった。夜、空腹で眠れず、父親にもらったぬいぐるみを抱きしめながら故郷を想う。同室の宦官(かんがん)が、最初は皆故郷を恋しがるものだと言い、慰めた。彼は萌萌のぬいぐるみに興味を持ち、見せてほしいと頼んだ。萌萌は警戒せずに渡したが、宦官(かんがん)は彼女が寝ている間にぬいぐるみを盗み、中に紙切れを仕込んだ。
翌日、萌萌は皇帝の御書房に行き、うっかり寝てしまった。祁炎(きえん)が現れ、萌萌は彼を想って眠れなかったと訴えた。祁炎(きえん)が話を聞こうとしたその時、萌萌のお腹が鳴った。周泉(しゅうせん)の言葉を思い出し、萌萌は泣き出した。祁炎(きえん)は根負けして饅頭をあげた。萌萌は泣き続け、祁炎(きえん)は彼女の願い――甕が欲しい――を聞き入れた。しかし、その夜、例の宦官(かんがん)が萌萌のぬいぐるみを持ち、宮中で妖術を使ったと太后に訴えようとした。崔安石(さいあんせき)は太后に知られる前に萌萌を杖刑にすべきだと提案した。祁炎(きえん)は間一髪で止め、萌萌はぬいぐるみの中の呪符を確認し、左利きの者が書いたものだと気づき、小宦官(かんがん)を犯人だと指摘した。
その後、萌萌は円周率を計算していた甄诩(しんく)に会い、軽く叩いて彼の思考を中断させてしまった。萌萌は続けて円周率を闇唱し、甄诩(しんく)を驚かせた。通りかかった祁炎(きえん)は、萌萌の賢さに感嘆した。
崔安石(さいあんせき)は太后に萌萌のことを報告し、祁炎(きえん)の行動が軽率だと批判し、彼の性格を改善するために崔婉児(さいえんじ)との結婚を勧めた。一方、祁炎(きえん)は萌萌と彼女の携帯電話を調べていた。そこに崔婉児(さいえんじ)が現れ、萌萌は彼女が現代の友人「朵児(どじ)」にそっくりなことに気づき、興奮して「ドゥアル」と呼んだ。しかし、婉児の侍女はすぐに萌萌を突き飛ばした。
間もなく、和(か)親王の祁粛(きしゅく)が都に帰還し、大臣たちは祁炎(きえん)が自ら出迎えることを望んだ。しかし、祁炎(きえん)はこっそり宮殿を抜け出し、偶然萌萌と出会い、二人は一緒に外出した。
第2話 感想
第2話は、主人公・黎萌萌(リー・モンモン)の好奇心旺盛で天真爛漫な性格が際立つエピソードでした。監欄院での生活の不便さや、周りの人からのいじめにもめげずに、持ち前の明るさで乗り越えようとする姿は健気で応援したくなります。特に、空腹で眠れず父親の形見のぬいぐるみを抱きしめるシーンは、彼女の寂しさや故郷への想いが伝わってきて胸が締め付けられました。
皇帝・祁炎(きえん)との出会いも印象的でした。偶然の出会いをきっかけに、祁炎(きえん)は萌萌の無邪気さに振り回されながらも、彼女の純粋さに心を動かされていく様子が描かれています。饅頭をあげたり、甕の要求を聞き入れたりする場面はコミカルで、二人の関係性の変化が今後の展開を期待させます。
また、周泉(しゅうせん)や甄诩(しんく)といった個性的なキャラクターも登場し、物語に彩りを添えています。周泉(しゅうせん)は謎めいた雰囲気を持ち、今後のキーパーソンになる可能性を感じさせます。甄诩(しんく)は円周率を計算するなど知的な一面を見せ、萌萌との意外な共通点も明らかになりました。
一方、崔安石(さいあんせき)は祁炎(きえん)の行動を批判し、崔婉児(さいえんじ)との結婚を勧めるなど、物語に緊張感をもたらしています。崔婉児(さいえんじ)は萌萌の現代の友人「朵児(どじ)」にそっくりという設定も気になるところです。今後の展開で、彼女たちがどのように関わっていくのか注目したいです。
つづく